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刀語 第七話<悪刀・鐚(びた)/西尾 維新
JUGEMテーマ:読書

★★★★ (4/5)

あらすじ

奇策士とがめと旅を続ける無刀の剣士・鑢七花を襲う、最大・最恐・最悪の試練―。
刀大仏が鎮座する聖地・清涼院護剣寺で、この世で唯一血を分けた姉との、血で血を洗う死闘!悪刀『鐚』を携え、七花の前に立ちはだかる姉に、七花はその剣を振り下ろせるのか―!?(紹介文より)

〜感想〜

『刀語 第六話<双刀・鎚>』 に続く7作目です。

少しずつ、人としての感情が育って(? 笑)きた七花は、前回初めてとがめの指示に従いませんでした。 他に方法がない、とやむを得ず双刀・鎚の持ち主、凍空こなゆきを 「殺せ」 と命じたとがめに 「承知」 と答えながらも、虚刀流の奥義の1つを使ってこなゆきの身体を乗っ取った真庭忍軍の狂犬(けふけん)だけを倒し、こなゆきを助けるという離れ業をやってのけました。

遭難したとがめと七花を助けてくれた命の恩人だったこなゆきを助けることができたのは良かったものの、自分の指示に従わなかった七花に複雑な気持ちを抱くとがめだったのだけど、良くも悪くも ”人” としての感情を育てていく七花の変化が、刀を手に入れるための戦いに与える影響をどこまでコントロールできるのか? 興味津々です

さて、今回七花が戦うのは実の姉の七実になるのだけど、七実は ”目で見ただけですべての技を取得”してしまう天才。 七実が強くなりすぎることを恐れて、父親の六枝(むつえ)は虚刀流を七実ではなく七花に継がせたという経緯もあることから、七花が七実に勝つのはほとんど皆無と言っても過言ではありません。そんな七実との戦いに勝つにはいったいどうすればいいのか?
早速、”奇策士” とがめの腕の見せ所です

七花がとがめと旅立ってからも、外の世界にでれば長くは生きていけないほどの虚弱体質ということもあって不承島に残っていた七実だったのだけど、真庭忍軍(略して ”まにわに” by七花命名 笑) ”虫組” の襲撃を受けてから、何か思うところがあったのか、無人島を出て独自に四季崎の完成形変体刀を探しに旅に出ていました。 そうして、七実は七花ととがめよりも先に蝦夷の地 、”凍空一族”の村を襲撃し(実は雪崩で壊滅したのではなく、七実の襲撃によって全滅 
こなゆきはたまたま村にいなかったおかげで生き残りました)、”双刀・鎚” を手に入れようとしたのだけど、「自分にはあわない」 という理由で結局”鎚”はそのまま放置

すぐにその場を後にして次の目的地へと向かい、”悪刀・鐚” を守っていた一族をこれまたあっさり全滅させて、今度は自分にぴったりだと”悪刀・鐚” を手に入れます。
その後、七実は刀大仏が鎮座する聖地で七花ととがめを待ち受けることに。

一方、旅を続ける七花ととがめは何者かが自分たちよりも先に ”悪刀・鐚” を手に入れたことを知らされます。しかも、その正体不明の何者かはとんでもなく強いらしく……。
そんな七花ととがめの前に、尾張幕府でのとがめの政敵 ”否定姫”に付き従う左右田右衛門左衛門が現れて、驚くべき情報を明かします。

それは、毒刀・鐚を手に入れたのは七花の姉の七実だということ。
驚く七花ととがめだったのだけど、右衛門左右衛門の案内で七実の待つ地へと向います。 そうして再会した七花と七実だったのだけど……。

七実は最初から七花と戦う気満々で 
とがめと旅をする間に ”刀” から 少しずつ ”人間” に変化した七花の姿を見て、七実は 「悪いほうに変化した」 と感じてとがめを責めるのだけど、「持ち主の私が刀をどう扱おうと勝手だ」 と平然としたもの。

昔から七実に頭の上がらない七花はたじたじとなるのだけど、それでもとがめと旅に出てひとクセもふたクセもある敵たちとの戦いで経た経験のおかげで、七実との戦いにもそれなりの自信を持って臨むことになります。

ところが、いざ戦ってみるとまるで歯が立たなくて……。
七花の最終奥義 ”七花八裂” もあっさり破られてしまいます
流石に激しく落ち込む七花だったのだけど、その理由の大半はとがめの”刀”としての自分の不甲斐無さにたいして。
そんな七花に、とがめはいつまでも落ち込んでないで次の再戦でどうやれば七実に勝つことができるのか、”奇策” があると言って……。
七花が勝つための策を考えるのは自分の役目だと、なんとも頼もしいことを言ってくれます。

とがめに愛想をつかされていないことがわかった七花はたちまち元気を取り戻します。(……単純ですね そうして、”奇策士” とがめの本領発揮
七実を倒すのは絶対に不可能と思えたのに、とがめは見事に七実の強さを封じ込める策を成功させて、七花は勝つことができます。

でも、それは七花が七実を殺すことでもありました
今では ”ただの刀” ではなくなった七花が悲しむことは当然で……もっとも、虚弱体質でずっと辛い思いをしていた七実は、最初から七花に殺されたかったようで、最期は満足して息を引き取ることになります。

今回は、七花ととがめのお互いに対する信頼と絆をよりいっそう深めることになりましたが、七花にとってはなんとも切ない結末の話でした

今回の経験でまた少し成長した七花と、”奇策士” としての本領を発揮し始めたとがめの次の戦いがどんな感じになるのか……ちょっと怖い気もしますが、ドキドキしながら次の 『刀語 第八話<微刀・釵(かんざし)』 へ。


| ふぁんたじぃー | 18:37 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
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