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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(4) 迷宮の戦い/リック・リオーダン
リック リオーダン
ほるぷ出版
¥ 1,890
(2008-12)
Amazonランキング: 664位

JUGEMテーマ:読書
 
★★★☆(3.5/5)

あらすじ

世界を滅ぼすのか、救うのか―。
オリンポスの神ポセイドンの息子、パーシーにかせられた予言の刻限まであと1年。
世界を滅ぼそうとするルーク、ルークを想うアナベス、パーシーを恨むハデスの息子ニコ、ミストに惑わされない少女レイチェル、そして、ついに復活せんとするクロノス…。
さまざまな想いが交錯するなか、ハーフ訓練所を守るため、迷宮ラビュリントスへ足を踏み入れたパーシーの運命は?(紹介文より)

〜感想〜

前作 『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(3) タイタンの呪い』 で、新たに見つかったハーフのニコがハデスの息子だということがわかりましたが、ニコは姉のビアンカと一緒に冒険の旅に出たパーシーが彼女を守れなかったことを恨み、パーシーに復讐しようと目覚めた自分の力を使いはじめます。

その様子を夢で見るパーシー。
どうやら、何者かがニコを止めてほしくてパーシーに夢を送ってきているようなのだけど、ハーフの訓練所にも危機が訪れていて……。

クロノスの手先となったルークが冥界に存在する迷宮ラビュリントスを利用して訓練所に攻め込もうとしていることがわかり、訓練所の面々はその計画を阻止しようと迷宮を作ったダイダロスに力を借りようと思いつき、彼を探し出そうとします。
新たな冒険の旅の始まりです
今度の旅のリーダーはアナベス。 アナベスはパーシー、グローバーと迷宮へと向かう旅に出るのだけど……。

ここでも冒険に影を落とすのはルークの存在。
前作では、命を落としかねない状況に追い込まれたのに、それでもやっぱりルークを憎むことができないようで、パーシーが批判すると庇わずにはいられません。
そのことがアナベスとパーシーの間に溝をつくることになってしまい……。

さらに、同じく前作でパーシーが出会った人間の女の子レイチェルの存在が、二人の溝を深めていきます。 レイチェルは何故か怪物たちを見分けることができて、迷宮の目くらましも通用しないことからパーシーたちの道案内として今度の冒険に加わることになったのだけど、面白くないのはアナベス。

ルークのことを思い切ることはできないとはいえ、パーシーとは命がけの冒険を共にした仲。 お互いに気になる存在になっていることも確かで、ついレイチェルの存在に焼きもちを焼いてしまうアナベス。 でも、そんなアナベスの気持ちに気づかない鈍感なパーシーにはちょっとあきれてしまいました ……男の子ってこういうとこ鈍いですよね(笑)

そんな状況の中で、迷宮へと下りていくパーシーたちだったのだけど、迷宮にいる怪物たちとの戦いのほかに、ハデスの息子ニコのことも気にかかって……。 パーシーは何とかニコの誤解を解いて、復讐心で自分の身を滅ぼしかねない彼を助けようとします。 
最初は聞く耳を持たなかったニコもパーシーの言葉と、死んだビアンカの霊と話したことで少しずつ気持ちが変わっていきます。

そうしてニコはパーシーたちの冒険に加わることになるのだけど、、これがかなりの助けになります。 やはり ビッグ・スリー の子供は強力な力を持っているようで、パーシーも恐怖を感じるほど。
それでも、ニコの協力のおかげで冒険は成功。 訓練所も守りきることができました。
とりあえずは、めでたし……と言いたいところなんですが、冒険の途中で驚くべき事態が発生

なんとクロノスがとうとう復活してしまったのです。
しかも、ルークの肉体を奪って
ルークの意思が完全に消えたわけではないようなのだけど、とうとうクロノスが肉体を得たことでこれから先の戦いにどんな影響を及ぼすのか?

そのことを知ったアナベスのショックはかなりのもので、パーシーはそんな彼女にどう接していいのかわからなくなってしまいます。
仲間であることに変わりはないけれど、最後はお互いに言いたいことを言えないままぎくしゃくした雰囲気の別れとなってしまいました

そして、もう一つの気がかりはニコの存在。

”ビッグ・スリーのハーフの子が生き延びて16歳になったとき、オリンポスの運命を左右する”

という予言に当てはまるのはパーシーとニコの二人になってしまい……
パーシーは自分が予言の子になって、ニコの身に危険が及ばないようにする、とケイロンにさえも秘密にしていたのだけど、今回の冒険によってばれてしまいました。

いずれにしても、パーシーが16歳になるまで、あと1年。
その時に何らかの答えが出ることになると思うのだけど……果たしてどんな結末が待っているのか?

