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海の底/有川 浩
有川 浩
メディアワークス
¥ 1,680
(2005-06)
Amazonランキング: 176231位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

あらすじ

4月。
桜祭りで開放された米軍横須賀基地。
停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧噪は悲鳴に変わっていた。
横須賀に巨大甲殻類来襲。
食われる市民を救助するため機動隊が横須賀を駆ける。
孤立した潜水艦『きりしお』に逃げ込んだ少年少女の運命は!?海の底から来た『奴ら』から、横須賀を守れるか―。(紹介文より)

〜感想〜

『空の中』 に続く自衛隊三部作シリーズの3作目です♪

桜祭りで賑わう米軍横須賀基地に、突然巨大エビの大群が襲来
動きの早さに逃げ遅れた者は、ハサミで切り刻まれ喰われる という怖ろしい運命に見舞われることに。
遣すか基地に停泊していた自衛隊潜水艦 ”きりしお” の乗務員は命令をうけて、現場に向かうもののたちまちのうちに巨大エビに取り囲まれ、艦内から退避する羽目になるのだけど、上陸した艦長と隊員の夏木と冬原は逃げ遅れた子供たちが巨大エビに囲まれているのを発見します。
3人だけで子供たちを助けに向かうものの、逃げる場所はどこにもなく子供たちと一緒に潜水艦に戻ることになります。

その途中で艦長が子供たちを逃がすために犠牲になってしまい、逃げ込んだ潜水艦の中には切断された艦長の片腕だけが残されて……
その残された腕を見て悲鳴をあげる子供たちに夏木は嫌な気持ちになるのだけど、とりあえず冬原と安全を確保します。

そうしてひとまず落ち着いた後に艦長の腕を回収しようとするのだけど、最初の場所に放置されたままなのを見て再度嫌な気持ちに。
子供たちに切断された腕をどうにかしろ、と思うのは無理があるのだけれど、夏木にしてみれば初対面の子供たちよりも艦長のほうが数倍大切な存在でした。
しかも、艦長は子供たちを守るために犠牲になったのだから、ムッとするのも無J理もないこと。
それでも、ぐっとこらえて艦長の腕を抱えてそのまま冷蔵庫へと……。
そこへまた子供たちの悲鳴があがります。

これで、夏木はキレました。
こんな子供たちのために艦長が犠牲になったのか、という思いはもちろん、生きながら喰われるという恐ろしい死に方も忘れられず、自分の気持ちをとりつくろうことなく子供たちにぶちまけます。

冬原も同じ気持ちだったことから、優しい口調ではあるものの、内容は辛辣な台詞を口にします。 すると、子供たちの中で最年長の少女が進み出て謝るのだけど、夏木はすぐに子供たちに穏やかに接することはできず、「しばらく時間をくれ」 という言葉を残してその場を離れます。 

後を追って来た冬原に 
「あいつらよりも艦長に生きていてほしかった俺は、ひどいやつか……」
と、問いかけるのだけど冬原も同じ気持ちなので夏木を責めることはしません。
それでも、夏木と冬原の役目は子供たちを守ることに変わりはなく、自分たちの感情を抑えて救出されるまでの間、子供たちの面倒を見ることにするのだけど……。

子供たちは全部で13人。
その中で、唯一艦長の腕のことで謝った少女は 森生望という名前で、最初の印象どおりしっかりした子なのがわかります。
救助がくるかどうか疑わしいと話す夏木と冬原の会話の中にも物怖じせずにはいってきて、 「救助はこないのか」 と確かめる強さを持っています。
そんな望に一目置く冬原なのだけど、夏木はあいかわらずぶっきらぼうな態度のまま。

それでも、救助がくるまでの間は否が応でも共同生活をしなければなりません。
夏木と冬原は実は自衛隊の中でも ”問題児” として名高い2人だったのだけれど、でも、そのクセのあるところが危機的な状況では ”強み” となります。
子供たちの中には、ガキ大将のような少年がいて何かと望と彼女の弟の翔に辛くあたるのだけど、そんな状況を知るうちに夏木はぶっきらぼうながらも優しい一面を見せるようになります。 
そんな夏木に好意を抱くようになる望だったのだけど……。

”巨大エビの襲撃”

……まるで怪獣映画のようですが、被害は甚大で逃げ切れずに亡くなる人も多数でます
そんな現実離れした過酷な状況の中で、人々を救おうと必死になる警察の人たちや、私情を抑えて子供たちの面倒を見る夏木と冬原の姿が感動的でした。
夏木と望のちょっとした恋愛なんかも絡んできたり、危機対策本部の指揮官がこれまたクセのある人物で、警察の ”警備のカミサマ” の異名を持つ人物とのコントのようなやりとりもあったり、と、退屈せずに最後まで読める面白い作品でした♪

”自衛隊三部作シリーズ” は本作が最後ですが、 『クジラの彼』 という自衛官の恋愛が書かれた短編集で、 『空の中』 の武田と高巳、 本作の 夏木と望、冬原の、その後の恋愛話が読めるので、興味を持たれた方は是非手に取ってみてください



| えすえふ | 20:16 | comments(0) | trackbacks(1)|- pookmark
空の中/有川 浩
有川 浩
メディアワークス
¥ 1,680
(2004-10-30)
Amazonランキング: 202110位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

200X年、二度の航空機事故が人類を眠れる秘密と接触させた。
「変な生き物ゆうたわね?そやね?」―秘密を拾った子供たち。
「お前を事故空域に連れて行く。
話は現場を見てからだ」―秘密を探す大人たち。
秘密に関わるすべての人が集ったその場所で、最後に救われるのは誰か。(紹介文より)


