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見えざるピラミッド−赤き紋章の伝説−(上下)/ラルフ・イーザウ
ラルフ イーザウ
あすなろ書房
¥ 1,995
(2007-06)
Amazonランキング: 341209位

ラルフ イーザウ
あすなろ書房
¥ 1,995
(2007-06)
Amazonランキング: 352189位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

あらすじ

現代の地球。
古代エジプト文化を祖とする近未来世界アンクス。
戦乱の中世ヨーロッパ的世界トリムンドス。
同じ日に、別々の世界に生まれ落ちた3人の少年たち。
彼らの肩には、同じ形をした不思議な赤い紋章が刻まれていた。
それこそが、四千六百年前にさだめられた“選ばれし者”のあかし。
彼らの誕生は、世界の境界を越えてくりひろげられる、壮絶な戦いの幕開けだった…。(上…紹介文より)

〜感想〜

もとは1つだった宇宙がある一人の男の無謀な試みで、”地球” ”アンクス” ”トリムンドス” の3つに分裂
それ以来、それぞれ独立した世界として発展していたのだけれど、再びもとの1つの宇宙に戻そうとする計画が動き出します。
でも、それは今ある3つの世界を滅ぼすのと同じこと。

その企みを阻止できるのは 「均衡の守り手」 と呼ばれる存在のみ。

おりしも、3つの異なる世界で同じ時期に3人の男の子が生れ落ちます。

”地球” に生まれた男の子は フランシスコ。
”アンクス” に生まれた男の子は、 トプラ。
”トリムンドス” に生まれた男の子は トレヴィル。

と、それぞれ名づけられ、3人とも生れ落ちた時から青いオーラを身にまとい、不思議な現象を引き起こします。 そして、そんな彼らの存在を 「均衡を乱す者」 たちが利用しようとつけねらいます。 命の危険にさらされることになる3人ですが、彼らを守ろうとする人々の助けを借りながら自らの ”使命” を少しずつ自覚していくのだけど、実の父親に殺されそうになったり、養父を殺されたり、と辛い目にあうのが可哀相で……

それでも、くじけず頼もしく成長していく姿は感動的でした。
3つの世界で、それぞれの少年の物語が展開されていくので、頭を切り替えるのに少し苦労しました どうしても、一人に肩入れしてしまうので他の少年の場面はちょっと流し読みしちゃったり
ちなみに、お気に入りはトプラです

と、ちょっと贔屓してしまいましたが、3人の成長ぶりを読むのは楽しかったです



| ファンタジー | 19:37 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ブラディ・リバー・ブルース/ジェフリー・ディーヴァー
ジェフリー ディーヴァー
早川書房
¥ 987
(2003-01)
Amazonランキング: 102674位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

急に開いた車のドアにぶつかり、ペラムは持っていたビールを落としてしまった。
壜は壊れ、ビールは排水溝に。
だがペラムの不幸はそれで終わりではなかった。
ビールを台無しにした男たちが、その直後に組織犯罪告発の重要証人を射殺したのだ。
ペラムは目撃者として、警察やFBIばかりか、殺し屋にも追われることになる。
じつは何も目撃していないのに…映画ロケーション・スカウト、ジョン・ペラムを襲う最大の危機。(紹介文より)



〜感想〜

実は何も目撃していないのに、ぺラムは警察とFBにI 「脅されて目撃してないと嘘をついている臆病者」 と決め付けられてしまいます。

いくら、見ていないと言ってもさっぱり信じてもらえず、仕事の邪魔をされたり、嫌がらせをされたり……しまいには、わざと犯人と目星をつけている相手ににぺラムの名前をもらして、ぺラムを追いつめようとしたり……。

万事がそんな調子で、本当ならそんなぺラムの苦労ぶりに笑えそうなものなんですが、あまりにも悪質な警察とFBIのやり方に逆に腹が立つやら、もどかしいやら  犯人たちがやったこともひどいのだけど、それいじょうに警察とFBIのほうが酷かったような気がするのって……どうなんでしょ