次の 『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(5) 最後の神』 で完結ということなので、全てが明らかにされるのが待ち遠しいです。
すでに、出版されているのですが例によって図書館の順番待ちなので、こちらの感想はまたかなり後になりそうです 



| ファンタジー | 23:08 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(3) タイタンの呪い/リック・リオーダン
リック リオーダン
ほるぷ出版
¥ 1,890
(2007-12)
Amazonランキング: 34921位

JUGEMテーマ:読書
 
★★★★(4/5)

あらすじ

ポセイドンの息子パーシーは、訪れた寄宿学校で怪物に捕まってしまう。
この危機を救ったのは、オリンポス十二神の一人、女神アルテミスだった。
しかし、怪物との戦いの最中、アナベスが消えてしまい、その後アルテミスまでも行方不明に…。
アナベスとアルテミスを救う冒険には、これまで以上に過酷な予言が下される。

<一名は雨なき地にて失われるであろう>
<一名はタイタンの呪いに耐えよ>
<一名は親の手により命を落とすであろう>

果たしてタイタンの呪いとは?パーシーは無事二人を助けることが出来るのか―。(紹介文より)


〜感想〜

前作 『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(2) 魔海の冒険』 で、異母兄弟のタイソン、アナベスとともに タレイアの木を癒すために ”金の羊毛” を見つけ出すという冒険を成功させたパーシーだったのだけど、全てを癒す金の羊毛は、木に変えられたタレイア本人を復活させるという奇跡まで起こしました。

ゼウスの娘のタレイアとポセイドンの息子のパーシーは似た気性のせいか、ことあるごとに衝突してしまい……
そんな時、親友のグローバーから助けを求めるSOSが届きます。
グローバーはタレイアにとっても大切な友人。
そこでパーシー、アナベス、タレイアの3人でグローバーの元へむかうことにするのだけど、待ち受けていたのは 新たなハーフ を二人みつけたという知らせ。
しかも、すでに怪物に付け狙われていることがわかります。 パーシーたちは新たなハーフの姉弟ビアンカとニコを守って訓練所へ連れて行こうとするのだけど、そんな時怪物たちが行動を起こしビアンカとニコが襲われます。

パーシーは二人を助けようとするのだけど、タレイアへの反発心から一人で行動を起こして逆に怪物に捕まる羽目に パーシーは絆が繋がっているグローバーに心の中で助けを呼び、タレイアとアナベスが救出に現れるのだけど、そこへアルテミスの率いるハンター隊が現れて……。
戦いの中でアナベスが崖へ落ち、姿を消してしまいます。
必死になってアナベスを助けようとするパーシーだったのだけど、海の中にアナベスの存在を感じられず、アルテミスもまたアナベスは消えたと告げます。

そのことをきいたをアルテミスは少し落ち着いて、まずは新たな二人のハーフビアンカとニコにハーフとは何か?怪物に襲われたのは何故か?等々の説明をすることに。
パーシー自身、アナベスの身を案じながらもビアンカとニコに優しく振る舞う姿に感心しました

それにしても、怪物たちにビアンカとニコを襲わせたのは一体誰なのか?
またもやルークが動き出したのか?
二人を襲った怪物は ”将軍” に命じられたというのだけど……。

今回は、パーシーの頼りになる仲間のアナベスが辛く危険な目にあっています。 しかも、そろそろお年頃の二人はひょっとしたら恋人になるかも? という、微妙な関係になっているので、パーシーの心配する気持ちはかなりのもの。
さらには、夢で見るアナベスは裏切り者のルークによって罠にはめられ、かなり危険な状況に陥っていて……。

一刻も早く助けに行きたがるパーシーだったのだけど、”神託” で定められた冒険の旅のメンバーの中にパーシーは入れず置いてきぼりに 
でも、それで素直に諦めるパーシーじゃありません。
パーシーになついている海馬のブラック・ジャックに乗って、冒険の旅に出た一行の後をつけ始めます。 そうこうするうちに、案の定旅のメンバーが怪物に襲われて、パーシーは助けに入ります。

結局、黒幕はルークだということがわかったものの、”将軍” と呼ばれる人物の正体は謎のまま。
冒険の旅に出たメンバーの一人であるアルテミスのハンター隊のゾーイは薄々わかっているようではあるのだけど……。

相変わらずルークはパーシーのことを目の敵にしていて、彼に対してはまったく容赦なし ただ、アナベスとタレイアの二人はルークにとっては、やはり大事な仲間のようで、ぎりぎりのところで二人に危害が及ばないように努力してます。

ただ、ルークのそんな努力も空しく彼の本当の主、クロノスの意思には逆らうことができず……。
アナベスにとっても、タレイアにとってもルークは大切な仲間で、二人ともルークには好意を寄せていたこともあって、それぞれがルークに対して抱く葛藤が読んでいて可哀相でした

そして、そんな二人の姿を見て心穏やかでいられないのはパーシー。
自分にとってルークはすでに敵でしかないのに、アナベスとタレイアにとってはいつまでも仲間という意識がぬけないことがもどかしくてなりません。
そんなふうにパーシーが感じるのも無理はないんですが……人の気持ちは理屈では割り切れませんものね。

そんな人間関係だけでも大変なのに、今回は今まで曖昧にされていた”大予言”の内容が初めて詳しく明らかにされています。
それは ビッグ・スリーの子供が生き延びて16歳の誕生日を迎えたとき……オリンポスの運命を決定づける、というもの。
現在、存在するのはポセイドンの息子のパーシーとゼウスの娘のタレイアの二人。
このうちのどちらが予言の子供なのか?

