スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | -|- pookmark
キメラの呪い<コニー・ライオンハート4>(完)/ジュリア・ゴールディング
ジュリア ゴールディング
静山社
¥ 1,680
(2010-06)
Amazonランキング: 155451位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

執拗にコニーをつけ狙う陰の存在が、こんどはコニーの弱点をついてキメラを放った。
陰の存在との対決を覚悟したコニーは、協会からも見放され、孤独な戦いを強いられる。
最愛の人を救うため、コニーが最後の決戦に臨む。
最後に愛は勝つ。(紹介文より)



〜感想〜

『ミノタウルスの洞窟<コニー・ライオンハート3>』 に続く4作目、完結巻です。 前作から時間が空いてしまいましたが、いよいよコニーと宿敵クレルボの決着がつくと思うと、読む前からドキドキしました(笑)

前作ですべての種類の神秘生物と心を通わせることのできる稀有な存在、 「万物の盟友」 として限りない優しさでミノタウルスをはじめとした傷ついた彼らを癒したコニーでしたが、その後も宿敵のクレルボは彼女に悪夢という形で執拗に攻撃を続けていました。
そのことを他の人たちには言えず、コニーは一人で耐えます。

そんなコニーにまたもや災難が降りかかってきます。 弟のサイモンもまた”盟友”ということがわかるのだけど、サイモンが引かれたのは森の奥に隠れ住むクレルボの手下の ”キメラ” もちろん、”万物の盟友” であるコニーもキメラの存在を感じ取るのだけど、流石に経験がものをいってキメラが危険な存在だということに気づきます。

ところが、弟のサイモンは警戒心を抱くこともなく、ただひたすらキメラに会うことだけを望んで、コニーの注意も聞き流し、逆に反発する始末。 それでも、サイモンを守るために何とか無謀な行動を止めようとするコニーだったのだけど、コニーの友人たちまでもが森の奥に住んでいる謎の生き物に興味を抱いて、探しに行こうと言い出して……一
やむを得ず、自分も同行して守ることにするのだけど、そんな姉心も知らずサイモンは真っ直ぐにキメラのもとへと向かい、案の定、襲い掛かられる羽目に

咄嗟にコニーが庇ってサイモンは無事だったものの、コニーは怪我を負ってしまいます。 そうしてやっとサイモンも目が覚めます。 幸いにもその後助けがきてそれ以上の怪我を負うことはなかったのだけど、キメラの狙いはコニーの命でそれはクレルボの命令だったことがわかり、協会はコニーの身の安全を第一に考えるようになります。

でも、それはコニーの望みとは別で……。
コニーにしてみれば、いつかクレルボの執拗な攻撃に自分が屈してしまうのではないかという、怖れがあります。 それならいっそのこと、こちらから攻撃をかけたほうがいいのでは? と思うようになり、過去の ”万物の盟友” たちとクレルボの戦いを調べ始めるのだけど、それが協会のメンバーたちには危険な行動に見えてしまい……。

前作で ”万物の盟友” を受け入れたはずの教会のメンバーたちが、再び疑いに駆られるようになります。 そうして、コニーと協会の間に溝ができてしまい、コニーは孤立することに 唯一自分の味方と思えるコルもまた、コニーの身を案じるがゆえに、彼女に反対するのだけど、そんなコルの態度に傷つくコニー。

いよいよ、独りぼっちになってしまったコニーだったのだけど、その後コルの姿が見えなくなった、という知らせを受けて、彼を探すために協会から禁じられていた森へと向かいます。 そこで、コルを見つけてホッとしたのも束の間、再びキメラが現れてコルの命を助けたければ自分についてくるようにと言われ、コニーは悩んだ末キメラの言うとおりにします。
そうして、コニーは再びクレルボと会うことになるのだけど……。

”万物の盟友” ゆえの孤独にさらされるコニーが気の毒でした  でも、それでもクレルボとの対決を選び、コルたちを助けたい一心で一か八かの賭けにでた勇気には感心しました。 そして、クレルボすらも愛せる心の広さと情の深さには頭が下がりました。

