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刀語 第十二話<炎刀・銃>(完)/西尾 維新
JUGEMテーマ:読書

★★★★ (4/5)

あらすじ

虚刀流・鑢七花と奇策士・とがめによる伝説の完成形変体刀蒐集の旅は、否定姫の腹心・左右田右衛門左衛門の所有する最後の一本―炎刀『銃』を前に、最期にして最悪の試練を迎えていた―。
容赦なく、迷いのない“弾丸”に貫かれたとがめを、七花は果たして救うことができるのか―!?
西尾維新と竹が描く、時代活劇絵巻。
とある歴史の物語―これにて終幕。
刀語、第十二話の対戦相手は、否定姫腹心にして元忍者、左右田右衛門左衛門(紹介文より)

〜感想〜

『刀語 第十一話<毒刀・鍍>』 に続く12作目、『刀語 第十二話<炎刀・銃>』 最終巻です。

前作で、”否定姫” の右腕、左右田右衛門左衛門によって、完成形変体刀最後の1本 ”炎刀・銃” で撃たれたとがめでしたが、撃たれた場所は的確に急所にあたり致命傷を負ってしまいます。

ついさっきまで和やかに話していたとがめが気づけば血まみれで地面に横たわっている……七花は現実を受け入れることができずしばらく呆然として動けなくなってしまいます。
そんな七花に何の感情も見せず、淡々と言葉をかける左右田右衛門左衛門。
とりみだしたまま、左右田右衛門左衛門に向っていく七花だったのだけど、あっさり退けられてしまいます。 そして、「奇策士に別れを告げるだけの時間は残っている」 と言い、その場から立ち去っていきます。

左右田右衛門左衛門に復讐したいという気持ちを抱きながらも、七花はとがめの側へ行くのだけど近くに行くと傷の深さがはっきりとわかり、本当にとがめは助からないということを思い知らされて……。 子供のように泣き崩れる七花だったのだけど、死に掛けている張本人のとがめは逆に不思議な落ち着きを見せます。

そうして、とがめは七花に衝撃の事実を打ち明けます。

はじめからとがめの父親を処刑した七花の父親の六枝(むつえ)を許すつもりはなかったと
すべてが終わったら二人で旅を続けるというのも、七花に対して抱いている暖かい感情もすべては復讐という目的を遂げるための ”策” にすぎず、最後には七花を殺すつもりだったのだと

とがめが自分を置いて死んでしまうということにただでさえ、ショックを受けているのにそのとがめからさらに追い討ちを掛けられた七花はすっかり打ちひしがれてしまいます
そもそも七花にとって、とがめは絶対の存在で彼女の命令ならばそれがどんな内容でも従うつもりです。 たとえ、それが 「死ね」 という命令だとしても……。

それだけに、どうしても七花は ”何故 ” という気持ちが押さえ切れません。 
子供のように泣きながら問いかける七花に、とがめはそもそもの旅の始めからの想いを淡々と語り始めます。でも、そんなふうに七花を突き放すように話し、”策” だ ”道具” だと口にしながらも、七花に対して抱いた感情も、語りかけた言葉も ”本物”だったのだと打ち明けてくれます
ただ、どうしても復讐を諦めることができなかっただけで……。

……もう、なんでそんなふうにしかできないんだろう、と悲しいやら切ないやら
しかも七花が子供のように泣き叫ぶものだから、なおさら痛ましくて……。

実は、なんとかとがめが助かるんじゃないか、と多少の期待はあったのだけど、そんな甘い期待が叶えられる余地は全然なくて……。
七花ととがめの別れの場面は涙なしでは読めませんでした

一方、左右田右衛門左衛門にとがめを排除させた ”否定姫” は、12本の完成形変体刀を手に入れ、彼女自身の目的を叶えるために尾張幕府の中枢へと近づき行動を起こします。 ”否定姫”の最終的な目的は先祖の伝説の刀鍛冶士四季崎から続く願い、”歴史を変える” こと。
実際、ほとんど成功していて ”否定姫” が仕上げをする、というところまできていたのだけど、そこへ七花が単身乗り込んできて……。

果たして七花の目的は
左右田右衛門左衛門への復讐か、それともとがめの遺志を受け継いで叶えようとしているのか……。

すべての枷を解かれた七花のとんでもない ”強さ” に惚れ惚れ
12本の刀を手に入れるためのそれぞれの戦いで得た経験を生かして、最後に七花の前に立ちはだかる12人の敵を、次々に倒していく様子は圧巻でした。

長くて短かった七花ととがめの旅。
二人に関わってきた”真庭忍軍” ”否定姫” ”左右田右衛門左衛門” ”完成形変体刀の持ち主たち”  等々、様々な出会いを重ねて、七花ととがめが得たものとは

切ないながらも、少しの救いと希望のある結末でした


| ふぁんたじぃー | 13:52 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
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