スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | -|- pookmark
巷説百物語/京極 夏彦
京極 夏彦
角川書店
¥ 660
(2003-06)
Amazonランキング: 52500位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。
御行姿の男、垢抜けた女、初老の商人、そして、なにやら顔色の悪い僧―。
長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが…。
闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。
その裏世界に、百介は足を踏み入れてゆく。
小豆洗い、舞首、柳女―彼らが操るあやかしの姿は、人間の深き業への裁きか、弔いか―。(紹介文より)


〜感想〜


不思議な話が大好きで、わざわざ旅に出てまで集めるのが趣味という書き物やの青年、百介は旅の途中でひどいどしゃ降りにあい、山小屋で雨宿りをすることに。
すると、その山小屋には胡散臭い先客がいて……。

御行姿の男、あか抜けた美女、初老の商人。
そして、一番最後にどこか挙動不審な僧がやってきます。
見知らぬ他人同士とはいえ、しばらく一緒に過ごすことになった彼らはお互いに自己紹介をして、暇つぶしに ”百物語” をやろうということになるのだけど、その話を聞くうちに最後にやってきた僧の顔色が段々悪くなっていって……。

しまいには、話の途中で突然叫び出して、小屋を飛び出していってしまいます。
いったい何故?
不審に思う百介だったのだけど、後を追っていくこともできず、とりあえずそのまま一夜を過ごすことになります。 そして、翌朝……飛び出していった僧は外ですでに息絶えていました

百物語を聞いて怯えたのか?
妖怪 ”小豆洗い” の小豆を洗う音が聞こえたような気がした百介は、まさか本当に妖怪に殺されたのか? と考えてしまうのだけど、そんな百介のまえで百物語を話した女と老人が思いがけない会話をし始めて……。 

実は、女と老人は顔見知りの間柄。
話した百物語は、実際にあったことを怪談になぞらえて話したもので、その話こそ飛び出した僧が実際に起こした出来事だったのです。
その話の中で殺されたのが、老人の子供だったというのが真相で、御行姿の男もあか抜けた姿の女も、初老の老人も仲間で……すべては僧がおかした罪を白状させるために仕組んだもの。

その芝居にまんまと乗せられた僧は自分のおかした罪を突きつけられたことに耐え切れず、飛び出していき……結局は命を落としてしまった という次第。

そうしたことを聞かされた百介は、彼らのあまりの見事な計画にただただ感心するばかり。 彼らはそういうことを生業としている一味で、御行姿の男は 又一、あか抜けた女は おぎん、初老の男は 治平 と名乗り、百介に本当の正体を明かしてくれます。
そうして、この時から百介は彼らと度々かかわる事になっていくのだけど……。

とにかく、又一をはじめとする一味のやりくちが見事というほかありません。 最終的に誰もが納得できるような結末に導いていく手腕は本当に素晴らしくて。
百介は自分でも何をやっているのか、わけがわからないうちに彼らの手助けをすることになっていくのだけど、あとで、百介に 実はこうだった、という説明をするのを読むたびに、感心

妖と呼ばれる類の人外の生き物の存在になぞらえて話を作り、最終的にはその話を本当のものにする、本物だと信じ込ませる。 
そのやり方が本当に面白くて
同時に感嘆せずにはいられませんでした。

でも、又一たちっていったい何者なんだろう?
という素朴な疑問も。
これは百介も思っていることなので、これから先の話でおいおい明かされていくのかな、と思います。 彼らがどんな過去を持っているのか?
知るのが楽しみです

次は 『続巷説百物語』 です。




 
| みすてり | 22:29 | comments(2) | trackbacks(1)|- pookmark
スポンサーサイト
| - | 22:29 | - | -|- pookmark
qさん♪

いらっしゃーい(笑)
流石、qさんスルドイ^m^
ほんと、天晴れ だよね〜。どうしたら
こんなに見事にお膳立てできるのか……
不思議なくらい。頼もしすぎるわ〜。
特に又一はカッコよすぎ(^^)

| リラ | 2011/05/15 6:57 PM |
結構 前に読んでたのを今頃に記事upのqなのだ
まさか・・・とリラさんとこ来たの
あーやっぱり 笑
ねねねねねね
「天晴れ」だよね
「こりゃ頼もしきヤツラだ」
って思ったよ
| qだよん | 2011/05/12 10:41 PM |



http://riranodokusyo.jugem.jp/trackback/940
巷説百物語 京極 夏彦
泉鏡花賞受賞作『嗤う伊右衛門』にも登場する小股潜りの又市が、江戸の世を舞台に悪党を退治する時代小説の第1弾。デビュー作『姑獲鳥の夏』に始まる「憑き物落とし」中禅寺秋彦が活躍する作品群とは、また味わいの異なる妖怪シリーズだ。 怪異譚を蒐集するため諸国を
| Memo of talk of book | 2011/05/12 10:19 PM |