〜感想〜

”自衛隊三部作シリーズ” 『塩の街』 に続く2作目です♪

国産輸送機開発プロジェクトの一号試験機スワローテイルのテスト飛行中、正体不明の”何か”に激突し機体は爆発炎上、パイロットは死亡という惨憺たる結果に終わってしまいます。原因は不明のまま。
その一ヶ月後、航空自衛隊岐阜基地でも実験的な飛行を実施中に”何か”にぶつかりパイロットが死亡するという事故が起こります 
一見、つながりのないように思える二つの事故は、実は同じ原因によって起きたものでした。

亡くなった自衛隊パイロットの息子、斉木瞬は父親の事故の直後に海で、得体の知れない生き物を見つけます。
くらげに似てはいたものの、不気味な動きにすっかりおそれをなして、その場を逃げ出すのだけど、その後幼なじみの少女、天野佳江につい口を滑らせてその生き物のことを話してしまったことから、結局その生き物を拾って飼う羽目に(笑)

”妙なもの” が大好きな佳江に押し切られる形で瞬の家に置くことになったのだけど、その後、父親の死を知らせる使いが瞬の元を訪れて……。 仲のいい父子だっただけに、瞬の受けた衝撃はかなり大きなものになります。
呆然としたまま家に帰った瞬は悲しみに暮れるのだけど、応答のないことを知りながらも父親の携帯に電話をかけてしまいます。

すると、驚いたことに応答が
まさか、父親が
と、思わず期待してしまった瞬だったのだけど、相手の言葉は今一つはっきりしません。 すると、突然家の中で大きな音がします。

何事かと、見に行った瞬はまたもや驚かされることになります。
そこにいたのは海から拾ってきたくらげもどき で、携帯から語りかけてくる言葉とその生き物の動きが一致していることに気づきます。

くらげもどきと携帯の電波を使って、意思の疎通ができることに興奮する瞬だったのだけど、その非現実的な出来事にすっかり夢中になり父親のことは心の奥底にしまいこまれてしまいます。
……あまりの悲しみに現実逃避してしまったのだけど、瞬本人はそのことに気づくことができません。 父親がいなくなった後に、あらわれたくらげもどき。

しかも父親の携帯にかけたら、くらげもどきと話すことができた。
そういった偶然から瞬はくらげもどきを父親代わりにして、フェイクと名付け家族として大事にするようになります。 
でも、そんな瞬の行動が後々に悲劇を生むことになってしまい……
そんな瞬の様子を心配する佳江。
彼の危うさに気づきながらも、どうすることもできず……ただ、一緒になってフェークの面倒を見て、瞬を見守り続けるのだけど……。

一方、自衛隊の航空機事故については原因究明のために、スワローテイルの製造元から調査員として春名高巳という青年が派遣されてくるのだけど、生き残ったパイロットの武田から事情を聞こうとしても 「自分に話せることは何もない」 と素っ気ない態度。
それでもめげない高巳は事情を聞かせてくれるまで通い続けることに。
……根性ありますね

そんな高巳にすっかり調子を狂わされる武田だったのだけど、最終的にはスワローテイルの計画が中止になるという高巳の訴えに折れる形になります。
そうして、武田は高巳を航空機に同乗させて事故現場まで向かうのだけど、そこには巨大な ”何か” が存在していて、その物体は通信機を使って武田たちに呼びかけてきます。
そうして、事故の原因がその物体だったことがわかるのだけど、その後が大変
一番最初にコンタクトをした武田と高巳を通じて、ディックと呼ばれるようになったその物体と人類は意思の疎通を図ることになるのだけど……。

一方、フェイクを拾った瞬と佳江は、武田たちが遭遇した物体ディックのことをニュースで知り、フェイクがその物体の一部だということに気づいてしまいます。 父親が死ぬ原因になったディックの一部であるフェイクを瞬は憎まずにはいられなくなります
そうして、フェイクの存在そのものを拒絶する瞬だったのだけど、フェイクにしてみればいきなり大好きな瞬に拒絶されてしまい、何がなにやらわかりません。

とりあえず瞬が落ち着くまで佳江がフェイクを引き取り面倒見ることになるのだけど、フェイクにとっては瞬が一番好きで大切な存在。
フェイクはすっかり打ちひしがれてしまいます。

そうこうするうちに、ディックを危険視した某国の要求に屈した日本政府が武田たちを茅の外においてディックに攻撃を仕掛けてしまいます。
ディックは死なずに、無数の小さな個体に分裂するだけにとどまるのだけど、この攻撃によって分裂した個体たちは人間を ”敵” として認識
自らが生き延びるために、人間たちのせんめつをはかります。
あまりにもけた外れの攻撃力に人間たちはたちまちのうちに追いつめられていくのだけど……。

人類以外の別の存在とのファーストコンタクトっていうのは、やっぱりわくわくしますね ちょっと色々とんでもない事態になったりはするんですが、最初から最後までワクワクしながら楽しく読むことができました

武田と高巳。 瞬と佳江。

二組のカップルの恋愛の様子も面白かったです
いつの日か、本当に人類以外の存在と友好的に会うことができたらいいな、と夢見たくなる作品でした 

次は ”自衛隊3部作シリーズ” の最終巻 『海の底』 です
ちなみに、本作で活躍した武田と高巳の2人の恋愛話は 『クジラの彼』 という自衛隊員を主人公にした恋愛短編集で読むことができます。
恋愛になると、途端に自信を失くしたり弱気になったりする姿が見られて可愛いやら面白いやら、なので、興味を持たれた方は読んでみてください♪
『海の底』 の登場人物の恋愛話も入ってますよ〜。