最後にコニーに訪れた変化には、びっくりしましたが……でも、ちょっと考えてみると、案外こういう結末はコニーらしい、と思ったりしました
辛い目にもあいましたが、最後まで優しさをなくさずクレルボに立ち向かったコニーの姿が感動的でした



| ファンタジー | 20:26 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ぬいぐるみ団オドキンズ/ディーン・R・クーンツ
ディーン・R. クーンツ
早川書房
---
(2002-10)
Amazonランキング: 427797位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

動くことも話すこともできる、魔法の命を持ったぬいぐるみたちオドキンズ。
亡くなったおもちゃ職人のおじさんの後をつぐ人を呼んでくるため、嵐の夜、勇気を出して街へ出かけた。
ところが、悪いおもちゃ職人が作ったおそろしいおもちゃたちが、あとを追いかけてきた!さあ、無事にたどりつけるのか。(紹介文より)

前置き

ディーン・R・クーンツといえばホラー小説。
最近では 『オッド・トーマスの霊感』 『オッド・トーマスの受難』 『オッド・トーマスの救済』 といった ”オッド・トーマスシリーズ” が記憶に新しいですが、そんな著者が児童小説を書いていたと知って、興味を引かれました
ひと口にホラー小説といっても、クーンツさんの作品には家族、親愛、夫婦、恋人、といった人たちがお互いに対して抱いている愛情が感じられるのが多いので、児童小説は案外合ってるのかも、なんて思ったりしました  
ちなみに、ホラー意外の作品では、私は 『ハズバンド』 が気に入ってます♪


〜感想〜

自分たちに命をふきこんでくれたおもちゃ職人のボドキンズさんが亡くなって途方に暮れるおもちゃったち。 ボドキンズさんが作ったおもちゃたちは ”オドキンズ” と呼ばれているのだけど、そのオドキンズたちの中でリーダーとなるよう作られたのがクマのぬいぐるみのエイモス。

ボドキンズさんが亡くなる前に、エイモスが残されたオドキンズたちを導かなければいけない、と言い聞かされて、どういう行動をとらなければならないか、といったことも教えられます。 覚悟していたよりも早くボドキンズさんが亡くなって、エイモスは心細い思いをするのだけど、それでも、使命を果たすために勇気を奮い起こします。

エイモスがしなければならないのは、ボドキンズさんが次の後継者にと選んだ別のおもちゃ屋の女主人コリーンに彼が持っていた不思議な力を受け渡して後を継いでもらうこと。 ボドキンズさんに命を吹き込まれてから一度も外の世界に出たことのないエイモスは、恐怖を感じるのだけどそれでも勇敢に仲間たちを率いてコリーンの元へと向かうことにします。

一方、おもちゃ屋の地下室ではボドキンズさんが亡くなったことで、封じ込められていた悪いおもちゃたちが復活してしまいます。 そうして、彼らは次の後継者がボドキンズさんの力を受け継ぐことを邪魔して、自分たち悪いおもちゃを作り出してくれる別のおもちゃ屋を連れてこようと企みます。 もちろん、エイモスたちを黙って見逃すはずもなく、すぐさま彼らの後を追って襲い掛かります。

エイモスと仲間のオドキンズたちは力をあわせて、なんとかその場は悪いおもちゃたちの追っ手から逃れるのだけど、なかなか振り切ることができません。
その度に、力をあわせてピンチを脱しているオドキンズたちの姿が頼もしくてカッコよかったです。 何よりもエイモスが自分の役割を果たそうと頑張る姿が感動的でした

オドキンズたちの役割は、子供たちの ”特別な友達” になることなんですが、本当にぬいぐるみが動き出して、自分だけの ”特別な友達” になってくれるとしたら……そんなふうに想像するとワクワクしました♪ 夢があって心が温かくなる素敵な作品でした




 

| ファンタジー | 22:22 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ダヤン、タシルに帰る<わちふぃーるど物語7>/池田 あきこ
池田 あきこ
ほるぷ出版
¥ 1,470
(2007-04)
Amazonランキング: 314739位