結局、警察とFBIのせいでぺラムは友人を殺されることに
ぺラムは自分で犯人と対決しようとするのだけど、事態は思いがけない方向へと進んでいきます。 どうやら、FBIが目をつけたのとは違う相手が犯人だということがわかってきて……。

最後のほうでのぺラムの反撃する様子にスカッとしました
結末についてはちょっと微妙〜な気持ちでしたが(笑)



 
| ミステリ | 10:06 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
冬の蜉蝣<鎌倉河岸捕物控>12の巻/佐伯 泰英
佐伯 泰英
角川春樹事務所
¥ 700
(2008-05-15)
Amazonランキング: 70657位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)
 
あらすじ

寛政十二年の年の瀬、金座裏の若親分の政次は、久しぶりの剣術稽古に精を出していた。
同門の士より、永塚小夜の姿が見えないと耳にした政次は、小夜が指導している林道場を訪れることに。
そこで政次は、小夜の息子の小太郎がかどわかされそうになった事実を聞く。
政次ら金座裏の聞き込みにより、秋月藩士が関わっていることが判明するも、背後に小太郎の父親の影が…。(紹介文より)


〜感想〜

『代がわり<鎌倉河岸捕物控>11の巻』 で、しほと政次の祝言の日取りが決まり、張り切っているのは豊島問屋の主人清蔵。 看板娘のしほが可愛くて仕方がないようです

とはいえ、祝言はまだ先。
その間にも事件がなくなることはありません。

今回は 『道場破り<鎌倉河岸捕物控>9の巻』 で、登場した道場破りの女武芸者永塚小夜の身に事件がおこります。 小夜の息子の小太郎を何者かが攫おうとするのだけど、その相手はなんと小太郎の父親。ところが、この父親は身ごもった小夜を捨てて逃げた卑怯者。
今さら、現れたところで小夜が受け入れるはずもありません。
そんな小夜に言うことをきかせようと執拗に小太郎を狙います。
そしてとうとう小太郎の子守をしてくれていた娘おいねが殺されるという事態に
おいねの仇を討つ、と一人で思いつめる小夜だったのだけど、そんな小夜に政次たちが力を貸します。そうして無事に小太郎を取り戻した時にはじ〜んときました

小夜の事件は解決して一安心というところですが、そこへ宗五郎の下へ悲しい知らせが届きます。 先代宗五郎の兄弟分で今の宗五郎にとっては師匠にもあたる夫婦松の銀蔵親分が危篤だと。
駆けつけた宗五郎と銀蔵親分が言葉をかわす場面に思わず 
この銀蔵親分は亮吉が金座裏を飛び出したときに、世話になった人物でもあります。 亡くなった後に知らされた亮吉は声をあげて泣き出します。
その場面にまたもやもらい泣き

その後、銀蔵親分の弔いに参列した政次としほは、銀蔵親分の家が落ち着くまで滞在するよう宗五郎に言いつけられます。その夜、政次はしほに向かって初めて自分のおそれを打ち明けます。
「金座裏の大所帯を継ぐことが畏ろしい」 と。
そんな政次の畏れを知ったしほは政次を助けることを改めて決意します。
このことで、政次としほの絆は一団と深まったようです

あとは祝言を挙げるだけ、なのだけど次の巻は

『独り祝言<鎌倉河岸捕物控>13の巻』  という題名。 …… 大事件でも起きるんでしょうか? ちょっとしほが心配です

 
| 時代 | 19:59 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
代がわり<鎌倉河岸捕物控>11の巻/佐伯 泰英
佐伯 泰英
角川春樹事務所
¥ 700
(2007-06)
Amazonランキング: 24741位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)
 
あらすじ

豊島屋の清蔵たちは、富岡八幡宮そばの船着場で、六、七人の子供たちが参詣に来た年寄りから、巾着を奪い取るのを目撃した。
店に戻った清蔵たちは、金座裏の若親分・政次にその話をするが、どうやら浅草でも同様な事件が起きているという。
さらに今度は増上寺で巾着切りの事件が起こった。
だが、被害にあった金貸しの小兵衛は刺し殺され、巾着も奪われたのだ。
同じ犯人の仕業なのか?宗五郎と政次たちは、探索に乗り出すが―。(紹介文より)