 

| えすえふ | 19:56 | comments(0) | trackbacks(1)|- pookmark
塩の街/有川 浩
有川 浩
メディアワークス
¥ 1,680
(2007-06)
Amazonランキング: 23673位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

が世界を埋め尽くす塩害の時代。
塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。
その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。
世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。
だが―「世界とか、救ってみたくない?」。
ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。(紹介文より)

〜感想〜

ある日突然、空から複数の正体不明の結晶が落ちてきます。
その場面を見た人間はすべて”塩の固まり”と化してしまい、生き残った人々も個人差はあるものの、じわじわと塩の固まりになっていきます ”塩害” が当たり前になってしまった世界で生き残った人類は、いつ自分の番になるのか、という恐怖におびえながら暮らしているのだけど、そんな世界になってしまうと自暴自棄になる人もでてきて……。 

両親を塩害で亡くした小笠原真奈もそういった暴漢たちに襲われそうになり、あわや というところを偶然通りがかった秋庭という一見強面の青年、秋庭に助けられます。 そうして行くところのなかった真奈は秋庭の家で同居することに。
そっけない素振りや怒ったような話し方をしたりするけれど、でもそれは秋庭の照れ隠しで、優しくするときほどぶっきらぼうな態度になる、というちょっと可愛い(笑)人物だとわかります。

そんな同居生活をしながら食料を買いに外にでた真奈は道路に行きだおれている遼一という青年と出くわすのだけど、ふらふらになりながらも綺麗な海を目指そうとする遼一を放っておけず、とりあえず家に連れ帰ることに。

遼一を見た秋庭は開口一番 「捨ててこい!」 というのだけど、根は善良な秋庭は結局は遼一の面倒を見ることになります(笑)
どこか、思い詰めた様子の青年を秋庭と真奈は海へと連れていくことにするのだけど……。

海にたどり着いた青年は、ずっと手放さずにいたリュックからかつて人間の女性だった塩の塊を取り出します。その塩の塊は塩害で亡くなった遼一の恋人で、彼の目的は塩の彫像と化して亡くなった恋人を海へ流すこと。

海へたどり着いて初めてそのことを知った真奈はあまりの痛ましさに泣いてしまうのだけど、そんな真奈に 「おれたち君が思ってるほど悲しくないから」 と逆に慰めの言葉をかける遼一に、もうなにも言えなくて…… そうして遼一もまた、すでに塩害に冒されていることに気づくのだけど、秋庭にも真奈にもできることは何もなく……秋庭は遼一に別れを告げ真奈とともにその場を後にします。

悲しみに暮れる真奈だったのだけど、家に向かう途中で突然銃を持った男の襲撃を受け……。結局、男もまた塩害に冒されていて亡くなってしまうのだけど、真奈にとってこの二つの出来事は自分の過去に起きた辛い出来事を思い出させるものになってしまいます。

そんな真奈を心配する秋庭だったのだけど、数日たったある日、思いがけない人物が訪ねてきます。
その人物は、秋庭の友人で入江と名乗りさらっととんでもないことを言い出します。

「大規模テロなんてしてみたくない?」 

相手にしない秋庭だったのだけど、入江はまたもやさらっと真奈に銃を向けるというとんでもない行動に 秋庭の弱点が真奈だとあっさり見抜いた入江は、真奈を利用して秋庭に言うことをきかせようとします。 入江が本気で真奈に危害を加えかねない奴、だということを重々承知している秋庭は、とりあえず入江の話を聞くことにするのだけど……。

でも、真奈にとっては何がなにやら
秋庭と一緒に入江が案内する場所へ着いていくのだけど、着いた先は自衛隊の駐屯地。
秋庭の姿を見た隊員たちが 「秋庭二尉」 というのを聞いて、秋庭も自衛隊員だったのか、と察しをつけるのだけど、自分が秋庭のことを何も知らなかったことを思い知らされてしまい、落ち込んでしまいます そうして、秋庭と真奈は入江によって世界の命運をかけた計画に巻き込まれていくことになるのだけど……。

塩害で人類が滅びかけている世界で、繰り広げられる人間ドラマに感動しました。
メインの主役は真奈と秋庭ではあるのだけれど、二人が出会った人々にも彼らだけのドラマがあって……絶望的な状況の中でも、人が人を想う大切さや、尊さが伝わってくる素敵な作品でした。

本作は ”自衛隊三部作” と言われているシリーズの1作目にあたるようです。第10回電撃ゲーム大賞を受賞した作者有川浩さんのデビュー作でもありますが、最初は文庫本として発行されているので、考えようによっては、『空の中』 が1作目で 『海の底』 が2作目、本作が3作目ということになるのかもしれないですね

ちなみに、本作は文庫本の内容とは多少違いがあって、加筆、修正プラス番外編も収録されています 私は文庫のほうは読んでないんですが、すでに読まれている方は読み比べてみるのも面白いかも あとがきで作者の有川浩さんが修正した箇所に触れているので、そちらで確認するのもありかな?