どちらがなってもおかしくない状況で、最後までハラハラさせられました
なにはともあれ、予言の内容が明らかにされたことで、不安を感じながらも同時にパーシー自身の腹は据わったようで、またひとつ成長したんだな、とちょっと感動しました


そんなふうにパーシーの成長ぶりには父親のポセイドンも気づいたのか、いつになく父親らしい芳情を見せていたので、ほのぼのした気持ちになりました。
そうそう、今回は最後の場面で、とうとうオリンポスの12神が勢ぞろいします。
それぞれ、性格にクセがあって(笑)一筋縄ではいかない感じで……パーシーの苦労はまだまだ続きそうだな、と気の毒になりながらも、ちょっと可笑しかったです

とにかく、今回の冒険の旅も乗り切ったパーシーだったのだけど、最後の最後で二つも驚きが隠されていました。 一つはニコがハデスの息子 だったこと。
そして、もう一つはずっと行方がわからなかった森林の神 「パン」 がグローバーに話しかけてきたこと。

どうやら、パーシーの次の冒険はすでに始まっているようです
では、次の 『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(4) 迷宮の戦い』 へ。



| ファンタジー | 23:01 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(2) 魔海の冒険/リック・リオーダン
リック リオーダン
ほるぷ出版
¥ 1,785
(2006-11)
Amazonランキング: 29614位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

オリンポスの神ポセイドンと人間の母親との間に生まれたパーシーは、ある日学校で怪物に襲われる。
ハーフ訓練所に戻ってみると、タレイアの松が何者かに毒をもられて枯れかかり、訓練所は危機に陥っていた。
タレイアの松を復活させる魔法の道具を求めて、「魔の海」へと向かったパーシーの前に、クロノスの手下となったかつての友人ルークがあらわれる!新たに判明した家族の秘密を受け入れられないまま、ふたたび冒険へと向かうパーシーの行く先に待つものは―。(紹介文より)


〜感想〜

前作 『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(1) 盗まれた雷撃』 で、自分にかけられた濡れ衣を果たし、”英雄” としての冒険を見事に果たしたパーシー。
そのパーシーの活躍によって、神々の間に争いを起こそうと企んでいた黒幕はゼウスをはじめとするオリンポスの神々の父親の クロノス だったことがわかったのだけど、友人だったルークはクロノスの手先となって姿を消したまま。
不安は残ったものの、とりあえず事態は落ち着きパーシーは、その後1年間は人間の普通の学校に通い、 ”訓練所” に戻ることに。

そうして、今までになく平和な生活を過ごすことができたのだけど、あと1日で学校が終わるという時に怪物に襲われてしまいます。
友人のタイソンと、突然姿を現したアナベスのおかげで怪物たちからは逃れたパーシーは、アナベスから訓練所を守ってくれている ”タレイアの木” に毒が盛られ、枯れかけていることを聞かされます。 
そのせいで、怪物たちが訓練所の中にまで入り込むようになり、危険な状況だと知らされたパーシーはアナベスとタイソンと共に訓練所へ戻るのだけど……。


パーシーにとって訓練所は、本当の自分でいられるやっと見つけた安息場所。
その場所が怪物たちによって脅かされていることを知って、なんとかタレイアの木を治すことができないか、を考えはじめます。

でも、頼りになる相談役のケイロンはタレイアの木に毒を盛られるのを阻止できなかった責めを負わされて訓練所を追われ、変わりにきた人物はパーシーを馬鹿にして相手にしてくれません。
もどかしく思うパーシーだったのだけど、そんな時森林の神「パン」 の捜索の旅に出ているはずのグローバーが危険に陥っている夢を見るようになります。

果たしてこれはただの夢なのか?
区別がつかないのだけど、何度か夢を見るうちにどうやら本当に起きていることだとわかります。
そうして、グローバーは自分は ”アレ” を見つけたとパーシーに言うのだけど、パーシーからグローバーに言葉を届けることはできず、あくまでもグローバーからの一方的な話を聞くだけ。
それでも、パーシーはグローバーが口にした ”アレ” が何なのかがわかります。

それは、全てを癒すのことのできる ”金色の羊毛” のこと。
この羊毛があれば、タレイアの木を癒すことができる!
そして、訓練所はまた元通り怪物の侵入から守られることになります。

そこでパーシーは訓練生たちの前でそのことを告げて、冒険の旅に出る許可を得ようとするのだけど、選ばれたのは以前からパーシーと敵対している軍神アレスの娘のクラリサ。
パーシーは不満を抱えながらも諦めようとするのだけど、そんな時ルークの父であるヘルメスが現れてパーシーも冒険の旅に出るようにすすめます。

どうやら、ヘルメスはクロノスの手先になった息子ルークの身を案じていて、神々自身が直接手を貸すことはできないことからパーシーに彼を救ってもらおうという魂胆らしいのだけど、パーシーにしてみれば友人のふりをして自分を殺そうとした  ルークを進んで助ける気にはならず……。