JUGEMテーマ:読書
 
★★★★(4/5)

あらすじ

魔王は生きていた!そうとも知らず、雪の神の使徒セントニコラウスの指示にしたがって、ノースをめざしたダヤンやジタンたちの一行。
ジタンのあとを追うバニラ。
そのゆくてに待っているのは…?一方、雪に降りこめられたタシルの街では、オットーさんの呼びかけに応え、時の魔法で過去に旅立ったまま帰らないダヤンとジタンをとりもどそうと、イワンを先頭にみんながけんめいに働きはじめた…。
ダヤンの「定められた務め」とは?タシルの街は救われるのか?そして、ジタンの運命は…?(紹介文より)

〜感想〜

『ダヤンと王の塔<わちふぃーるど物語6>』 で、とうとう魔王を倒したジタンたちでしたが、なんと、実は魔王はまだ生きていて……

ダヤンと共に、セントニコラウスの指示で雪の神の説得に向かおうとしていた大魔女セの前に姿を現します。 あまりのことに気絶してしまうセだったのだけど、そこへ魔王の手下のキマイラが咄嗟に助けようと飛び込みます。
すると、驚いたことに魔王の身体の中に入り込んだキマイラが、魔王の身体をのっとる事になってしまいます

キマイラは、魔王の手下ではありますが、ジタンの妹バニラと出会ったことで変わり、バニラが危機に陥ると決まって助けに現れる頼りにある守り神のような存在になっていました。 今では、どちらかというとジタンとダヤンの隠れた味方といった感じで、今回もタイミングよくセを助けてくれました。
ただ、キマイラ自身まさか自分が魔王になってしまうとは思っていなくて……
とりあえず、その場にセを残したまま立ち去ります。

その後、目覚めたセは魔王が生きていたとダヤンたちにも知らせます。 仲間たちは半信半疑ながらもセを慰めてとにかく気をつけることにして旅を続けます。

一方、ダヤンを過去に送り出した現在(未来?)のわちふぃーるどでは、ジタンとダヤンが戻ってこれるように、リーマちゃんのおばあさんになっている大魔女セと魔女たちを中心に皆で時の扉をつくろうとしていました。 その間にもわちふぃーるどは雪の神によってどんどん雪一色なっていっています。

未来と過去を救うことができるのはダヤンだけ。
ダヤンは皆の期待に応えることができるのか?

天真爛漫で皆に好かれているダヤンですが、ちょっと頼りない気がするのも確か  本当に大丈夫かな? と心配だったんですが、でも実際はダヤンのその明るい天真爛漫さが雪の神を説得する強力な武器になります。

ダヤンが雪の神を説得する時に、見せる素敵な光景に思わずじ〜んとして胸が温かくなりました ダヤンの言葉を聞いていると、やっぱり生きてるって素敵なことだな、としみじみ思わされて……。 ダヤンが立派に務めを果たした姿が誇らしかったです

そして、ジタン。
勇気があって責任感あふれるタシルの王子だった彼が、何故不老不死になってダヤンを待ち続けることになったのか? その謎がとうとう明かされてすっきりしたものの、ジタンがダヤンに再び会うまでの孤独な年月を思うとかなり切なかったです

未来のわちふぃーるどで作り上げた時の扉を通ってダヤンを迎えにきたイワンとマーシイにつれられて、ダヤンは無事に元の時間のわちふぃーるどへと戻ることができるんですが、やはり気になるのはジタンのこと。

雪の神の説得に成功したものの、生死の境をさまよう事になったダヤンを戻してくれたのはやはりジタンだったのだけど、その時のジタンは声だけで姿は見えませんでした。
そして別れ際に 「もうすぐきみは僕にあえる」 と 過去へ向かう旅の途中で姿を消す前に言ったのと同じ言葉をダヤンに告げました。
その言葉を信じてジタンを待ち続けていたダヤンだったのだけど……。