次は 『空の中』 に続きます。
あ、”シリーズ” とはなっていますが、登場人物もストーリーもそれぞれ別物で、共通しているのは自衛隊が活躍する、というところだけです。
なので、どの作品から読んでも支障はありません



| えすえふ | 21:57 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
神様のパズル/機本 伸司
機本 伸司
角川春樹事務所
¥ 714
(2006-05)
Amazonランキング: 110807位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

あらすじ

留年寸前の僕が担当教授から命じられたのは、不登校の女子学生・穂瑞沙羅華をゼミに参加させるようにとの無理難題だった。
天才さゆえに大学側も持て余し気味という穂瑞。
だが、究極の疑問 「宇宙を作ることはできるのか?」 をぶつけてみたところ、なんと彼女は、ゼミに現れたのだ。
僕は穂瑞と同じチームで、宇宙が作れることを立証しなければならないことになるのだが…。(紹介文より)


〜感想〜


「宇宙を作ることはできるのか?」

……できるんでしょうか?
そもそも、何故こんな疑問が出てきたのかというと、始まりはある一人の受講生でした。 その受講生は老人で、「宇宙は無からうまれた」 ということがどうしても納得できないでいました。 そんなことがありえるんだろうか? だとしたらどうやって?
すでに先が見えている自分について考えると、なおさらそんな疑問の答えを見つけたくてたまらなくなったようで。

そんな老人受講生に、たまたまノートを写させてくださいと頼んだ ”僕” は、彼の疑問を聞いてある人物を思い浮かべます。 それは天才少女と騒がれながら、いつの間にか大学に来なくなった穂瑞沙羅華という少女。

少し前に、ゼミの教授から穂瑞を参加させるようにと、依頼された僕は実際に家を訪ねたものの 「自分以上に物を知っている人物はいないから」 と、あっさりゼミへの参加を断られていました。 そんな沙羅華の言葉を思い出し、ならば彼女に老人の疑問に答えてもらおうと、再び老人と共に彼女のもとを訪れるのだけど、沙羅華にも明確な答えは出せなくて……。

そんな姿に意地の悪い満足感を覚えた僕。 がっかりした様子の老人を伴ってその場を後にする僕だったのだけど、次の日ゼミに沙羅華がちゃっかり姿を表して そうして、老人の疑問 「宇宙は作れるのか?」 と問題を提起します。
沙羅華がゼミに参加してくれたことを喜ぶ教授は、沙羅華の提起したテーマを課題にすることに。 そうして、「宇宙の作り方」 を考えることになるのだけど……。

物理学の用語や考え方等についていくのにちょっと苦労しました でも、わかりやすい説明というか、僕が読んでいてわからないところを穂瑞に代わりに尋ねてくれてるような文章になっているので、読み進むうちにだんだん頭に入りやすくなりました(笑)

天才少女ともてはやされながら、本当に彼女のことを理解している者はなく、孤独だった穂瑞が僕と関わることで変わっていく様子が痛ましかったです。 本当なら、そういった変化は喜ぶべきもののはずなんですが、穂瑞の場合はよりいっそう自分の存在について悩むことになってしまっていて……。 最終的に、絶望した穂瑞がとんでもない行動をとることに

とはいっても僕が悪いわけではなくて、穂瑞が変化するためには必要な過程だったと思うので、仕方ないことだったんじゃないかなと。
まあ、終りよければすべてよし。 といった感じですね

で、結局 「宇宙は作れるのか?」 の疑問の答えは……。 
言わないでおきます(笑)



 
| えすえふ | 20:39 | comments(0) | trackbacks(1)|- pookmark
夏休みは銀河!(上下)/岩本 隆雄
岩本 隆雄
朝日新聞出版
¥ 1,155
(2008-10-21)
Amazonランキング: 20010位

岩本 隆雄
朝日新聞出版
¥ 1,155
(2008-10-21)
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JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)


あらすじ

 一学期の終業式の日に、学校の校庭で不思議なメッセージを見つけた小学5年生の少女・内田一希は、不気味な噂が山ほどある三日月沼で、同じメッセージに導かれた3人の児童&謎の女子大生とともに、怪現象と遭遇する。
それは24年前の伝説的イタズラ小学生、『悪ガキ三人組』が仕掛けた、時空を超える肝だめしだった―!?(上……紹介文より)

前置き

<星虫シリーズ>と、 『ミドリノツキ』 のあと、再び休眠に(笑)入ってしまった作者の岩本 隆雄さんでしたが、再度復活! どうやら、シリーズらしいのでまたしばらくは彼の作品を読むことができそうです 


〜感想〜

終業式に不思議なメッセージを見つけた内田一希。
そのメッセージに書いてあった集合場所へと行ってみると、その場所には同じようにメッセージを読んだ数人の姿。
いったい何が起こるのか?

半信半疑ながらも待ち受ける一希たちの前に、湖から突然オバケ屋敷が現れる 
一希たちはオバケ屋敷を楽しむことにするのだけど……。
それは銀河を巻き込んだ、大冒険の始まりにすぎませんでした。

オバケ屋敷を一緒に体験することになった仲間たちと行動するうちに、どこか気弱だった一希に変化が現れます。だんだんと頼もしくなっていく一希を見ていると嬉しくなりました 
このオバケ屋敷がきっかけで、一希は自分の住んでいる町や住人が見かけどおりではないことにも気づくことになるのだけど、その住人たちの正体は異星人で一希たちが体験したオバケ屋敷にも不快関わりがあることを知らされます。

そうして彼らの話をよく聞いてみると……。


小学5年生の少年少女が巻き込まれるにしては、かなり大規模な事件なのだけど周りの大人たちもしっかりサポートしてくれて頼りになるところがよかったです。
上巻では、オバケ屋敷の体験と町の住民達の正体&目的が明かされるようになっています。
とはいえ、すべての謎が明らかにされることはなく、そのまま下巻へと続きます。

そうして、下巻では新たな冒険が始まるのだけどその相手は、強大な力を持つ別の異星人。
しかも、その異星人は何故か自分の子供が地球にいる何者かによって攫われたのだと思っていて……。

一難さってまた一難。
一希たちは、地球を救うことができるのか?