↑このページの先頭へ
RECOMMEND
氷の戦士と美しき狼 (扶桑社ロマンス)(ナリーニ・シン) / 冷たい瞳が燃えるとき (扶桑社ロマンス)(文庫) (扶桑社ロマンス シ 27-2 〈サイ=チェンジング〉シリーズ)(ナリーニ・シン) / 黒き狩人と夜空の瞳 (扶桑社ロマンス)(ナリーニ・シン) / 青の瞳をもつ天使 (イソラ文庫)(ナリーニ シン,Nalini Singh) / びんぼう神様さま(高草 洋子) / シルバータン―ストーンハート〈3〉 (THE STONE HEART TRILOGY 3)(チャーリー フレッチャー) / アイアンハンド―ストーンハート〈2〉 (THE STONE HEART TRILOGY 2)(チャーリー フレッチャー) / ストーンハート (THE STONE HEART TRILOGY 1)(チャーリー・フレッチャー) / トワイライト〈13〉 永遠に抱かれて(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈12〉 不滅の子(ステファニー メイヤー) / トワイライト11 夜明けの守護神 (トワイライト 11)(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈10〉 ヴァンパイアの花嫁(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈9〉 黄昏は魔物の時間(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈8〉 冷たいキスをあたしに(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈7〉 赤い刻印(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈6〉 嘆きの堕天使(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈5〉 狼の月(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈4〉 牙は甘くささやく(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈3〉 闇の吸血鬼一族(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈2〉 血は哀しみの味(ステファニー メイヤー) / トワイライト〈1〉 愛した人はヴァンパイア(ステファニー メイヤー) / () / スリーピング・ドール(ジェフリー ディーヴァー) / キャサリン・ダンスシリーズ ウォッチメイカー(ジェフリー ディーヴァー) / リンカーン・ライムシリーズ<br />
第七弾♪ 12番目のカード(ジェフリー ディーヴァー) / リンカーン・ライムシリーズ<br />
第六弾♪ 魔術師 (イリュージョニスト)(ジェフリー・ディーヴァー, 池田 真紀子) / リンカーン・ライムシリーズ<br />
第五弾♪ 石の猿(ジェフリー・ディーヴァー) / リンカーン・ライムシリーズ<br />
第四弾♪ エンプティー・チェア(ジェフリー ディーヴァー) / リンカーン・ライムシリーズ<br />
第三弾♪ コフィン・ダンサー(ジェフリー ディーヴァー, Jeffery Deaver, 池田 真紀子) / リンカーン・ライムシリーズ<br />
第二弾♪ ボーン・コレクター(ジェフリー ディーヴァー, Jeffery Deaver, 池田 真紀子) / リンカーン・ライムシリーズ<br />
第一弾♪ みぃつけた(畠中 恵) / いっちばん(畠中 恵) / ちんぷんかん(畠中 恵) / うそうそ(畠中 恵) / おまけのこ (新潮文庫 は 37-4)(畠中 恵) / ねこのばば(畠中 恵) / ぬしさまへ(畠中 恵) / しゃばけ (新潮文庫)(畠中 恵) / 風神秘抄(荻原 規子) / 薄紅天女(荻原 規子) / 白鳥異伝(荻原 規子) / 空色勾玉(荻原 規子) / () / シャドウ・ファイル/狩る (ハヤカワ文庫NV)(ケイ フーパー) / シャドウ・ファイル/潜む (ハヤカワ文庫NV)(ケイ フーパー) / シャドウ・ファイル 覗く (ハヤカワ文庫NV)(ケイ フーパー) / ファントム〈上〉(スーザン ケイ, Susan kay, 北条 元子) / ファントム〈下〉 (扶桑社ミステリー)(スーザン ケイ) / 素材満載 ブログで作る かんたんホームページ [CD-ROM付き](浅岡 省一) /