無理ないと思うんですが、パーシーも父親のポセイドンに対しては不満を持っていることから、ルークの気持ちに共感できるところもあって……とりあえずヘルメスの言葉を伝えるよう努力することを約束します。 ……いい子ですね

そんな成り行きでクラリサとは別行動でグローバーを助けるためにアナベスとタイソンと共に旅立ちます。 同時にそれは”金の羊毛”も手に入れる旅になるのだけど、やはり、ルークがパーシーの前に立ちはだかってきて……。

今回、新たにパーシーを助ける仲間が登場してます。
その仲間のタイソンは実は怪物で、しかも彼もまたポセイドンの息子。。
そのことを知ったパーシーの気持ちはかなり複雑
人間だと思っていたときには、普通に友人として接することができていたのに、異母兄弟だとなるとまたかってが違うようで……。
そんな個人的な悩みを抱えつつ、冒険の旅に出たパーシーが人間的にも成長していく様子にしみじみさせられました

そのほかにも怪物たちとの戦う場面で、ピンチに陥ったパーシーがポセイドンの息子としての ”力” を披露する姿にワクワクしました
この先のパーシーが他にどんな力を目覚めさせるのか、楽しみです♪

次は 『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(3) タイタンの呪い』 です。


 
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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(1) 盗まれた雷撃/リック・リオーダン
リック リオーダン
ほるぷ出版
¥ 1,995
(2006-03)
Amazonランキング: 1519位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

アメリカの寄宿学校に通う12歳の少年パーシー・ジャクソンは、ある時突然、ギリシャ神話の神々の息子のひとりであると告げられる。
仲間のアナベスとグローバーとともに、旅に出ることになったパーシーに、予言の神が下した神託は4つ。

おまえは西へ行き、そむいた神と対面する。
おまえは盗まれたものを見つけ、持ち主に無事に届ける。
おまえはおまえを友と呼ぶ者に裏切られる。
おまえは結局、もっとも大切なものを守りそこねる。

さらわれた母親の運命と、まだ見ぬ父親への複雑な思いをかかえて旅するパーシーの冒険の結末は…。(紹介文より)

前置き

<ハリー・ポッターシリーズ> 以来、ファンタジーブームは未だに衰えていないようで、続々と面白い作品が出版されるのが嬉しいです
本作はギリシャ神話の神々と人間との間に生まれた ”ハーフ” と呼ばれる存在が主人公なんですが、これだけでも何だかワクワクさせられました

すでに、映画化も決まっているということなんですが、多分まだまだ先だろうな、と思っていたらなんと先日観に行った 【アバター】 の上映前に予告編が流れてました(笑)
映画では ”ハーフ” ではなく ”デミゴッド” と呼ばれているようですが、神々の力を引いているだけあって、現れる ”力” はなかなか見応えのある派手なものでした
映画のHPはコチラです → http://movies.foxjapan.com/percy/ 
ちなみに、こちらのHPでは 「デミゴッド診断」 というのがあって、やってみたら私は ”ポセイドン”タイプでした♪

本シリーズは全5巻で完結で、今月12月に最後の巻が発売されます。 終わるのは寂しいですが今度は映像で本シリーズを楽しむことができるのは嬉しいですね


〜感想〜

親元を離れて寄宿学校に通っている12歳の少年パーシー・ジャクソン。
彼が本シリーズの主人公なのだけど、何故か彼の行くところには必ずといっていいほどトラブルが続出。 その度に学校を追い出され、いくつもの学校を転々としています。

でも、必ずしもパーシー・ジャクソンが悪いわけではありません。
実は、パーシーには彼自身も知らない秘密が隠されていたのです。
それは、パーシーの父親がギリシャの神々の一人だということ。 今までのトラブルの数々はどうやらそのことが関係していたようで……。

パーシーがそのことを知るようになったのは、ある日学校の見学会で ”復讐の女神” に襲われた後。 何が何だかわからないパーシーが絶体絶命かと思えたとき、先生たちの中で唯一パーシーに優しくしてくれていたブラナー先生が助けに入ってくれます。
彼がパーシーに投げつけたのは ”ペン” だったのだけど、このペンがパーシーが受け取るとたちまち ”剣” に変わり……。

なんとか、”復讐の女神” を退けたパーシーだったのだけど、ふと気づくと周囲に何事も変わりはなく、さらには復讐の女神が化けていた先生の記憶すらも周囲の人間からは消されていました。
自分は夢を見ていたのか? あの出来事は現実だったのか?
悩むパーシーだったのだけど、その後事態は急変。

学校を追い出されてしまったパーシーは母親の元へと戻るのだけど、母親と二人で旅行に出たときに今度は ”ミノタウロス” に襲われて……。
そこへ現れたのは、学校でパーシーの唯一の友達だったグローバー。
ただ、現れたグローバーは人間の姿ではなくヤギの足をしていて
次から次へと現実とは思えない出来事に出くわすパーシーだったのだけど、意外なことに母親はパーシーの父親が”神”だということを知っていて、父親からパーシーを”ある場所” へ入れるように忠告されていた、と打ち明けます。
そうして、パーシーを守るにはその場所へ行くしかない、と母親は決心しグローバーも加えてパーシーを連れてむかうのだけど……。