最後のほうでは本当にジタンは戻ってくるのか?
ドキドキして気が気じゃありませんでした
が、幾多の困難を乗り越えてとうとう迎えた大団円に、それまでの心配もあっという間にふっとんで、とっても幸せな気持ちになりました

ただ、過去の旅の途中で姿を消したジタンのことを思うとなんとも切なくい気持ちになってしまいます。 でもきっと、ダヤンの元に戻ってきたジタンの中に彼もまた同化したんだろうな、とそんなふうに思いたいです

それにしても、ほんっとにダヤンは可愛くて、ジタンはカッコよかったです  ジタンみたいな恋人とダヤンみたいな弟がほしい、と思っちゃいました(笑)




| ふぁんたじぃー | 08:56 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ダヤンと王の塔<わちふぃーるど物語6>/池田 あきこ
池田 あきこ
ほるぷ出版
¥ 1,470
(2006-11)
Amazonランキング: 305459位

JUGEMテーマ:読書


★★★☆(3.5/5)

あらすじ

死の森の魔王にとらわれたダヤンと大魔女セ。
負傷して、フォーンの森にのがれたタシルの王子ジタン。
大ハロウィーンの祭の夜の戦いで、明暗をわけた宿命の対決のあと、ついに魔王との決戦の時が近づいてきました。
わちふぃーるどの守り神、雪の神の不気味な意図が働くなか、真の平和をめざすダヤンやジタンたちの活躍は?(紹介文より)

〜感想〜

『ダヤンとハロウィーンの戦い<わちふぃーるど物語5>』 で、魔王とニンゲンと2つの戦いをすることになってしまったタシルの住民たちでしたが、エルフの風の王の助けで生き残った全員が脱出することができました。

ところが、指揮をとっていたジタンは負傷し、頼りになる大魔女セとダヤンは魔王に囚われの身 と、状況は決して明るいものではありません。 そこで、フォーンの森のエルフの王の甥シノアはジタンに ”命の水” を飲ませることにします。
たちまち回復するジタンだったのだけど、シノアはタシルの住民たちに協力して魔王と戦うことには反対だったことからジタンに勝負を挑むと言い出します。
その勝負で勝てばフォーンの森のエルフたちを戦いに巻き込まないでほしい、のだと。

タシルの王子として住民たちを守らなければならないジタンには、そんなシノアの気持ちもよくわかります。 そこで、シノアの挑戦を受けるのだけど、味方同士で傷つけあうのはよくない、と ”歌” で勝負をすることになります。
そうして、シノアとジタンはそれぞれ自分の想いを歌に託します。

どちらの気持ちも甲乙つけがたく、シノアはジタンの歌を聞いた事で初めて彼のことがよくわかり、潔く負けを認めて協力することを宣言します。 そうしてエルフたちとともに、囚われている大魔女セとジタンを助け出すため、魔王を倒すため、再び戦いを始めるのだけど……。

ジタンたちの反撃が始まった時はわくわくしましたが、やはり戦うからには犠牲はつきものです。 魔王との戦いでジタンの父親のグラン国王が犠牲になってしまってときは悲しくなりました  グランと大魔女セとダヤン、仲間たちが力をあわせてとうとう最後には魔王を倒すことができましたが、素直に喜べなくて複雑な気持ちになりました。

とはいえ、とりあえず魔王の脅威は取り除くことができて一安心。
といったことろなんですが、今度は雪の神がとうとう行動を起こし始めたようで……。

そう、ダヤンが過去に戻ってきたそもそもの目的だった、雪の神の説得という大仕事がまだ残っていました 一難去ってまた一難ですが、次の最終巻 『ダヤン、タシルに帰る<わちふぃーるど物語7>』 で、いよいよすべての決着がつく事になりそうです。




| ふぁんたじぃー | 16:29 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ダヤンとハロウィーンの戦い<わちふぃーるど物語5>/池田 あきこ
池田 あきこ
ほるぷ出版
¥ 1,470
(2005-05)
Amazonランキング: 257794位

JUGEMテーマ:読書
 
★★★☆(3.5/5)

