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鈴木 英治
角川春樹事務所 ¥ 680 (2009-07)
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369160位
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★★★☆(3.5/5)
あらすじ
発見された男女の死骸。
二人とも、正確に心の臓を貫かれており、下手人はかなりの手練であることがわかった。
南町奉行所同心の稲葉七十郎は、早速探索に入るのだが、そのさなか、不審な女に出会う。
一方、徒目付・久岡勘兵衛は、従目付頭の飯沼麟蔵より、行方不明となっている大目付の家臣の探索を命じられる。
聞くところによると、行方不明の家臣は、二年前にある大名家を取り潰しに追い込んだのだというのだが…。(紹介文より)
〜感想〜
『相討ち<徒目付久岡勘兵衛シリーズ12>』 に続く13作目です。
前作で、女にだまされてひどい目にあった修馬でしたが、新しい出会いがあったようで(笑)、お利衣という聡明そうな娘といい感じになっています。
今度こそは、上手くいってほしい、と勘兵衛と一緒に祈ってしまいました
今回の事件は、心中に見せかけて殺された男女の死体が発見されたことから始まります。この事件を調べるのは七十郎で、勘兵衛たちは行方不明になっている大目付の家臣の創作を飯沼から命じられます。
どうやら、役目にまつわる恨みが原因らしいことがわかってくるのだけど、調べが進むうちに勘兵衛は何者かに襲撃される羽目に その後、再び襲撃されて逆に捕まえた勘兵衛が相手から詳しい話を聞くと、何者かに勘兵衛を殺すよう依頼された、と教えられます。
心当たりがない、という勘兵衛を修馬がせっつくと……一つ一つはたわいのない出来事ではあったものの、数件思い当たることがでてきて……。
行方不明になった大目付の家臣の捜索をしながら、勘兵衛を狙う相手の手がかりもおっていくことに。
そうするうちに、行方不明の家臣を見つけだすのだけど、すでに遅く相手は殺されてしまったあと ただ、そのやり方は七十郎が追っている事件と似たところがあって、勘兵衛たちは七十郎たちと協力することになります。
すると、事件の裏には大名の抜け荷が絡んでいることがわかるのだけど、相手は勘兵衛たちを罠にかけて亡き者にしようとします。流石の勘兵衛も修馬の助けがあっても、二十人もの相手すべてを倒すことはできず、あわや! というその時、謎の女剣士が現れて救われます。
すぐに姿を消した女剣士だったのだけど、七十郎が持っていた似顔絵から、修馬とつきあい始めたお利衣だとわかり……。
……また利用されちゃったの、修馬!
と、つい心の中で叫んでしまいましたが、今回は、ちょっと違ってました(笑)
善人とも言い切れないですが、少なくとも悪人ではないようなので、ほとぼりが冷めた頃、再び修馬の前に現れそうな気がします
次は 『からくり五千両<徒目付久岡勘兵衛シリーズ14>』 です。