〜感想〜

『埋めの棘<鎌倉河岸捕物控>10の巻』 で、十一年前の出来事にケリをつけた政次たち。 大きな事件がかたづいたのも束の間、巾着きりの事件が連続して起き始めます。
今では、ほとんど宗五郎が陣頭指揮をとることなくなり、政次が亮吉たち手先と協力しながら事件を解決する流れになっています。

親分の宗五郎は政次が行き詰まったときや迷った時に、さりげなくヒントをだしたり、影でフォローしたり、と口を出しすぎず見守ってくれてます。 いい親分ですね

そしてしほと政次の関係にも進展があります。
宗五郎と内儀のおみつのお膳立てでしほと政次の祝言の日取りが決められることになりました 
本人たちよりも、周囲の人々が張り切っている様子が微笑ましかったです。

次は 『冬の蜉蝣<鎌倉河岸捕物控>12の巻』 です。

| 時代 | 19:54 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
鎌倉河岸捕物控読本/佐伯 泰英
佐伯 泰英
角川春樹事務所
¥ 620
(2006-09)
Amazonランキング: 247787位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

内容解説

大好評時代小説「鎌倉河岸捕物控」シリーズの特別篇として、政次、亮吉、彦四郎の少年時代の冒険行を描いた短篇小説『寛政元年の水遊び』を書き下ろし掲載。
著者の「鎌倉河岸捕物控」シリーズ・ロングインタビューほか、登場人物紹介、鎌倉河岸地図、年表、シリーズ全解説を余すところなく収録。(紹介文より)

鎌倉河岸捕物控特別篇「寛政元年の水遊び」
佐伯泰英インタビュー 鎌倉河岸捕物控を語る
「鎌倉河岸捕物控」登場人物紹介
豊島屋を訪ねる
「鎌倉河岸捕物控シリーズ」全作品解説
佐伯泰英時代小説シリーズ別解説
「鎌倉河岸捕物控」年表



〜感想〜

<鎌倉河岸捕物控シリーズ> の解説本ですが、 『埋めの棘<鎌倉河岸捕物控>10の巻』 で、政次たちが少年の頃に遭遇した事件の話も収録されています
ファンにとっては嬉しいオマケ(?)ですよね

その他には作者、佐伯泰英さんのインタビュー、登場人物紹介、江戸の水運図、シリーズの解説。
そして、実際の老舗豊島屋さんのことも載っています。
……実在のお店だったんですね

面白かったのは、シリーズの解説です。
こういう見方もあったんだ、と、自分が読んだときとは違った視点での説明を読むのが楽しかったです 

| 時代 | 19:47 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
埋みの棘<鎌倉河岸捕物控>10の巻/佐伯 泰英
佐伯 泰英
角川春樹事務所
¥ 700
(2006-09)
Amazonランキング: 63751位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

座裏の政次は、ある日奉行所の内与力より呼び出しを受け、水戸藩の老中澤潟との関わりを尋ねられた。 澤潟の名には覚えがなかったものの、政次と亮吉、彦四郎には、十一年前の藩士との出来事が思い出された…。 一方、造園竹木問屋・丸籐の番頭が殺され、政次らはその事件を追うことになるが―。
探索が難航し、苦悩する政次。 そんな折、三人は謎の刺客に襲われる。
十一年前の出来事が新たな火種を生んだのか。(紹介文より)


〜感想〜

『道場破り<鎌倉河岸捕物控>9の巻』 で、道場破りとして現れた女武者の永塚小夜は、政次に対するわだかまりもなくなり、今では金座裏のはからいで小さな道場の師匠として生計をたてています。 どうやら、小夜もこれからは金座裏一家(笑)の仲間入りのようです

さて、今回の事件は政次、亮吉、彦四郎の3人が少年の頃に遭遇したある出来事が発端で起こります。 十一年前水遊びをしていた3人は、偶然にも水戸藩士同士の争いを目撃し、一人が殺され、もう一人が殺されそうになったまさにその時、3人が姿を現して助けたことがありました。 
ただ、そのことを3人は誰にも言わず秘密として胸に抱えていたのだけど、十一年後の今、水戸藩の老中の澤潟が政次たちのことを尋ねていることを知らされます。

一体、澤潟とは何者なのか?
そして、目的は?