あと、少しというところでミノタウロスに追いつかれグローバーとパーシーの奮闘も空しく、母親がミノタウロスによって消されてしまいます。 その光景を見たパーシーは怒りに駆られ、今まで眠っていた力が目覚めたことを感じます。
そうして、その力でミノタウロスを倒すことができたのだけど、すでに力尽きたパーシーはそのまま気を失ってしまい……。

目覚めたパーシーは”ある場所” に辿り着いたことを知ります。
そこは神と人間の間に生まれた ”ハーフ” が集まる場所。
力が目覚める年齢になった彼らが生きていけるように訓練する ”訓練所” と呼ばれる施設だったのです。

”ハーフ” はある一定の年齢になると力が目覚め始め、そうなると人間界にいる”怪物”たちが襲い掛かってくるようになってしまいます。 そうして命を落とすハーフもいたようで…… そんな事態からハーフを守るためにできたのが ”訓練所” 
パーシーは最初のほうでは半信半疑だったものの、信じざるを得ないものを目にしたことから状況を受け入れるように。

……親友のグローバーが ”サテュロス” だったり、ブラナー先生が ”ケンタウロス” しかも伝説の賢者ケイロン なんだもの。 信じるしかないですよね

そうして、パーシーは訓練所でハーフとして生きていくための知識を学んで行く事になります。
ただ、パーシーの父親が神々のうちの誰なのか? は不明のまま。
主な神々は12神で、訓練所には12のコテージがあります。
親の神が確定したら、それぞれのコテージに移り住むことになるのだけど、それまではとりあえずヘルメス(商人、旅人、盗人の神。神々の使者)のコテージで暮らすことになります。
そこで、パーシーはヘルメスの息子ルークと友達になるのだけど……。

実はこのルークにはある魂胆があったのだけど、パーシーにわかるはずもなく……。 彼を信頼するようになるのだけど、後でそのことがパーシーを危機にに陥れることになります。

とはいえ、それはまだ先の話。
もう一人、アテナを母親に持つハーフの少女アナベスがパーシーの友達になります。
彼女は気が強くて、パーシーが知らない ”何か” が理由でパーシーに興味を持ったようなのだけど……。

とにかく、何もかもが初めてのことで、パーシーは戸惑うばかり。
しかも、パーシーのことをパーシー自身以上に知っているように振舞う人ばかり
そうこうするうちに、とうとうパーシーの父親がわかる時がやってきます。

なんとパーシーの父親は海神のポセイドン
ギリシアの主な12神のうちでも、 「ゼウス」 「ポセイドン」 「ハデス」 は別格の存在で、訓練所では畏怖の念とともに ”ビッグ・スリー” と呼ばれています。

ただ、この3人の神の子供が受け継ぐ力はかなり強力なものになるということで、ある年から3人の神々は子供を作らないという誓いをお互いに交わしました。
ところが、実際にはパーシーがいて、パーシーの前には ”タレイア” というゼウスの娘が。 このタレイアは残念ながら、訓練所にたどり着けず今ではゼウスの力によって 木 の姿になっているのだけど、3人の神のうち2人までが誓いを破っていたことがわかり……。
この事実は、後々神々の運命すらも左右する事態へと発展していくことになります。

その中心人物は、案の定パーシー・ジャクソン 
どうやら、かつて予言された内容が鍵を握るようなのだけど、パーシー本人には秘密にされたまま。
ポセイドンの力を受け継いだパーシーは水を自由に操ることができたり、その他にも色々とできるようではあるけれど、今はまだ力が目覚めたばかり。 
なので、訓練所で自分にどんなことができるのかを学んで行くことになる……はずだったのだけど、またもや問題が発生

パーシーには身に覚えがない窃盗容疑()がかけられて……。
しかも盗んだ物はよりにもよって ゼウスの ”雷撃” 
ゼウス自身がパーシーが犯人だと確信しているだけに生きた心地がしません  
どうやら、”復讐の女神” がパーシーに襲い掛かってきたのは、このことが原因だということがわかります。 さらには、ゼウスはポセイドンがパーシーに盗ませたと思い込んでいて、このままほうっておけば神同士の争いにまで発展してしまいます。
そうなれば、人間たちにもどんな怖ろしい影響を及ぼすことか

そんな事態を防ぐためにパーシーは友人のグローバー、アナベスと共に盗まれたゼウスの雷撃を見つけ出す”冒険の旅”へ出ることになります。
でも、出発前に受けた神託はパーシーの失敗を暗示するような内容で……
とにかく、最初からパーシーには困難が山積み

パーシーの印象はというと、落ち着きのない問題ばかり起こす悪ガキ、という感じなんだけど、実際は傷つきやすく、母親思いの優しい少年。 どうも誤解されやすいタイプのようで、ちょっと気の毒でした。

なにはともあれ、冒険の旅に出たパーシーは旅の途中で自分が罠に嵌められたことに気づきます。自分を利用してゼウスとポセイドンを仲違いさせようと企む何者かの存在に気づいたパーシーは、”ビッグ・スリー” の一人 ハデス が黒幕では? と見当をつけるのだけど、散々苦労してハデスの元に辿り着いた途端、またもや泥棒呼ばわりされて……
ハデスの武器もパーシーが盗んだと思われていることを知らされます(やれやれ

