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デモナータ 9幕−暗黒のよび声−/ダレン・シャン
ダレン シャン
小学館
¥ 1,575
(2009-08-06)
Amazonランキング: 21198位

JUGEMテーマ:読書
 
★★★☆(3.5/5)

あらすじ

強大な力を持つ3人の主人公たちと悪魔たちの闘いは熾烈さを増し、古の武器カーガッシュの謎が明かされる。 グラブスとベックから引き離されたカーネルは、”精霊”の導きによってすべての始まりの場所 ”クラックス” へたどり着くことになるのだが……。

〜感想〜

『デモナータ 8幕−狼島−』 で、”世界を破壊する” とジューニーに予知されてしまったグラブス。 狼人間となったグラブスは、不安にかられながらも戦いを続けることを決意します。

そうしてベックたちと共に 「死」 を打ち負かす方法を探し始めるのだけど、その方法は死んだベラナバスが持っている、とベックが気づきます。
ベラナバスが”シャドー”に殺される前に 「私を探すようカーネルに伝えてくれ」 と謎めいた台詞を残していたのだけど、それは自分の魂を探せ、という意味だったらしいことに思い至ります。 そこでベックは行方不明になったカーネルを探そうとするのだけど……。

ここでまた少し時間を遡って、 『デモナータ 7幕−死の影−』 でくり広げられた戦いの途中から、今度はカーネルの視点で語られています。

途中で行方不明になったカーネルは実は、ベラナバスを導いていたのと同じ”精霊”によって、すべての始まりである ”クラックス” への旅へ無理やり連れていかれていました
仲間たちのもとへと戻りたがるカーネルに精霊はとにかく旅を続けるように言い、そうすれば何故この旅が必要なのかがわかると言い聞かせます。

渋々ながらも受け入れるカーネル。
途中で悪魔たちに襲われながらも、”クラックス”へと辿り着いたカーネルはそこで精霊達からそもそもの始まり、「何故ビッグバンがおきたのか?」 を聞かされるのだけど、その内容は驚くべきもので……

ビッグバン以前の宇宙はチェス盤のように黒と白の領域にわかれていて、黒の領域には悪魔たちが、白の領域には精霊達が、お互いにまじわることなくくらしていたのだけど、少しずつお互いの世界を行き来するようになり、戦いが始まったと説明されます。

そしてそのチェス盤の世界を保っていたのは ”カーガッシュ” の力だったのだけど、ある時、とうとう戦いによって生じたゆがみが修復不可能になり、カーガッシュは爆発して3つの破片に分かれてしまうことに
その爆発が ”ビッグバン” で、カーネルたちの宇宙はそのとき、誕生したと聴かされます。 そうしてカーガッシュには、以前のチェス盤の宇宙に戻す力があると言われ……。
もし、そうなったとには今の宇宙は消えてカーネルたちの存在もなくなってしまう、と立て続けにショッキングな内容を聞かされて……

実際、カーガッシュが何を望んでいるのか?
カーネルにグラブスにもベックにもはっきりしたことはわかりません。
そんな状態で、3人のカーガッシュの力があわさったとき、いったいどんなことが起きるのか?
それはさすがの精霊達にもわからず……。

精霊たちは今の宇宙を消すことは望まないことから、カーガッシュの力が十分に発揮できないようにカーネルたちを引き離すよう企んだことを白状します。
そうして何故カーネルを”クラックス”へ連れてきて、色々なことを話したのか理由を明かすのだけど……。

それは悪魔たちとの戦いに敗れたときに、カーネルの窓を作る能力を使って別の宇宙へと逃れる計画を受け入れさせるためでした。
そのために、すでに他の生物達を集めて乗せた宇宙船も用意済みで……。(ノアの箱舟ですね
悩むカーネルだったのだけど、やはり仲間たちを見捨てることができず、迷いながらも地球へ戻ることを選びます。

精霊たちも無理には引き止めず、決心が変わったら戻ってくるように、と言い、カーネルを送り返すのだけど、戻ったカーネルを待ち受けていたのはベラナバスの死と絶望的な状況。 早くも後悔しはじめるカーネルだったのだけど、まずはベックの望みどおりベラナバスの魂を探すことに。

そうして、ベラナバスの魂を探し当てたものの、ベラナバスは更なる絶望的な状況を念押しする言葉を残しただけ(おいおい
それでも、グラブスは諦めず戦い続けることを仲間たちに促し、カーガッシュの力を利用するためにカーネルとベックに協力を求めます。
何が起こるかわからない、と反対する二人にグラブスはカーガッシュの力の一部だけを利用すればいい、と言い出して……。

はたしてグラブスの計画は成功するのか?
地球が助かる道は残されているのか?

わずかな可能性を信じて一か八かの賭けに出るのだけど……。

待ち受けているのは希望か、それとも絶望か?

次の 『デモナータ 10幕−地獄の勇者たち−』 ですべての決着がつくことになります。
残念ながら、まだ読んでいないので 感想はしばらく後になるんですが……早く結末を知りたいです


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