埋めてあったはずの出来事が掘り返され、政次たちは水戸藩の藩政改革に伴う争いに巻き込まれることになります。 本来なら怖気づいても当然の相手に、正面から堂々と立ち向かうところが素敵でした  どうやら、金座裏 というのはヘタな旗本よりも力があるようです

なんといっても 上様ご公認の十手持ち ですものね

それにしても、「降りかかる火の粉ははらいます」 と、相変わらずの丁寧なもの言いで敵に対峙する政次は本当にカッコよかった〜 

次は 『代がわり<鎌倉河岸捕物控>11の巻』 です。

あ、ちなみに十一年前の出来事の話は 『鎌倉河岸捕物控読本』 に収録されてますので、興味を持ったらこちらも読んでみてください 


 
| 時代 | 19:33 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
道場破り<鎌倉河岸捕物控>9の巻/佐伯 泰英
佐伯 泰英
角川春樹事務所
¥ 700
(2005-12)
Amazonランキング: 9001位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

赤坂田町の神谷道場に一人の訪問者があった。
朝稽古中の金座裏の若親分・政次が応対にでると、そこには乳飲み子を背にした女武芸者の姿が…。
永塚小夜と名乗る武芸者は道場破りを申し入れてきたのだ。
木刀での勝負を受けた政次は、小夜を打ち破るも、赤子を連れた彼女の行動に疑念を抱いていた。
やがて、江戸に不可解な道場破りが続くようになるが―。(紹介文より)


〜感想〜

『銀のなえし<鎌倉河岸捕物控>8の巻』 で、「銀のなえし」 を贈られた政次ですが、早くも武器として使いこなしている頼もしさにちょっとドキドキしました(笑) 本当に、剣術の腕の上達ぶりには感心するばかりです。

そんな政次なので、神谷道場での稽古中に現れた道場破りの相手を命じられたりもします。 ところが今度の道場破りは 背に赤ん坊を背負った凛々しい女武者 
驚く政次なのだけど、女武者の構えは隙のないもので油断したら倒されることがわかります。
息詰まる対決の中、政次は女武者を打ち負かすことができたのだけど、女武者は政次を睨みながらもすぐにその場を去ってしまいます。

その後、女武者とは別の道場破りが現れるのだけど、こちらの人物は浪人で勝ったあとは金銭を要求するというスタイル。 一方、女武者もまた道場破りを続けているものの、金銭は要求しないというスタイル。

どうやらこの二人はお互いを知っているようなのだけど……。

今回は政次にとっては、ちょっと辛い捕物になりました 
着々と若親分として名をあげていっている政次だけれど、苦労も人並み以上あるような感じです。 ただ、そんな辛い気持ちを態度に出さないので、悠然としているように見えてしまいます。
……損な性分だな〜、と気の毒でした

次は 『埋みの棘<鎌倉河岸捕物控>10の巻』  です。


 
| 時代 | 19:23 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
銀のなえし<鎌倉河岸捕物控>8の巻/佐伯 泰英
佐伯 泰英
角川春樹事務所
¥ 720
(2009-02)
Amazonランキング: 46838位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

“銀のなえし”―ある事件の解決と、政次の金座裏との養子縁組を祝って贈られた捕物用の武器だ。
宗五郎の金流しの十手とともに江戸の新名物となる、と周囲が騒ぐのをよそに冷静に自分の行く先を見つめる政次。
そう、町にはびこる悪はあとを絶つことはないのだ。(紹介文より)


