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骸骨乗組員 スケルトン・クルー/スティーヴン・キング
JUGEMテーマ:読書


★★★☆(3.5/5)

あらすじ

「霧の中に何かいるぞ! 何かがジョン・リーを攫っていった!何かが−」
七月十九日の夜、メイン州西部全域はかつてない激しい雷雨に見舞われた。しかし、嵐の後に襲ってきた ”霧” こそが真の恐怖だった。濃密な ”霧” は街を覆いつくし、住民をスーパーマーケットに閉じ込めてしまう。極限状況から脱出を試みる人々の動揺と冒険を描く中編「霧」。シカゴのギャングたちの結婚式で演奏したジャズバンドの災難「ウェディング・ギグ」など、の短編集 (裏表紙より)


かわいい前置きかわいい

映画  【ミスト】  を先に観て、あまりの救いのなさに思わず 「だいっきらい」ぶーと感想に書いてしまったのだけど、皮肉なことに、その救いのなさが作品を傑作にしていました。感情的には嫌いなのだけど、そんな映画の原作がどうなっているのか? 気になって仕方なく、でも、同じように救いようがなかったら嫌だな、と思っていたときに、  『La.La.La』  のせつらさんに、勧められて読む気になりましたラッキー
で、読んでよかったわーい ちょっと救われた気持ちになりました〜猫2

〜感想〜

『握手しない男』

寒波の夜、一人の老人ジョージが思い出話を始めます。
昔、人を殺した男が自分で自分を処刑したのだ、という衝撃的な台詞から始まるのだけど、その話というのは突拍子もないもので……。

ポーカー仲間がたりず、一人遊びをしていた若い頃のジョージは一人の男性に声をかけられます。人数がたりないなら自分を入れてくれと。そうして挨拶をかわし握手をしようとすると、とたんに声をかけてきた男性はおびえたかのように握手を避けます。彼の説明に納得し、彼に触れないように気をつけていたのだけれど、ポーカーに夢中になり負けてしまった仲間のうちの一人が彼の手に触れてしまう。
その途端に男性は叫び声をあげ店を飛び出していく。

大げさな行動に呆気にとられる仲間たち。
いち早く気を取り直したジョージは彼を追いかけなだめようとするのだけど、彼の動揺はなかなかおさまらず、しまいには野良犬を呼び寄せ握手をするという奇妙な振る舞いにでる。何がなにやらわからないジョージだったのだけど、とりあえず彼が勝った分のチップを渡そうと説得する。ところが、チップを持って戻るとその男性の姿はどこにもなく、彼が握手をした野良犬が死んで横たわっていて……。
そして、ジョージは翌日彼に触れた仲間も死んでしまったことを知らされる。彼のことが気になったジョージは居場所を探し出そうとするのだけど……。

気の毒で悲しい話でしたポロリ


『ウェディング・ギグ』

笑えばいいのか、悲しめばいいのか……もの悲しい話でした[:がく〜:]

『カインの末裔』

……怖いひやひや

『死神』

……泣き顔

『ほら、虎がいる』

……子供の無邪気さって、場合によっては残酷なものですね ひやひや

『霧』

ある日、霧の中から怪物が ワッ!
スーパーマーケットに閉じ込められて、外には正体不明の生き物がうようよしていて、いつ襲ってくるかもわからない。そんな恐怖に耐え切れず、すがるものが神様というのは納得できるけど、そのために子供を生贄にしようとするのはやりすぎ冷や汗
人間っていうのは追いつめられるとどこまで身勝手になれるのか……なりふり構わなくなっていく様子が恐ろしい泣き顔

子供の父親と数人の人たちは、そんな場所から抜け出して怪物のいる外へと出て行きます。車に乗って行ける所まで行こうとする彼らの運命はどうなるのか? 映画とは違って、その結末は曖昧になっています。でも、ほんの少しの希望も感じられました。
この結末のほうが私は好きですラッキー 次は  『神々のワードプロセッサ<スケルトン・クルー2>』  です。
| ホラー | 19:01 | comments(6) | trackbacks(0)|- pookmark
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アイマックさん♪

こちらにもありがとう(^^)
短編とか中編って普段はほとんど読まないのだけどせつらさんとアイマックさんがいうとおり、キングのはクォリティが高いよね〜。”霧”は映画とは違う曖昧さが気に入ってます♪

”深夜勤務”も読んでみるね。
荒唐無稽な話も好きかも(笑)
| りら | 2008/10/13 4:07 PM |
こちらにも!
キングの短編集はせつらさんもいわれてるけど、クオリティ高くて
読みやすいというのもあるけど、長編よりも好きかな。
霧は映画よりも曖昧なラストで希望がもてるね^^;

短編集では「深夜勤務」もおすすめしますよ。
荒唐無稽な話もあるけど、なかなか恐くて好き・・・
| アイマック | 2008/10/13 12:56 PM |
由香さん♪

コチラにもありがとぅ〜(^^)
原作のほうが曖昧だったけど、そのおかげで希望が持てるのが良かったです♪
私も映画のほうのラストは好きになれないのだけど、あの終わり方は傑作だと思いました〜。
でも、原作のほうが好き(笑)

そうそう、TBがもし反映されないようでしたら教えてくださいね〜
| リラ | 2008/10/01 8:08 PM |
こちらにもお邪魔します♪
私もミストの原作を読んだのでTBさせて下さいね〜

原作の方が曖昧な終わり方でしたよね。
映画は、、、あまりにも救いがなくて、、、辛いラストだったけど(泣)
だけど、何故か映画のラストの方がしっくりくる気がしました。嫌いなラストなんだけど、、、物語の終わり方としては上手かった気がします。
| 由香 | 2008/10/01 10:05 AM |
せつらさん♪

こんばんは(^^)
コメントありがとうございます♪
遅くなったけど、ようやく読み終えました〜。
本当にこの「霧」は中編なのに、見事な出来栄えでびっくりしました。映画の結末より希望が持てそうな感じだったので、救われた思いでした〜(^^)
今度は「猿とシンバル」を読んでみますね♪
| リラ | 2008/09/21 7:26 PM |
リラさんこんにちは!読了お疲れ様でした。
キング氏の他の短編集もそうだけど独特の作品が多くて
楽しめるんですよね、そんな中でもこの「霧」という作品の
中編でありながらのクオリティーにはびっくりしました。
まだこんな作品も埋もれてたんだって、私は精神的に怖いと
思ったのはこの本には載っていないけど「猿とシンバル」
なんですが・・・原作のラストはわざと曖昧にしてます
そしてどちらかというと希望がもてそうな感じですよね
映画版のラストが賛否分かれたのはやはり原作からのファンの方
がいるからかも
| せつら | 2008/09/21 12:59 PM |



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