パーシーはゼウスとハデスの二人の神を敵に回すことになってしまうのだけど……。

……頑張れ、パーシー(笑)
こんな調子で苦労続きのパーシーですが、最後まで諦めずに正しいことをしようとした姿に感動しました。 特に母親思いのところが母性本能くすぐります(笑)

でも、苦労の末なんとか事態を収めてホッとしたのも束の間、先にちらっと触れたルークの裏切りが最後に待っていました。
どうやらルークはパーシーにとって手強い敵になりそうな気配

ということで、パーシーの冒険はまだ始まったばかり。
次は、どんな冒険が待ち受けているのか?
『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(2) 魔海の冒険』 へと続きます



| ファンタジー | 22:47 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
冬の薔薇/パトリシア・A・マキリップ
パトリシア・A・マキリップ
東京創元社
¥ 924
(2009-10-20)
Amazonランキング: 54426位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

ロイズは人には見えないものを視る目をもつ、風変わりな少女。
ある日彼女は森の泉のほとりで、ひとりの若者が光の中から歩み出てくるのを見た。
若者の名はコルベット、呪われていると噂され、廃墟になっているリン屋敷の跡取りだという。
ロイズは魅了されたかのように呪いの正体を探るが…。(紹介文より)


〜感想〜

人には見えないものを視る目を持つ少女ロイズはある日、自分だけの秘密の場所で一人の青年の姿を見かけます。 その青年コルベットの姿にひと目で魅せられたロイズは段々と彼のことしか考えられなくなっていくのだけど、その青年が呪われているという噂が流れロイズはますます興味を持つように。

そうしてコルベットがかけられたという呪いの正体を探りはじめます。
ロイズにはコルベットがどうしても人間以外の存在に感じられてしまい、そんな神秘的な彼に否応もなく惹きつけられていくのだけど、コルベットが興味を持ったのはロイズの姉のローレル。
ローレルは村の青年ペリンとの結婚を控えていたのだけど、いつの間にかコルベットと想いを寄せ合うようになり……。
ところがある日コルベットが姿を消してしまいます。 いったい、彼の身になにがあったのか?
おいて行かれたローレルは生ける屍状態になってしまいます。

そしてロイズもまた見えないものを視る目でコルベットを探し求めます。
そうして、ロイズはコルベットの姿を見出すのだけど……。

本作はスコットランドの有名な民間伝承の物語を元にした作品だそうです。
おおざっぱな説明になりますが、妖精の女王に囚われていた騎士タム・リンを彼と恋に落ちた女王ジャネットが取り戻すという話らしいのですが、ロイズもこの話と同じようにコルベットを囚われの身から解放するために、辛い選択をすることになります。

そんなロイズのけな気な気持ちにほろりとさせられました
どこまでが現実でどこまでが幻想の世界なのか?
まるで夢を見ていたような……ちょっと不思議な気持ちになる作品でした


| ファンタジー | 20:09 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
死神少女/吉野 匠
吉野 匠
幻冬舎
¥ 1,155
(2009-06)
Amazonランキング: 144473位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

入学式で目にした想像を絶する美少女は、どこか人間離れして見えた。
ぞっとするほど綺麗に澄んでいるのに、一切の感情が抜け落ちた切れ長の瞳。
この目のせいで、僕は視線を逸らせなくなり……。
そしてそれが、僕を思いがけない運命へと導く始まりだった。(紹介文より)

前置き

『レイン 雨の日に生まれた戦士』 で、爽やかなストーリーにほのぼのとした気持ちにさせられたことが忘れられず、他の作品も読みたくなりました。
すでに、 『三千世界の星空シリーズ』 は読みましたが、嬉しいことに本作はこのシリーズのスピンオフといってもいい内容でした

『三千世界〜』 は地球世界と異世界ローランとの戦いが描かれていて、それぞれに存在する世界、いわゆるパラレルワールドというやつだと思うんですが、その一つ一つの世界には自分が存在する……ということになっていました。

その設定どおり、どうやら本作のヒロインは地球世界のユイのように思えます。 『三千世界〜』 にも登場していた秘密諜報機関の捜査員の光太郎や、蛍がこちらにも登場していてヒーローの孝明に力を貸していたのも嬉しかったです
吉野匠さんの作品は、それぞれがどこかで繋がっているようで、その繋がりを見つけるのも楽しみのひとつのようです


〜感想〜

高校の入学式で、神部孝明はどこか人間離れした雰囲気を持つ美少女に出会います。
その出会いは一瞬だったのだけど、孝明は彼女を忘れることができませんでした。 学校生活を送りながら、その美少女と再会するのを楽しみにしていたのだけど、彼女の姿を見かけることはなくいつしか最初の意気込みも薄れ始めていた時、担任の先生から引きこもりの女生徒の話を聞かされます。