〜感想〜

『下駄貫の死<鎌倉河岸捕物控>7の巻』 で、金座裏の後継者としてお披露目された政次。 いよいよ 「金座裏の若親分」 としての捕物が始まります
ワクワクしますね

ただ、政次にしてみれば乱暴な言い方になるけれど、周囲の思惑によって勝手に決められた道 でもあります。 政次自身の夢はいつか大店で大番頭にまで上り詰めること、だったようなのだけど、その夢は奉公先の主人松六と金座裏の宗五郎によって潰されたようなもの。

政次なりに思うところはあったろうな、と感じることもあって、ふとした時にみせる心もとない表情にちょっとしんみりとさせられました。 でも、そんな政次にとって支えになるのはやっぱり、しほと、幼馴染の亮吉と彦四郎。 おどけながらも「若親分」として正次を立てる亮吉や、探索の時に船をだして協力してくれる彦四郎。 そして、弱気になりそうな時に心を支えてくれるしほ。
そんな四人の暖かいやりとりにじ〜んときました

今回、しほと政次はお互いの気持ちを初めて言葉にします。お互いの気持ちを確かめ合ったことで絆が強まったような感じです。 今度は、政次としほの祝言で周囲の人々が盛り上がりそうです(笑)

さてさて、「若親分」として売り出した(笑)政次ですが、早速本作で船荷のすり替え事件を解決してます。 そこで手際よく解決した政次に感謝した主人から贈り物が贈られることに。

「銀のなえし」 と呼ばれるものなのだけど、 そもそも ”なえし” って何? と、よくわからなかったので、本文から説明した文を載せさせていただきますね。

”それは鉤のない八角の十手のようなもの”
”柄は革のなめしで包まれ、柄頭には銀環がついていた”
”鉤も鍔もなかったが、八角の輪が柄と本体を区切るようにはめられていた” (本文より)

…… やっぱりよくわからない(笑)
想像力貧困だと苦労しますね〜
なんとなく、漠然としたイメージはつかめますが、要は ”武器” ということらしく、政次が十手を持つのはまだ先のこと。 それなら、ということで贈られた 「銀のなえし」 らしいです。

「金流しの十手」 
「銀のなえし」

金銀揃って、なにやら縁起がいいですね(笑)
そんなわけで、武器も揃った若親分政次の活躍が楽しみです
神谷道場に通い続けている政次の腕はめきめき上がっているので、今では並みの侍では歯が立たないほどになっています。 そんな政次ですから、ハラハラドキドキする捕物をくり広げてくれそうです

次は 『道場破り<鎌倉河岸捕物控>9の巻』 です。



 
| 時代 | 19:43 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
下駄貫の死<鎌倉河岸捕物控>7の巻/佐伯 泰英
佐伯 泰英
角川春樹事務所
¥ 720
(2009-02)
Amazonランキング: 209309位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

松坂屋の隠居・松六夫婦たちが湯治旅で上州伊香保へ出立することになった。
一行の見送りに戸田川の渡しへ向かった金座裏の宗五郎と手先の政次・亮吉らだったが、そこで暴漢たちに追われた女が刺し殺されるという事件に遭遇する…。
金座裏の十代目を政次に継がせようという動きの中、功を焦った手先の下駄貫を凶刃が襲う!悲しみに包まれた鎌倉河岸に振るわれる、宗五郎の怒りの十手―。(紹介文より)

〜感想〜

『引札屋おもん<鎌倉河岸捕物控>6の巻』 で、遅咲きの恋をした「豊島屋」の主人清蔵も今では立ち直り、内儀とせといつものかけあいをくり広げるようになっています。
そんな中で、松坂屋のご隠居の松六が湯治に行くことになり、ついでにとばかりにとせ、宗五郎の内儀おみつ、しほ、も同行することに。

その旅立ちの見送りの朝、女が刺し殺される現場を目撃。
金座裏の面々は真相を調べ始めます。 すると女が押しこみ強盗の一味だったことがわかり、一味の手がかりを求めて手先たちが奔走することに。

