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あらすじ
突っ走り系広報自衛官の女子が鬼の上官に情報開示を迫るのは、「奥様のナレソメ」。
双方一歩もひかない攻防戦の行方は?(『ラブコメ今昔』)。
出張中新幹線の中で釣り上げた、超かわいい年下の彼は自衛官。
遠距離も恋する二人にはトキメキの促進剤。
けれど…(『軍事とオタクと彼』)。
「広報官には女たらしが向いている」と言われつつも彼女のいない政屋一尉が、仕事先で出会ったいい感じの女子。
だが現場はトラブル続きで…(『広報官、走る!』)。
旦那がかっこいいのはいいことだ。
旦那がモテるのもまあまあ赦せる。
しかし今度ばかりは洒落にならない事態が(『青い衝撃』)。
よりによって上官の愛娘と恋に落ちてしまった俺。
彼女への思いは真剣なのに、最後の一歩が踏み出せない(『秘め事』)。
「ラブコメ今昔」では攻めに回った元気自衛官、千尋ちゃんも自分の恋はいっこうにままならず…(『ダンディ・ライオン―またはラブコメ今昔イマドキ編』)。(紹介文より)
〜感想〜
『クジラの彼』 に続く自衛隊のベタ甘ラブストーリー(笑)2作目です♪
本作は6話収録されてます
1話目は、女性の広報自衛官が自衛官同士の結婚が多いものの離婚率も高いことに対する問題を提起するため、まずは話題性と連載を続けるにあたって後々の協力者をGETするために、人望篤く基地内でも名が通っている1人の上官に白羽の矢をたてて、「奥様とのなれ初め」 を話させるためにひたすら追い回す話です(笑)
「今更、古女房との馴れ初めなんぞ話せるか!」
と、おもいっきり恥かしがってひたすら逃げ続ける上官だったのだけど、女性広報官のねばりにとうとう負けて話す羽目に(笑)
今とは少し前の時代なので、奥ゆかしい男女交際の様子が微笑ましくて、ほのぼのしました
と、初っ端の1話目から “ごちそうさま” という感じなんですが、このあとの話も基本はベタ甘です(笑)
そして、最終話は1話目に登場した押しの強い(笑)女性広報官自身の話で締めくくられてます。
あんなに押しが強くて怖いものなし、っていう感じだったのに、自分の恋になるとやっぱり臆病になっちゃうんだな〜、となんだか可愛かったです。
ほのぼの気分になれる作品集でした
★★★★(4/5)
あらすじ
『元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。
聡子が出会った冬原は潜水艦乗り。
いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるのかわからない。
そんなクジラの彼とのレンアイには、いつも7つの海が横たわる…。
表題作はじめ、『空の中』『海の底』の番外編も収録した、男前でかわいい彼女たちの6つの恋。(紹介文より)
〜感想〜
本作は “自衛隊三部作シリーズ” 2作目 『空の中』 の武田と高巳、 3作目 『海の底』 の夏木と冬原 をはじめとする、自衛官たちの6つの恋を描いています。
本編では、頼もしい姿を見せてくれてた主人公たちでしたが、いざ、恋愛になると途端に臆病になるようで……。
そんな彼らのギャップが微笑ましかったです
他にも、その言動はヒロインとしてどうなの
って、思わずツッコミ入れちゃうようなオトコマエなヒロイン(笑)と、そんな彼女を密かに思い続けるカレとの、ちょっと笑えてじ〜んとくる話なんかもあって、最初から最後まで楽しめる短編集でした♪
次は同じく自衛隊員たちの恋愛短編集 『ラブコメ今昔』 です。
★★★☆(3.5/5)
あらすじ
きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。
あなたを想う。
心が揺れる。
でも、会うことはできません。
ごめんなさい。
かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった―。(紹介文より)
前置き
『図書館内乱<図書館シリーズ2>』 で堂上の親友の小牧がメディア良化法に違反したとして良化委員会の査問会で厳しい尋問にさらされることになりましたが、その原因となった図書 「レインツリーの国」 が実際に作品化されてました ”聴覚障害のあるヒロインが幸せな恋愛をする” という簡単なあらすじだけが語られていましたが、それだけで 「読んでみたい!」 と興味を引かれたので本当に作品化されたのを知って嬉しかったです
〜感想〜
始まりは、衝撃的な結末ゆえに根強いファンを持ち、未だに再版を重ねられているあるシリーズものの本。 主人公の ”伸” もそのシリーズのファンで大人になった今はちょっと違った感想を抱くようになっていました。 そして、他の人たちの感想も読もうと検索するうちに、一つのブログにたどり着きます。そこに書いてあった感想はヒロインの立場からのものだったのだけど、自分とは違う感じ方なのに、でもどこか通じるものがあって……。
いてもたってもいられない気持ちになった伸は、普段の自分なら決してしないこと……相手にメールを送ります。 半ば返事がこないことを予想しながら。 ところが驚いたことに相手からすぐに返信があり、その内容はこれまた伸の心に触れる内容で……。
そうして ”ひとみ” と名乗った相手の女性と伸の間でメールのやりとりが始まります。
そうこうするうちに、伸はひとみと会いたいと思うようになるのだけど、ひとみのほうは今一つ乗り気ではない様子。
早まったか、と後悔する伸だったのだけど、どうしても会いたい気持ちを抑えきれず、なんとかひとみを説き伏せることに成功。
そうして、初めて顔を合わせた伸とひとみだったのだけど、メールの文章から受ける印象と実際に会ったひとみの行動と言葉はどこかちぐはぐで
時間がたつにつれて二人の間の空気は気まずいものになっていきます。
そして、とうとう伸がキレる出来事が起こるのだけど、実はひとみは伸には知られたくないことがありました。
ひとみの不自然で無神経な行動は、そのことを隠そうしたことで生じたもので、その”知られたくないこと” というのはひとみには聴覚障害があるという事実でした。 補聴器と口の動きを読むことで、なんとか伸には知らせないようにしたものの、騒音のある場所や口を読めない場合の時はうまくごまかすことができず、結局ばれてしまい……。
ひとみは伸に一度だけ会うつもりだったことを打ち明けて、ごまかそうとしたことを謝りながら、それでもメールは今までどおり続けたいということを伝えます。
そして、その場を去るのだけど残された伸はすっきりしません。
ひとみの不自然で無神経な態度の理由はわかったものの、そのことを打ち明けるほど自分を信じていなかったのか、と、裏切られた気持ちに。
それでも、やはりひとみには特別なものを感じずにはいられない伸は自分が裏切られたと思ったことも隠さずに本当の気持ちをメールに書いてひとみに送ります。
伸のメールを受け取ったひとみは、自分でメールは続けたいと言ったものの、まさか本当に伸が連絡してくるとは思っていなかったので驚くのだけど、伸のメールを読んでやはり心穏やかではいられません。
そして、感情のまま伸の気持ちを思いやることなく、ひとみも自分の気持ちをそのままメールに書いて返信します。 受け取った伸は、そんなひとみの気持ちがわかりかなり腹を立てるのだけど……。
甘いだけのラブストーリーではなく、お互いの違いを受け入れて、時にすれ違ったり、ぶつかりあったりしながら、わかりあおうとする伸とひとみの姿が感動的でした