冒険を絡めた愛と友情の物語です 
それは親子だったり、恋人同士だったり、夫婦だったり、様々な形の愛情なのだけど、自分以外の誰かを思う気持ちはひしひし伝わってくるので、温かい気持ちになりました 
主人公の一希はまだ小学5年生。
子供ならではの純粋さが強みになったようだけど、でも、一生懸命頑張っている姿に心を動かされるのに年齢は関係ないんだな、と思いました。

一希が出会う次の冒険が楽しみになりました

| えすえふ | 19:29 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ミドリノツキ(上中下)/岩本 隆雄
岩本 隆雄
朝日ソノラマ
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(2001-06)
Amazonランキング: 399290位

岩本 隆雄
朝日ソノラマ
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(2001-08)
Amazonランキング: 206913位

岩本 隆雄
朝日ソノラマ
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(2001-10)
Amazonランキング: 376587位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

ゴールデンウィーク明けの豊野高校に、空から銀色の物体が降ってきた。グラウンドの真ん中に突き刺さった長さ1.5メートル、直径5センチほどの棒状のそれは、とても人工衛星や飛行機の部品などとは思えない神々しい輝くを周囲に放っている。
男性教師たちが力任せにひきぬこうとしても、曲げることすらできない不思議な棒 ― しかし一年生の民田 尚顕は、その棒に見覚えがあった!?(上、紹介文より)


〜感想〜

ある日突然、空から降ってきた銀色の棒。
それが地球全てを巻き込んだ大騒動の始まり。

高校生の民田 尚顕はその銀色の棒が空から降ってくる前に、不思議な夢を観ていました。

それは黒い塔の周りに無数の光の珠が集まっているというもの。
そして、その光の珠の中には一人ずつ人間が入っていることがわかります。尚顕もその珠の中の一人で、隣の珠と偶然ぶつかるのだけどその珠の中の人間は自分と同じ16歳の女の子だということがわかります。お互いに 「自分の夢」 だといいはるのだけど、そうとも限らないことがわかりひょんなことから夢から覚めたあとにその女の子と現実でも会うことを約束させられます。

そして、目覚めた尚顕だったのだけど、その夢はちょうど同じ時間に眠っていた世界中の人々も観ていたということがわかります。その直後空から銀色の棒が降ってきて……。
その棒もまた世界中のあちこちに降ってきたものだということがわかるのだけど、驚くべきことはまだ続きます。

過去の地球に存在していた高度な文明の遺産である、”塔” が出現し人類に対してメッセージが送られる。

それは、「選ばれし者」 だけが、空から降ってきた銀色の棒を地面から引き抜くことができるというもので、その「選ばれし者」 の願いをどんなことでも叶えるという、夢のようなメッセージでした。
あまりにも上手い話に警戒する人類なのだけど、どうやら”塔”のメッセージが本当だということがわかります。 

そうして始まる大騒動のなか、一人の男性が銀色の棒を引き抜くことに成功。
ところが、今度はその人物がかける願いを巡って世界各国で論議が始まって……。


そんな大騒動のなかで、一見、無関係に思える尚顕なのだけど、夢の中で偶然出会った女の子とのかかわりが、彼を想像を超えた運命へと導いていく事になります。
実際、”塔” のメッセージには隠された目的があって、「上手い話には裏がある」 という言葉を実感させられました 
そんな塔の隠された目的にたどり着くまでには、尚顕は色々な騒動に巻き込まれることになるのだけど、高校生とは思えないほどの活躍ぶりに感心させられます 

地球の存亡をかけた大騒動。
最後の最後まで、ハラハラさせられました〜 
 
| えすえふ | 18:37 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
鵺姫異聞/岩本 隆雄
岩本 隆雄
朝日ソノラマ
---
(2002-09)
Amazonランキング: 261969位
JUGEMテーマ:読書


★★★★(4/5)

あらすじ

プロジェクトシティ―それは本格的な宇宙移民を目指す『進化計画』のために作られた、赤道直下の洋上に浮かぶ巨大な人工島だ。
そんなシティでパトロール部隊員として働く田中隆が、ある事件で身柄を拘束した奇妙な山伏の持ち込んだ石の力で、戦国時代の日本へと飛ばされてしまう。
そこで隆は、僧侶のような格好をした老人や生死の境をさまよう巨大な鬼と出会い、成り行きから宇宙滅亡の危機を未然に防ぐための計画に身を投じることになるのだが…。(紹介文より)



〜感想〜

『星虫』 で、主人公の氷室友美&相沢広樹のクラスメートで、星虫が宇宙へ還るまで二人と共に行動した田中隆が主人公です。この時の隆は何だか頼りない感じだったのだけど、あれから3年後の今は 「プロジェクトシティ」 で、プロジェクトに携わっている人たちの警護を立派に勤めています。
その姿は見違えるほど …… 思わず ”大人になったねぇ! と感涙ポロリ(笑)