そんな中、いよいよ金座裏の後継者として政次のお披露目をするための動きが始まります。
ところが、それが気に入らないのは金座で手先を20年務めている下駄貫。
この下駄貫、最初から政次が気に入らず亮吉にまで余計なことを言ったり、ほかの手先たちにも文句をいいふらすという、ちょっと困った人物。
そんな下駄貫と近いうちに話し合おうと心に決めていた宗五郎だったのだけど、政次への対抗意識から一人で手柄をたてようと功を焦ったことが命取りになってしまいます
凶悪な犯人一味に殺されることに……。

いくら困った人物とはいえ、20年も自分の下で働いた手先が殺されて悲しくないはずもなく宗五郎は悲しみと後悔の念にかられます。そして政次もまた罪悪感を感じずにはいられません。
仇をとろうと金座裏の面々は奮い立ち、下手人たちを捕まえます。
とはいえ、下駄貫が戻ってくるわけもなく……

悲しみの中、下駄貫の葬儀が執り行われるのだけど、同時に政次の金座裏十代目の後継者としてのお披露目もされることになります。
救いは下駄貫の娘が政次も宗五郎も責めなかったこと。
下駄貫の妬みが死を招いたのだ、と悲しみながらも言い切る娘の強さに頭が下がりました。

順調な門出とはいえないけれど、なにはともあれ十代目宗五郎としてお披露目された政次。 「若親分」 と呼ばれ、宗五郎の後継としてこれから先の行動が注目されることになりそうです。

次は 『銀のなえし<鎌倉河岸捕物控>8の巻』 です。


 
| 時代 | 19:40 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
引札屋おもん<鎌倉河岸捕物控>6の巻/佐伯 泰英
佐伯 泰英
角川春樹事務所
¥ 720
(2008-11)
Amazonランキング: 121661位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

あらすじ

「山なれば富士、白酒なれば豊島屋」とまでうたわれる江戸の老舗酒問屋の主・清蔵。
店の宣伝に使う引札を新たにあつらえるべく立ち寄った一軒の引札屋。
そこで出会った女主人・おもんに心惹かれた清蔵はやがて…。
鎌倉河岸を舞台に今日もまた、愛憎や欲望が織りなすさまざまな人間模様が繰り広げられる―。
金座裏の宗五郎親分のもと、政次、亮吉たち若き手先が江戸をところせましと駆け抜ける!(紹介文より)

〜感想〜

『古町殺し<鎌倉河岸捕物控>5の巻』 で、御能拝見の場で見事に凶行を阻止した宗五郎。 やっぱり、親分はカッコイイとつくづく思いました

そんな宗五郎とはタイプが違いますが、しほ が務める 「豊島屋」 の主人清蔵も本シリーズでは大事な登場人物です。
捕物で疲れた金座裏の手先たちを暖かく迎え、自慢の白酒や料理を振る舞い、その変わりとばかりに捕物の様子を話すようにせっつく様子はなんとも微笑ましいです

そんな清蔵が引札屋のおもんと出会い、何度か会ううちに恋に落ちてしまいます
すっかりのぼせ上がった清蔵は、店に出ていても上の空状態で、大好きな捕物の話にすら興味を示さなくなってしまいます。

そうなると、周囲の人間たちが気づかないはずもなく、成り行きを案じた宗五郎は相手のおもんのことを調べるのだけど、それでわかったことはますます困ることばかり。

それはおもんがお金目当ての性悪女ではなく、本当に心根のいい女で清蔵のことを純粋に好きだということ。 そうなると、無理やり引き離すということも野暮というもの。
心配しながらも、ただ見守ることしかできなくなってしまいます。

そんな清蔵の行動をお見通しの内儀は、もし心根のいい女なら妾にしてもいい、とまで言い出して……  ……なんて心の広い奥さんなんでしょう。と、尊敬してしまいました

真面目一辺倒だった清蔵の恋。
いったいどんな結末を迎えるのか?
最後までドキドキものでした


次は 『下駄貫の死<鎌倉河岸捕物控>7の巻』 です。


 
| 時代 | 18:42 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark


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