あらすじ

死の森での戦いのあと、つかの間の平和を得たタシルでは、ふたたび襲ってくるだろう魔王やニンゲンに備えて、ジタンの指揮のもと、街ぐるみの防戦の準備を進めていました。
そこに流れ着いたのは、ニンゲンの職人たちの一団。
かれらはタシルに住みつくことになりましたが、百年に一度の大ハロウィーンの祭の夜、ふたたび宿命的な戦いが…。
そのさなかに花ひらいた大魔女セの恋のゆくえは…。(紹介文より)


〜感想〜

『ダヤンとタシルの王子<わちふぃーるど物語4>』 で、死の森の魔王を撃退したダヤンたちはつかの間の平和を味わっていました。
とはいえ、魔王があのまま大人しくしているはずはありせん。
タシルの国王とジタンは、次の魔王との戦いにそなえタシルの住民たちと、防戦の準備をしていたのだけど、そんな時人間達が待ちの岸辺へ流れ着いてきて……。

初めて会ったニンゲンたちを最初は警戒するタシルの住民たちだったのだけど、幸いなことに漂流してきたニンゲンたちは気のいい人たちばかり。 ……一人を除いて
そのニンゲンのババリアは動物たちばかりの国が嫌で嫌で仕方がないようで、他のニンゲンたちとも離れて一人で暮らすことにします。

とはいえ、他のニンゲンたちはそんな偏見もなく、パン屋をひらいたりと住民たちとも仲良く暮らし、魔王との戦いの準備にも協力してすっかり馴染んでいました。 そのうちの一人、ニンゲンたちのリーダー的な存在だったバードは、大魔女セにひと目惚れしてしまいます。
美しくて優しいセに、どんどん惹かれていくバード。セも優しくて誠実なバードをいつの間にか愛するようになるのだけど……。

死の森の魔王が大魔女セを手に入れようと、企んでいて
一人だけ孤立していたニンゲンを利用してバードを殺すように脅します。 そんなこととは知らないバードとセはダヤンの手助けでお互いの気持ちを伝え合い、幸せな時間を過ごしていたのだけど、バードたち以外のニンゲンがタシルへ攻めてきて

突然、魔王とニンゲンと二つの戦いをすることになってしまったタシルは、苦戦することになります。 バードと一緒にいたニンゲンたちは、タシルの住民たちと一緒に行動するのだけど、彼らもまた殺されてしまいます 

……タシルの住民たちがニンゲンに殺されてしまう場面は、読んでいて悲しくなりました  ジタンの指揮でニンゲンたちと何とか互角に戦うことはできたものの、次第に状況は悪化するばかり。

頼りになるダヤンと大魔女セは別の場所にいて、魔王を倒すために別の作戦に取り掛かっていたのだけど、ちょっとした隙をつかれて魔王の逆襲にあい、バードは殺され、セとダヤンは囚われの身になってしまいます

今回は、魔王とニンゲンたちが優勢になっていて、ハラハラドキドキしっぱなしでした。 状況はタシルの住民たちにとって不利なものになってしまいますが、エルフの風の王のおかげで全滅は免れることができた時はホッとしました。

次の 『ダヤンと王の塔<わちふぃーるど物語6>』 での反撃に期待したいと思います。




| ふぁんたじぃー | 22:31 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ダヤンとタシルの王子<わちふぃーるど物語4>/池田 あきこ
池田 あきこ
ほるぷ出版
¥ 1,470
(2004-05)
Amazonランキング: 174241位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

過去へと吹く風は、ダヤンとジタンを乗せて、時の虫食い穴へむかって吹きおりていきます。
ジタンは「ここからきみはひとりで行くんだ。
だけど、きみはもうじきぼくに会える」と言い残して消え、ダヤンはひとり過去の世界へとむかいます。
…ダヤンが目覚めたのは、まだ王国だった時代のタシル。
そこではアビルトークは滅亡への道をたどっていて、まだ若い大魔女セなど、心ある者たちは憂慮するばかりでした。
遙かな世界からやってきたダヤンが目にしたのは?ダヤンとともに闘うタシルの王子とは?(紹介文より)