時間的には 『星虫』 の3年後で 前作の 『鵺姫真話』  の直前になっています。内容としてはサイドストーリーという感じです。”鵺姫” が地球へ逃れてくるまでの話も語られているので、本作は『鵺姫真話』 と一緒に読んだほうがよりいっそう楽しめると思います。

ということで(笑)、過去へと飛ばされた田中隆なのだけど、そこで彼は不思議な老人と巨大な鬼の姿をした死にかけている異星人と出会います。嘆き悲しんでいる鬼に理由を聞くと、近いうちに 「銀河が滅びる」 びっくりという、とんでもないことを聞かされて……。

隆が、なんとか防ぐことができないのかと鬼に尋ねると、ある一人の人間を見つければ 銀河だけは救えるかもしれない、と教えてくれるのだけど、地球はやっぱり滅びる運命で……悲しい ショックを受ける隆だったのだけど、せめて銀河だけでも救いたいと願い、鬼と共にその人物を探すことに。

そう、その人物とは前作 『鵺姫真話』 の主人公だった川崎純 のこと。
実は隆と純は一度だけ顔を合わせたことがあるのだけど、鬼は名前までは知らずその人物が現れた場所が漠然とわかるだけ。なので、隆は村人たちに話を聞きながら旅をするほかなかったのだけど、その旅の途中で一人の少女に出会います。
その少女は、純とは深い関わりがある少女だったのだけど、これまた、隆にはそんなことがわかるはずもなく…… 結構、すれ違いが続くのでもどかしかったですたらーっ

その後も何だかんだと騒動に巻き込まれながらも、やっと少女と純が知合いだということがわかり、これで銀河が助かる、とホッとしたのだけど……。

ことは、そう簡単には運びませんでした。
協力者だったはずの鬼が、何故か純を殺そうとします。
実は、鬼は隆に全てを話したわけではなくて、彼なりの思惑がありました。
それは……。

<星虫ワールド>(と、勝手に呼んでますたらーっ) も、本作で終りです。
『星虫』   『イーシャの舟』   『鵺姫真話』  と、それぞれの作品は独立しながらも、一つの大きな世界を作り上げていたんじゃないかな、と思います。
本作は、いわばその大きな世界で散りばめられていた謎や不思議に対しての回答のようなものなので、ネタバレにならないように感想はあいまいにさせてもらいました。イヒヒ 

氷室 友美 という一人の少女から始まった夢は、人類すべての夢へと変わりました。その夢を叶えるのは決して楽なものではないけれど、それでもきっと大丈夫!イヒヒ
そんなふうに、明るい気持ちにさせてくれる素敵な作品でした。

四作とも、「環境問題」 もテーマとして織り込まれているので、環境問題についても気持ちを新たにさせてくれます。 やっぱり、一人一人が意識して努力することが大事なんだな、と、再認識。 少しずつでもいいから、環境にいいことをしていきたいと思いましたラッキー
| えすえふ | 19:05 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
鵺姫真話/岩本 隆雄
岩本 隆雄
朝日ソノラマ
---
(2000-08)
Amazonランキング: 255498位
JUGEMテーマ:読書


★★★★(4/5)

あらすじ

姫森神社の御神木は樹齢四百年を超える楠で、地元の子供たちはこの木に宿る 「鵺姫様」 に二十五年の寿命を差し出せば、どんな願いも叶えてもらえると信じていた……。 ある夜、高校生の川崎純は姫森神社の境内で、小学生の男の子が巨大な生首に追いかけられているのを目撃する。 耳のあたりからコウモリの羽をはやした生首 ― それは、まさに絵巻物に描かれている鵺姫そのものだった。 一体、この少年は鵺姫に何を願ったのか? そして巻き込まれた純の運命は ― !?(紹介文より)

〜感想〜

 『イーシャの舟』  で、天邪鬼イーシャの親友になった川崎純。
彼女は神童といっていいほど頭脳明晰な少女だったことから、  『星虫』  で触れられていた地球全体を巻き込んだ 「プロジェクト」 に参加。
氷室 友美のよきライバルのパイロット候補として充実した毎日を送っていたのだけど、ある日極端に視力が落ちてしまい、パイロットとしての訓練を受けることができなくなってしまう。

自分に対しての自信を無くしてしまった純は、プロジェクトから離れ実家へと戻ることを選ぶ。数ヵ月後、すっかり家での生活にも慣れた純だったのだけど、どこか物足りない気持ちがするのも事実。
そんな時、実家の姫杜神社にまつわる 「姫神様」の伝説を真に受けた一人の少年が願いをかけたことから 「鵺姫」 の生首が出現。
生首に追いかけられてパニックに陥った少年が純のもとへとかけてきて……。

気がつけば目の前には金色に光る一面の草原が広がっていた。
そして側には中学生くらいの少年がおり、前方からは鵺姫の生首を頭にのせて小学生の男の子が近づいてくる。この男の子こそが、この事態を招いた張本人なのだけど本人にも何がどうなったのかはさっぱりわからない。
どうやら、鵺姫が少年の願いを叶えたらしいのだけど……。

純の家の姫杜神社に伝わる鵺姫の伝説そのままの時代にいることに気づいた純は、もとの時代に戻るためにあらゆる可能性を探っていきます。
「プロジェクト」から離れてすっかり覇気をなくしていた純が、少しの油断が命取りになる戦国時代で少しずつ以前の自分を取り戻していくことになります。
そして、純と一緒に行動することになった二人の少年。

一見、無関係に見えるこの二人の少年が先々純にとって重要な意味を持つ存在になっていきます。「鵺姫」の伝説の真実に気づいた時、純は苦渋の選択を強いられることになります。

