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テメレア戦記機禝す發王家の翼>/ナオミ・ノヴィク
ナオミ・ノヴィク
ヴィレッジブックス
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(2007-12-20)
Amazonランキング: 218531位

JUGEMテーマ:読書
 
★★★★(4/5)

あらすじ

テメレア―それは誉れ高きドラゴン。
漆黒の翼はためかせ、この世に舞い降りた。
清廉なる海軍将校ローレンスと深き絆を結びしその竜は、高貴なる血がため、苛烈な戦いへと赴く宿命にあった…。(紹介文より)

〜感想〜

戦時の歴史を元にしたストーリーなのだけど、面白いのは空軍が飛行機の代わりに ”ドラゴン” で編成されていること

フランスと戦争中のイギリスは、ドラゴンの繁殖がうまくいかず数の上でも戦力の上でもフランスに及びません。 そんな状況の中で、海軍士官のローレンスはフランス艦と遭遇し戦闘となるのだけど、制圧した後、フランス艦を調べると厳重に守られた ”ドラゴンの卵” を発見

貴重なドラゴンの卵を発見した事で、興奮するクルーたちだったのだけど、調べてみると一週間後に孵化が始まることがわかります。 でも、それはローレンスをはじめクルーたちにとっては歓迎すべからずことで……。

なぜなら、ドラゴンが孵化したときに人間と絆を結ばなければ、ドラゴンはそのまま野生化してしまい、空軍の乗り手とともに戦うことができなくなってしまうことから、クルーたちの中からドラゴンの乗り手を否が応でも選ばなければならないからです。

ドラゴンの乗り手となって戦う ”空軍” は軍の中でも特殊な位置にあって、空軍士官はドラゴンとの深い絆を結ぶゆえに孤立した生活をすることになります。 誰でも、ドラゴンと絆を結べるというわけでもなく、どちらかというとドラゴンが乗り手を選ぶことから、名誉ある地位でもあるのだけど、でも、最初から貴族としてのある程度の地位にある者には、進んでドラゴンの乗り手になりたいとは思いません。

海軍士官として誇りを持っているローレンスやクルーたちも、それは同じ事で、できることならドラゴンの乗り手になりたくない、というのが本音。 なので、もちろん志願者がいるはずもなく、ローレンスは公平にくじびきでドラゴンの孵化に立ち会う者を選びます。

ローレンスの部下があたったことで、罪悪感を覚えながらもホッとするローレンス。 そうして、ドラゴンの卵が孵化するまでに色々と準備をするのだけど……いざ、その時がきて卵からドラゴンが孵ってみると、子ドラゴンはくじびきであたった青年には見向きもしません。 まったく相手にせず、甲板の上を観察し始める始末

ドラゴンは卵から孵ってすぐに人間の手によってハーネスをつけなければ、そのまま野生化してしまうことから、青年は何度かドラゴンに話しかけるのだけど、やはり相手にされません。 その様子を観ていたローレンスは、諦めて野生化して飛び立っていくことだけは避けようと、子ドラゴンを捕まえようと考えるのだけど、その時、子ドラゴンがローレンスの前で座り込み、

「なぜ、浮かない顔、してる?」  と話しかけてきて……

子ドラゴンが選んだのはローレンスでした。
ほとんど、絶望にも似た気持ちに襲われるローレンスだったのだけど、士官としての義務と責任感から、そのまま自分の運命を受け入れることにします。
そうして、子ドラゴンは ”テメレア” と名づけられローレンスと絆を結ぶことに。

これでローレンスは否が応もなく、艦長という役職を降り、テメレアにつきっきりの生活をすることになります。 テメレアの乗り手となったことで、ローレンスは結婚するつもりだった女性を諦めなければならず、父親からは一族の恥さらし、として疎まれることになります。
そんな事情から、辛く当たることはなかったものの、テレメアに優しい言葉をかけることもありませんでした。

ところがある日、甲板から海に落ちたクルーをテメレアと協力して助ける、という出来事があって、「よくやった」 と誉めるローレンスにテレメアが照れくさそうに 「ふふん」 と応える姿を見て、ローレンスは自分の態度を反省します。
その時から、ローレンスはこだわりを捨ててテレメアに心を許すようになっていきます。

実際、このテレメアは凄くいい性格のドラゴンでめちゃくちゃ可愛いです  最初はあまり乗り気じゃなかったローレンスも、テレメアと過ごす時間が増えるにつれて子供に甘い父親という感じなっていきます(笑)  テレメアとローレンスの絆が深まっていく様子にほのぼのしました

とはいえ、海軍のローレンスが空軍のやり方に馴染むのは大変で、ひょんな偶然で希少なドラゴンの乗り手となったローレンスへの風当たりも強く、結構苦労してます。 ローレンスとテレメアがお互いに支えあって成長していく姿は頼もしかったです

そうして、訓練を終えたローレンスとテレメアが空軍の一員として戦いに参加するときがやってくるんですが、テレメアは ”インペリアル” と呼ばれる中国産の貴重な種のドラゴンでもあることから、身体の大きさも戦闘力もなかなかのもので、たちまちの内に主要な戦力として頼りにされるようになります。

それでも、フランス軍に比べるとドラゴンの数も種類も圧倒的に少ないイギリス軍は、戦いでは苦戦することも多くて……。 そうして、とうとう味方が追いつめられたとき、テレメアの新たな能力が発現します。

それは咆哮だったのだけど、もちろんただの咆哮ではなく、見えない音の衝撃波となって立ちふさがる敵の艦隊を一瞬のうちに破壊するほどの威力を発揮 敵だけでなく味方も呆然とするほどで……。 テレメアのおかげで、その場は勝利をおさめることができたのだけど、気になるのはテレメアの正体。

ローレンスはドラゴンの権威である人物にテレメアのことを教えてもらうことにするのだけど、返ってきた答えは驚くべきもの。

テレメアの新しく発現した能力は ”神の風” と呼ばれているもので、この能力を持っているのはある特定の唯一の種だけだと言われます。 その種とは ”天の使い”(セレスチャル) だけだと。
ちなみに、このセレスチャルは中国種で、皇帝か皇帝にごく近い血族だけが所有できるドラゴンで、世界に数頭しかいない、ということで……

それを聞いてローレンスは納得します。
卵を積んでいたフランス艦は皇帝ナポレオンのもとへ届けようとしていたのだと。

……ローレンスはそれを横取りした形になったわけですね
そのつもりはなかったとはいえ……相手からみれば大胆不敵なヤツ と、思われてるかも(笑)
それでも、今さらローレンスとテレメアを引き離すことができるはずがありません。 というか、誰よりもテレメアがローレンス以外の人間を受け入れません。

「誰も、ぼくをあなたから引き離せない、そんなことは、ぜったいにさせない」

そう言い切るテレメアの決心を覆すことは誰にもできないんじゃないかと思います
それにしても、テレメアって本当に可愛い
もし、私がローレンスの立場だったらメロメロですね(笑)

とにもかくにも、お互いかけがえないパートナーとして絆を結んだローレンスとテレメア。 希少な種のテレメアを巡ってまだひと騒動おきそうな気配はありますが、この二人(?)なら乗り切ってくれるんじゃないかな、と思います。

次は 『テレメア戦記供竊膿蕕龍椋臓筺 です。





| ファンタジー | 18:48 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
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