〜感想〜

『ダヤンと時の魔法<わちふぃーるど物語3>』 で、ダヤン一人を過去へ送り出し消えてしまったジタン。 悲しむダヤンが目覚めたのは、まだ王国だった時代のタシルでした。
無事、過去にたどり着くことができたダヤンでしたが、自分の名前を思い出すことができず記憶喪失になっていました。

そんなダヤンを見つけて優しく世話をしてくれたのはエルフのシンでした。 幸いなことに記憶喪失は一時的なものだったらしく、自分の名前がダヤンということを思い出します。
そして、姿を消したジタンのことも……。
「ジタンがいない」 と嘆き悲しむダヤンの姿に思わずもらい泣きしそうになりました

一方、過去の王国では後にリーマちゃんのおばあちゃんになる、若い頃の大魔女セがダヤンが来ることを雪の神に仕えているセントニコラウスから事前に聞かされていました。 そして、その猫がセの魔力を増幅し王国を救う手助けをしてくれるということも教えられたセは、ダヤンを探し出そうと行動を起こしていました。

そして、タシルでは死の森の魔王の不穏な動きに対抗するため、エルフとの友情を取り戻そうと国王の大猫グランが王子のジタンが、エルフのもとへ送り出されることに。ついでにセからダヤンのことを聞かされて連れてきてくるように頼まれます。

そうして、ダヤンを連れ帰るためにエルフの住む地へと向かったジタンだったのだけど、エルフたちからは 「帰れ」 とすげない扱いを受けてしまいます。 ダヤンには優しいシンが、ジタンにはそっけない態度

そんなジタンの窮地を救ったのは……ダヤン
エルフたちに囲まれているジタンを見たダヤンは、再びジタンに会えたことが嬉しくてたまりません。 ジタンを後に庇い、シンにジタンを助けてくれるように頼みます。
ダヤンには弱いシンですから(笑)、それまでの態度を和らげひとまず休戦ということに

過去のジタンにとってはダヤンと会うのは初めてになるんですが、ダヤンにとってはジタンは大切な友達です。 戸惑うジタンに、生来の性格そのままに開けっぴろげに好意を寄せるダヤンにジタンも思わず顔をほころばせてしまいます。

……ダヤンの喜びようが本当に嬉しそうで、読んでいて一緒になって嬉しくなりました♪ ジタンがタシルの王子だったことを知って驚くダヤンの様子が微笑ましかったです

とはいえ、過去の時代でも死の森の魔王が悪だくらみをしていて、大魔女のセを手に入れようと画策していて、雪の神を説得する前にジタンたちと共に魔王と戦うことになります。
段々と、ジタンの過去や、わちふぃーるどの成り立ちの秘密が明らかにされていく様子にワクワクさせられました。

ダヤンの協力のおかげで、魔王を退けることに成功したタシルですが、魔王のほかにも東の国に住んでいる人間たちのことも気をつけなければいけません。 つかの間の平和を楽しみながらも、次の戦いに備えることになります。

戦いの勝敗の鍵を握るのは、どうやらダヤンのようなので、彼がどんなふうに危機を乗り越えていくのか楽しみです
次は 『ダヤンとハロウィーンの戦い<わちふぃーるど物語5>』 です。




 
| ふぁんたじぃー | 19:39 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ダヤンと時の魔法<わちふぃーるど物語3>/池田 あきこ
池田 あきこ
ほるぷ出版
¥ 1,365
(2002-04)
Amazonランキング: 299277位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

長い冬が終わり、タシルの街は春の喜びにあふれていました。
けれども、死の森の魔王は、かつて破られたことのない雪の神の掟をついに破って、ジタンの秘密の元になる命の泉をめざして北へ向かいました。
怒った雪の神は、世界を氷一色の世界にしてしまおうと、恐るべき力をふるいはじめました。
この危機を救うため、大魔女セは、ダヤンとジタンをはるかな過去へと旅立たせます。(紹介文より)