 『星虫』   『イーシャの舟』  と続いた<星虫ワールド> 、それぞれの主人公たちの物語はとても面白くて、読み終わったあとには元気をもらったような気がしました。 
前2作に比べると、いささか暗いムードが漂っているような気がしたので、主人公の川崎 純 がどんな結末を迎えるのか? ドキドキしましたひやひや

でも、話が進むにつれてどんどん前向きに強くなっていく純の姿にすっかりひきつけられて、最後には 「こういうことだったのか!」 と、納得イヒヒ
見事に辻褄の合っているストーリーに、爽快な気分を味わいましたわーい

次は本作のサイドストーリーの  『鵺姫異聞』  です。
多分 <星虫ワールド> の完結巻でもあると思うので、どんな結末がまっているのか楽しみですラッキー


| えすえふ | 20:01 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
イーシャの舟/岩本 隆雄
岩本 隆雄
朝日ソノラマ
---
(2000-11)
Amazonランキング: 214581位
JUGEMテーマ:読書


★★★☆(3.5/5)

あらすじ

天邪鬼伝説が残る『入らずの山』に、産業廃棄物処理場が作られることになった。
ある満月の夜、その建設現場の近くをライトバンで通りかかった宮脇年輝は、側溝にポルシュを脱輪させ立ち往生している美女・加賀山和美を助けた。
和美の目の前で五トンもの車体を軽々と持ち上げる年輝―それを見た和美は、すがる思いで年輝にある頼み事をする。
その結果、年輝は峠の天邪鬼に取り憑かれてしまうハメに―!?(紹介文より)


〜感想〜

 『星虫』  で、歴史的大事件として語られている未確認飛行物体の発見。それはどんなふうに起こったのか? 発見した女性はどんな人物だったのか? そのことが本作を読むとわかります。

とはいえ、主人公は彼女ではなくて彼女と関わりのある「不幸の塊」のような男性、宮脇 年輝という人物です。
彼は、孤児で一人の裕福な老婆に引き取られて成長したのだけど、その老婆がとんでもない偏屈でケチでまるで鬼のような存在。
また、年輝にしてもいるだけで不運を引き寄せるのか、次から次へと不幸を招きよせ、今では億単位での借金を抱えている状態。

その借金を老婆が立て替えてくれたものの、しっかり返してもらうと朝から晩まで休む間もなく雀の涙ほどの賃金で働かされて……。そんな状態の時に出会った、加賀山 和美。
彼女は実は年輝とは深い関わりがある女性なのだけど、彼女はそのことを知りません。
その和美の頼みを聞いて、彼女が教えてくれた場所に荷物を取りに行ったのが年輝の運のつきひやひや

妖怪の天邪鬼にとりつかれる羽目に冷や汗

はじめは夢かと思った年輝だったのだけど、どう見ても現実の存在の”ソレ”は年輝につきまとい、側を離れようとはしません。まるで、小さい小鬼のような”ソレ” を天邪鬼だという友人の言葉に年輝も納得。
最初の驚きを通り越してみれば、妙に愛嬌もあって可愛らしく感じられてしまい、とうとう年輝は天邪鬼のイーシャを育てることにします。

…… 豪胆というか、無謀というか、タダモノではないですねたらーっ

そうして一緒に暮らしてみると、情が湧いてくるのは当然のこと。
トラブルメーカーの天邪鬼に困ることは度々あるものの、初めてできた ”家族” に辛い毎日も苦にならなくなっていく。
生活は楽にならないながらも幸せを感じていた年輝だったのだけど、イーシャに取り付かれる原因になった和美が彼を好きになったことから、その幸せに影がさしていくことに。

人間とは違って、成長が早いイーシャは年輝を好きになるのだけど、同じく彼を好きな和美にとってはイーシャはとんだ邪魔者。イーシャが起こした事故のおかげで年輝の抱える借金が増えたことを知っていた和美は、イーシャにそのことを知らせて彼女を責める。
それを聞いたイーシャは自分が年輝の重荷になっていると思い込み、彼の前から姿を消すのだけど……。

この年輝はと〜っても怖い顔をしているのだけど、気持ちは温かくて何処までも広い心の持ち主。 実際にこんな人がいたら、恋人にしたいと思うような男性です。
そんな彼が、”家族” として愛したイーシャだったのだけど、彼女がいなくなってそれ以上の存在だったことに気づきます。
そうして、イーシャを探しに旅に出るのだけど、実は彼女は意外な場所に隠れていました。 なんと、鬼のような老婆の家で家事見習いをしていて……。

この老婆、実はイイ人だったようですたらーっ
お互いに想いながらもすれ違った年輝とイーシャが再び出会えるのはいつになるのか?
じれったい思いをするのだけど、そのあと事態は意外な方向へと進んでいきます。

実はイーシャの正体は天邪鬼ではなくて……。
彼女の正体を知った年輝はある決意をするのだけど、またもや彼の不運が発揮されて二人は再度離れ離れになってしまう。

…… 不憫ポロリ

結局最後には、もうどーにでもしてっ(笑)
と、言いたくなるくらいラブラブラブ になるのだけど、それまでがすれ違ったり、誤解したり、と、もどかしい思いの連続でしたたらーっ
なので、最後にやっと年輝が幸せになったときには、ホッとしましたラッキー
この先、若干イーシャの尻に敷かれそうな感じではあるけれど(笑)、めでたしめでたし。でよかったです猫2

