|
アマンダ ブラウン
ソニーマガジンズ
---
(2004-09)
Amazonランキング:
449096位
|
★★★☆(3.5/5)
あらすじ
31歳にしてすでに数百万ドルの個人資産を持つスーパー・キャリアウーマンのベッカ・ラインハートは、ある日突然親友夫妻が事故で亡くなり残された娘エミリーの後見人になる。ところが、親友夫妻がそれぞれ別々の後見人を指定していたことから、会ったことのない赤の他人とエミリーの面倒を見ることになってしまう。
もう一人の相手はエドワード・カークランドというニューヨークのハイソサエティで社交生活に明け暮れる財閥の御曹子。
二人で四歳の女の子エミリーを一緒に育てることになるのだが……。
〜感想〜
映画化された【キューティ・ブロンド】の原作者の第二作目になります。
一時もじっとしていないスーパー・キャリアウーマンのベッカとおっとりとした財閥の御曹子のエドワード。
お互いに正反対の性格の二人が、協力して四歳の女の子エミリーの世話をすることになるのだけど、仕事大好き人間のベッカにとっては時間のやりくりをするのは至難の業。
一方エドワードのほうも慈善活動の行事でスケジュールはいっぱい。
そんな二人なものだから、最初はかなり苦労してます。
エミリーをどうやって育てていいのか、戸惑うばかりのベッカは仕事のスタッフにミーティングをしてもらって、子供の養育に関する資料をそろえてもらったりする始末
わからないながらも、一生懸命に頑張るベッカが微笑ましいです。
そして彼女の一風変わった子育て方法に笑いっぱなし
エドワードもおっとりした人当たりのいい人柄で、ベッカがイライラしたときでも慌てず上手く雰囲気を和らげたり、エミリーを笑わせたり、と少しずつ家族のように絆を結んでいく様子に温かい気持ちにさせられます。
そんなふうに暮らしていくうちに、ベッカとエドワードはお互いに惹かれるように。
ベッカもエドワードもお互いが今まで自分の周囲にいた人たちとは違うタイプ。そのことが逆に新鮮に感じられて、いつの間にかずっと一緒にいたいと思うようになります。
エミリーとベッカとエドワードの3人家族として。
ところが一つ問題が。
エドワードには周囲がお膳立てした相手がすでにいて、エドワードがその女性を嫌いでもおかまいなし。今まではのらりくらり、とはぐらかしていたものの、エドワードがベッカに惹かれていることを知った相手が巧妙な罠を仕掛け、エドワードの知らないうちに婚約が発表されてしまう。
ここで、エドワードが激怒するんだけど、でも、それだけ。
仕組んだ母親と相手の女性に抗議もせず、ただ静かに皮肉な態度で受け入れてしまいます。
何だか、納得がいかずエドワードの不甲斐なさに腹が立ってしまいました
しかも、ベッカには知られたくない、と婚約したことを隠し続け……。
こういうのが上流階級のやり方なのかもしれないけれど、エドワードの態度にはちょっと理解できないところがありました。
物心ついた頃から周囲の引いたレールを走ってきたせいで、脱線するということすら思い浮かばないのかもしれないけれど、それにしても……。[:がく〜:]
後半はかなりエドワードにじれったい思いをさせられました
でも、そんなエドワードの行動を後押しするのがエミリーの存在。愛らしいエミリーの幸せが脅かされそうになった時、やっとエドワードは決心します。
このまま結婚はできない、と。(遅すぎ
)
そうして、迎えるハッピーエンド
やきもきさせられましたが、終わりよければすべてよし、ですね(笑)
ただ、どうして向こうの人って人前で「きみと出会う前の人生がどうだったのか、思い出すこともできないんだ。 うんぬんかんぬん − 愛してる」
とかって、自分の気持ちをあけすけに話すことができるんでしょうね?
皆がそうだとは思っていないけれど、小説とか映画ではこういう場面が多いですよね。
……私だったら照れくさくてできないと思うので、とっても不思議です