その引きこもりの女生徒こそが、孝明がであった美少女だったことがわかり、担任の先生に言われるままその女生徒の家へプリント届けるためにむかうのだけど……。

実際に会って話した少女は、危険な雰囲気を身にまとい何故か孝明は命をかけているような、そんな気持ちになってしまいます。 恐怖を感じながらも、目の当たりにする少女はやはり美しく……孝明はかすかに感じる恐怖よりも、あわよくば仲良くなりたいという下心(笑)のほうを優先させることに

少女の名前は 雪緒ユイ。
孝明はこの時から、自分でも気づかぬうちに命がけの恋へとまっしぐらに突き進んで行くことになります。 ……若いっていいですね(笑)

とりあえず、担任から頼まれていた任務(?)を果たし、ユイとも少しだけ言葉をかわすことのできた孝明は一安心するのだけど、翌日ユイが学校に出てくると思っていた以上の周囲の反響にビックリ。ユイ自身も人に注目されるのは避けたい理由があって、途中で家に帰ろうとします。
そんなユイを止めようとする孝明だったのだけど、途中で上級生に絡まれるという面倒な事態に。
ユイを庇って楯になろうとする孝明だったのだけど、上級生二人は喧嘩なれしていることもあって孝明はなす術もなく殴られそうに

と、そこへユイが割り込んできて……。
あっというまに二人をやっつけてしまいます
一見、華奢な美少女のユイのどこにそんな力があるのか?
孝明は驚くのだけど、不思議と納得のいくところもあって……。

ただ、意外だったのはユイが助けに入ってくれたこと。
周囲に無関心に見えたユイは孝明に対しては、ちょっとだけ ”何か” を感じているようなのだけど……。

実はユイは厳しい訓練を受けたある組織の暗殺者だったのだけど、感情を失くしたかに見えるユイが孝明と出会ったことによって少女らしい気持ちを取り戻していく様子は初々しくてほのぼのした気持ちになりました 
そんなユイを守り通そうとする孝明の勇気と優しさにも思わずホロリ
困難を乗り越えてお互いが一緒にいられるようになったときは嬉しかったです。
最後に温かい気持ちにしてくれる作品でした


| ふぁんたじぃー | 15:26 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
卑怯三刀流<若さま同心 徳川竜之介7>/風野 真知雄
風野 真知雄
双葉社
¥ 600
(2009-07-16)
Amazonランキング: 20362位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

あらすじ

すっかり江戸の町に馴染んだ見習い同心の徳川竜之助。
いまをときめく若手二枚目歌舞伎役者の市村宙之助とお洒落談義に花を咲かせていると、品川で殺人事件が起きたとの知らせ。
殺されたのは口入れ屋・甲州屋の若旦那。
どうやら殺すつもりが殺されたらしい。
簡単に見えた事件だが、謎は深まるばかり。
そんな折、葵新陰流の噂を聞きつけた、北辰一刀流の遣い手が現れる。(紹介文より)

〜感想〜

『飛燕十手<若さま同心 徳川竜之介6>』 に続く7作目です

江戸の町にすっかり馴染んだ竜之介。
先輩同心たちには 「おかしな事件の専門家」 と認識されて
…… おかしな事件がしょっちゅうおこる江戸で竜之介は大忙しです(笑)

ところで竜之介はかなり見目のよい姿をしているので、町娘たちの密かな憧れの的でもあります。そこに目をつけた呉服問屋に自分のところの着物を着て宣伝してほしい、なんて依頼もされたりしてます 竜之介自身は容姿にはとんと無頓着なのだけど、中には洒落者として名をあげることに血道をあげている若者もいて……。
今回は、そんな洒落者が殺される事件が起きて、竜之介自身が調べることになるのだけど……。

相変わらず、剣客にも狙われていて忙しい竜之介ですが、”風鳴の剣” を封印したことで編み出した十手業がなかなかのもの。 剣客と戦う場面にはドキドキしました
しかも、今度の相手は ”卑怯” が得意技(笑)の相手。

勝つためなら、怪我をした振りをして相手の油断を誘い隙を見て斬りつける! なんてことを平気でしたりします それほど弱いのかな、と思いきや、どうしてどうしてまともに遣り合っても凄腕なんですから呆れてしまいます。 そこまで強いなら、正々堂々と戦ってもいいのに……と思うんですけどね

果たしてこの卑怯を得意技をする敵と竜之介の決着は……?

面白い場面がくり広げられるかな、とちょっと期待してたんですが、意外な人物の横槍が入って結構あっさりと決着がついてしまいました ……残念。
次は 『幽霊剣士<若さま同心 徳川竜之介8』 です。



| 時代 | 16:10 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
飛燕十手<若さま同心 徳川竜之介6>/風野 真知雄
風野 真知雄
双葉社
¥ 600
(2009-03-12)
Amazonランキング: 66477位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

あらすじ

江戸の一石橋で雪駄強盗事件が連続しておきた。
金品を奪うわけでもなく、辻斬りをするわけでもなく、履き古された雪駄を奪っていくのだ。
この奇妙な事件を担当することになった竜之助だが、事件の謎は深まるばかりだった。
一方、新当流の遣い手が、葵新陰流に戦いを挑もうとしていた。(紹介文より)