次は  『鵺姫真話』  ですラッキー

| えすえふ | 09:27 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
星虫/岩本 隆雄
岩本 隆雄
朝日ソノラマ
---
(2000-06)
Amazonランキング: 67937位
JUGEMテーマ:読書


★★★★☆(4/5)

あらすじ

宇宙に憧れ、将来は宇宙飛行士としてスペースシャトルを操縦することを夢見る高校生・氷室友美。
そんな彼女が夏休み最後の夜に目にしたのは、無数の光る物体が空から降ってくる幻想的な光景だった。
後に“星虫”と呼ばれるこの物体は、人間の額に吸着することで宿主の感覚を増幅させる能力を持った宇宙生物で、友美もすっかり星虫に夢中になってしまう。
ところが、やがて人々の額で星虫が驚くべき変化を始めて―。(紹介文より)



かわいい前置きかわいい

作家の岩本 隆雄 さんですが、彼の作品を初めて読んだのはまだ私が高校生くらいの頃でした(あ、年がバレる?たらーっ)。
当時は新潮社のファンタジー大賞? をとって、この『星虫』 がデビュー作となりました。何気なく手にとって読んでみると、「面白い!!」 と、すっかり夢中になってしまい、次の作品が待ち遠しかったのを覚えています。
そうして、出たのが二作目の 『イーシャの舟』 です。
『星虫』 の数年前の話で、<星虫ワールド> のそもそもの始まりともいえる内容でした。で、こちらもやっぱり 「面白い!!」 と、すっかり岩本 隆雄さんのファンになった私だったのですが、その後ぱったりと作品が出なくなってしまい……[:がく〜:]

ところが、10年後。
朝日ソノラマ文庫からイラストも一新されて再出版されました。
その後 『鵺姫真話』 『イーシャの舟』 『ミドリのツキ』 〜 と続々と作品が出版され始めたのだけど、しばらくすると再度の休眠状態にたらーっ
ファンとしては、もっとたくさん作品を読みたいところですが、作家さんのペースに文句も言えないですしね。
最近、また活動を始められたようなので以前の作品を読み返してみることにしましたラッキー 
久しぶりに読むとまた新鮮な面白さを感じました。
よい作品はいつまでたっても、よいものなんですね〜わーい

〜感想〜

主人公はスペースシャトルのパイロットを夢見る高校生の女の子、氷室 友美。
そんな彼女の最近の悩みは、本当の自分を周囲に見せることができず、幼い頃からの夢だったパイロットになる道も現実になるとは思えなくなってきたこと。

少女の頃に迷子になった友美が出会った、「おじさん」 の教えを10年間ひとりで守り続けてきたものの、今では ”優等生” の仮面を被り続けることが大切に思えてきてしまい、パイロットになる夢をほとんど諦めかけていました。

そんなある日、空から無数の小さな光が降り注ぐという怪現象が町を襲います。
その小さな光は友美の前にも降りてきて、あっという間に額の中へと入り込んで消えてしまう。 夢だったのか、と思ったものの、翌朝、世界中で同じ現象が起きていたことがニュースで報じられる。

そして、前日には何もなかった額には宝石のようなものがついていて……。

空から降ってきた謎の光。
人間の額について、日を追うごとに成長していくことから生物だということがわかるのだけど、その生態は謎のまま。
<星虫> と名づけられたそれは、成長するごとに宿主の人間に不思議な能力を授けていきます。ただ、その能力には宿主によって個人差があるのだけど、その中でも群を抜いているのが友美の存在。

そしてもう一人、友美のクラスメートで 「寝太郎」 というあだ名の 相沢 広樹の<星虫>も目覚しい成長ぶり発揮。
いつも寝てばかりで、ボサボサの頭、お風呂に入っていないような臭いをふりまく「寝太郎」 はクラスの厄介者扱いだったのだけど、<星虫>事件によって友美と深く関わるようになっていく。

そうして、友美は一人の少年を思い出します。
「おじさん」の家にいた洟垂れ小僧の存在を(笑)
そう、「寝太郎」は友美がずっと探し続けていた 「おじさん」 の息子で、大切な思い出を共有する仲間でもあったのです。
その時から、友美の「寝太郎」に対する認識が変わっていきます。
同時に「広樹」への思いがどんどん育っていって……。

その間にも<星虫>の成長は止まらないのだけど、成長が進むにつれ人間たちが彼らの存在に脅えるようになっていってしまいます。
……見た目が虫そっくりなのがいけないのかもたらーっ
でっかい虫が自分の額にくっついてたら……ちょっと、嫌かなり、不気味ひやひや

そんな風潮が世界にひろまり、<星虫> の数は激減。
そしてとうとう最後に残ったのは 友美と広樹 の<星虫>だけになります。
最終的には宿主の命が危険にさらされることわかるのだけど、友美は周囲の反対を聞き入れず最後まで<星虫>を育てることを決意します。
友美の勘を信じる広樹もまた<星虫>を最後まで育てようとするのだけど、実は広樹には驚くような秘密が。
その秘密のために彼の命を救おうと広樹の姉は<星虫>を取り除くことを強行しようとする。ところが、時すでに遅く……。

友美と広樹は<星虫>を無事に育てあげることができるのか?
果たして二人の命は助かるのか?
そして<星虫>の驚くべき正体とは!?

夢のある素敵な話にすっかり魅せられてしまいました。
同時に環境についても考えさせられる内容で、改めて環境に対して真面目に取り組もうと思いましたひやひや

| えすえふ | 19:11 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark


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