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刀語 第六話<双刀・鎚(かなづち)>/西尾 維新
JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

絶対凍土の地、蝦夷の踊山を彷徨う無刀の剣士・鑢七花と美貌の奇策士・とがめの前に姿を現したのは、天真爛漫な少女、凍空こなゆき―!吹きすさぶ豪雪と疾風のなか、七花が絶体絶命の危機に!!追い詰められた真庭忍軍の切り札と、とがめを狙う謎の第三勢力の蠢動やいかに!?(紹介文より)

〜感想〜

『刀語 第五話<賊刀・鎧>』 に続く6作目です。
前作で、初めて七花は相手を殺さずに倒すという経験をしましたが、そうしたことによって七花自身の心に少しずつ変化が起きはじめます。

あくまでも自分の持ち主である奇策士とがめの ”刀” として感情の入る余地のない戦いをしてきた七花が、とがめの指示に従いながらも自分でも考えて判断するようになってきて……。
本作は、そんな七花の変化が最初に表面化する話になっています。

今回の刀は ”双刀・鎚(かなづち)”。
”双” の言葉から2刀なのかな、と想像していたら、全然違っていて実際の形は棍棒のに似ていて……。しかも、その重さは異常なくらいでとがめはもちろん、七花でも持ち上げることができません

”鎚” の持ち主は、極寒の地に住んでいる ”凍空一族” という人々だったのだけど、とがめと七花が遭難しながら(笑)も、たどり着いたときには村は雪崩によって壊滅し、生き残ったのは二人を助けてくれた ”凍空こなゆき”という少女だけ、という予想外の事態が待ち受けていました。 しかも、こなゆきは遭難していたとがめと七花を助けてくれた命の恩人でもあります

まずは、交渉から、ということでとがめがこなゆきに ”鎚” のことを訪ねると、ある村人がそんなようなのを持っていたということを思い出して、よかった探してきてあげる、と、あっさり承知してくれます。
こんなに簡単でいいのか……、と思うとがめと七花だったのだけど、”鎚”を持って帰ってきたこなゆきは、「自分と戦って勝ったら渡す」 と言い出して……

今回、七花が戦う相手のこなゆきは今までと違って、ど素人なだけに逆に七花は苦戦することになります。 思いがけない動きをするこなゆきに七花はどう戦っていいのか戸惑ってしまい、なんと初めての怪我と敗北を味わうことに
しかも、こなゆきから 「ごめん、こんなに弱いと思わなかった」(笑)とまでは言われてしまいます

いったい、どうやってこなゆきに勝って”鎚”を手に入れるか考える七花だったのだけど、とがめは戦わなくてもいい、と言い出します。どうやらこなゆきが勝負を持ちかけたのは、ただ、突然一人ぼっちになって寂しくて七花ととがめに少しでも長く一緒にいてほしかったから、だったようで……。

実際、こなゆきも七花に怪我をさせてしまったことで罪悪感に襲われ、素直に謝って”鎚”を渡そうと考えるのだけど、その時、七花ととがめの因縁の相手 ”真庭忍軍” の忍の1人、狂犬(けふけん)が仲間を倒された復讐を果そうと姿を現し、怪しげな術でこなゆきの体を乗っ取ってしまいます

そんなこなゆき(中身は忍の狂犬)を前に、とがめは苦い思いをかみ締めることになります。驚異的な身体能力を持っているとはいえ、こなゆきは肉親や近しい人を亡くして寂しがっている少女で、しかも七花ととがめの命を救ってくれた恩人でもあるわけで……。

「こなゆきを殺せるか?」 と問うとがめに 「ああ」 とあっさり応える七花。

七花にも苦い思いを抱きながらもそれ以外に方法はないと、とがめは結局七花にこなゆきを「殺せ」と命じるのだけど、ところが七花は意外な行動に。
虚刀流の奥義の1つを使って、狂犬だけを倒しこなゆきを元に戻すという離れ業をやってのけます。
どうやら自分なりに、こなゆきを助けられないかを考えたようで……。
ずいぶんと人間らしくなったな、と感慨深いものがありました

とがめも、そんな七花の行動に驚きながらも感心するのだけど、でも、また別の懸念が湧いてくることに。 それは、結果的に七花がとがめの命令に従わなかったということ。

段々、人間らしくなってくる七花の変化がこれから先の旅にいい結果をもたらすのかどうか 予想がつかなくなってきてます。
なので、この先はとがめの奇策士としての腕の見せ所ってことになりそうです

なにはともあれ、四季崎の作った完成形変体刀の6本目GET(もう、使わない? 笑)です
次は七花の姉、”天才”七実との対決が待つ 『刀語 第七話<悪刀・鐚(びた)>』 に続きます。



| ふぁんたじぃー | 20:43 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
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