〜感想〜

前作 『秘剣封印<若さま同心 徳川竜之介5>』 で、葵新陰流の秘剣 ”風鳴の剣” を封印した竜之介ですが、相変わらず他の流派の遣い手が挑戦してきます。
今回の挑戦者はまだ15歳の少年剣士 …… なのだけど、この少年剣士よりも先に父親のほうが竜之介を訪ねてきます。

その理由というのが、息子よりも先に竜之介と立ち合って勝ち、自分よりも強い息子が一番だと納得させるため、というんですから……思わず笑顔になってしまいました
竜之介にしてみれば、もともと次から次へと現れる刺客たちにはうんざりしているので、渡りに船とばかりに、あっさり 「負けました」 というような内容の書状を書いてその父親に渡します。

実際に、この父親剣士はかなりの腕前でもあったので、もし、竜之介と戦ったら本当に竜之介は負けていたかもしれません。 秘剣も封印してますしね。
なので、こういう成り行きになってホッとしました

さて、竜之介の本業の同心としての勤めですが、いつものごとく ”妙” な事件や ”不可思議” な事件を担当させられてます(笑)
町民の雪駄を脅して盗んでいく、という珍事件を調べることになるのだけど、調べていくうちに隠された目的があることがわかって……。

秘剣を封印した竜之介の武器は十手だけ。
そこで、竜之介は十手を使った必殺技(笑)を編み出すことに。
何をやっても、カッコよく絵になる竜之介にメロメロ(笑) …… にはなりませんでしたが、前向きな姿に感心しました

次は 『卑怯三刀流<若さま同心 徳川竜之介7>』 です。


| 時代 | 20:24 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
秘剣封印<若さま同心 徳川 竜之介5>/風野 真知雄
風野 真知雄
双葉社
¥ 600
(2008-12-10)
Amazonランキング: 38085位

JUGEMテーマ:読書


★★★★(4/5)

あらすじ

見習い同心の徳川竜之助は、スリの大親分のさびぬきのお寅から、知り合いの大店の主人の死に不審な点があるから調べて欲しいと頼まれるが、なかなか解決の糸口が見つからない。
一方、かつて対決した柳生全九郎が、竜之助の身近を密かに調べつくし、再度の挑戦をたくらんでいた。(紹介文より)

〜感想〜

『陽炎の刃<若さま同心4>』 に続く5作目です

前作で竜之介の剣の師匠の新たな3人の弟子が、柳生の刺客全九郎に殺されるという悲劇が襲いました。 竜之介を挑発することだけが目的の振る舞いに憤る竜之介は、全九郎と対決することを決意します。

新陰流の後継者として、刺客に襲われ続ける竜之介ですが、相手を倒すたびに心に傷を負っていきます。 今回も、刺客の全九郎を倒したものの、”風鳴の剣” を封印することに。
そんな竜之介の決意もよそに、次の新たな刺客が薩摩から……

見習い同心として楽しそうにしている仕事をしている竜之介だけに、この剣士としての宿命は気の毒で仕方ないです 仕事にも慣れて、「珍事件」 は福川に(笑) と、すっかり仲間内での担当(?)も決まって、生き生きと走り回っているので、このまま同心として暮らさせてあげたいな、と思わずにはいられませんでした。
いったい、いつになったら刺客は竜之介を襲わなくなるのか?
本シリーズが終わるまでずっとやきもきしっぱなしになりそうです

次は 『飛燕十手<若さま同心 徳川 竜之介6>』 です。

| 時代 | 20:15 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
陽炎の刃<若さま同心 徳川 竜之介4>/風野 真知雄
風野 真知雄
双葉社
¥ 600
(2008-09-11)
Amazonランキング: 35532位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

あらすじ

次から次へと事件が起こる江戸の町。
見習い同心の徳川竜之助は、大店の娘が飼っていた犬の辻斬り事件を担当せよと命じられる。
珍事件解決に奔走する竜之助を凄まじい殺気が襲う。
肥前新陰流の刺客が動き出したのか!?(紹介文より)

〜感想〜

『空飛ぶ岩<若さま同心 徳川 竜之介3>』 に続く4作目です

前作で、柳生の里の刺客を逃してしまった竜之介ですが、更なる刺客が現れます。 今回は肥前新陰流の刺客で、かなり手強い相手。
竜之介に新陰流を教えた師と同等の腕前を持つ相手に、竜之介は果たして勝てるのか?

とはいえ、竜之介自身は同心としての仕事のほうが大事。
たとえ、その仕事が ”犬の辻斬り” の下手人探しだろうと、”火の見櫓から降りてこない男” の説得だろうと ”泳ぐ幽霊” の真相究明だろうと……(笑)

同心の仕事のほうは読んでいて楽しいんですが、刺客との対決のほうは悲しかったり、切なかったりします。その二つの話をからめて上手くまとめているところに感心しました

ただ、今回はシビアな終わり方をしたので次の展開がどうなるのか、ちょっと読むのが怖いような気が……

次は 『秘剣封印<若さま同心 徳川 竜之介5>』 です。

 
| 時代 | 21:09 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark


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