〜感想〜

『ダヤンとジタン<わちふぃーるど物語2>』 でダヤンとジタンは不老不死になる ”命の泉” のありかを知るジタンを捕まえようとした死の森の魔王の企みを阻止することに成功しました。 その後しばしの間平和な毎日が続きましたが、死の森の魔王は手下のキマイラの話したでたらめを信じて、”死の森を決してでてはいけない” という雪の神の掟を破って ”命の泉” を目指して北へ向かいます。

魔王が掟を破ったことを知った雪の神は深い眠りから目覚め、激怒に駆られ魔王を氷漬けにしてしまうのだけど、醜い生き物達を滅ぼして雪一色の美しい世界に変えてしまおうと、恐るべき力を振るいます。
そんな雪の神のふるまいで、わちふぃーるど全体が雪の覆われ始めて……。

実は、雪の神はまだ人間と動物たちが同じ世界で暮らしていた時代にも、”わちふぃーるど” だけを切り離したときに雪一色の世界にしようとしたことがありました。 そんな雪の神を説得して思いとどまらせたのは……なんと、ダヤン

ダヤンがどうして過去の時代で雪の神を説得することができたのか?
それは、リーマちゃんのおばあちゃんで、実はわちふぃーるどの伝説の大魔女だったセとジタンがダヤンを過去に送り込んだから、だったのです。

現在のジタンがダヤンのことを知っていたのは、過去に旅をしたダヤンと出会っていたからで、過去のジタンは未来のダヤンに出あって、過去に送り込むために長いときを孤独に生きてきたというわけ(ややこしいですね ) だったのだけど、ダヤンはそんなこととは知りません。

それでも、ダヤンが過去に戻り雪の神を説得することができなければ、”現在” のわちふぃーるどは滅びてしまいます。 ダヤンは大魔女セの時の魔法で、ジタンと共に過去へ旅することになるのだけど……。

やはり、簡単にはいかず途中でダヤンが怪我をしたり、と苦労することになります。 とはいえ、ダヤンにはジタンという頼もしい友達がいます。 ジタンと一緒にピンチを切り抜けながら過去へと繋がる扉の前にとうとうたどり着くのだけど、そこでジタンはとんでもないことを言い出します。

「いよいよさよならだな」

寝耳に水のダヤンはびっくり仰天
しかも、ジタンのその言葉には永遠の別れ、を感じさせるものがありました。
そうして、ジタンは 「僕にわたしてくれ」 と自分で書いた手紙をダヤンに持たせ……。

どんな経緯でジタンがダヤンを過去に送り出す役目をまっとうするため、長い年月を生き続けることになったのかは、わかりませんが……あまりにもジタンが気の毒だと思いました。 淡々と自分の役目を果たしたジタンの姿は潔いと同時にあまりにも悲しく感じられてしまって……泣きそうに  もとい、泣きました

一人で過去へ送り出されたダヤンは、ジタンなしで雪の神を説得するという、役目を果たすことができるのか? 心配しながら、 次の 『ダヤンとタシルの王子<わちふぃーるど物語4>』 へと続きます。




| ふぁんたじぃー | 19:38 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ダヤンとジタン<わちふぃーるど物語2>/池田 あきこ
池田 あきこ
ほるぷ出版
¥ 1,365
(2000-12)
Amazonランキング: 329087位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

あらすじ

不思議の国「わちふぃーるど」に住むダヤンに、地球時代の飼い主から手紙が。
文字の読めないダヤンは、ジタンに読んでもらおうと、北へ向かった彼を追って旅に出た。
ところが、魔王が治める死の森に迷い込んでしまい―王の魔手からみんなの町を救うために命がけの冒険が始まる!(紹介文より)

〜感想〜

『ダヤン、わちふぃーるどへ<わちふぃーるど物語1>』 に続く2作目です♪

動物たちが暮らす世界 ”わちふぃーるど”での暮らしにすっかり馴染んだダヤンでしたが、ある日、人間達の暮らす世界 ”アルス” で、ダヤンを大切に育ててくれた大好きなリーマちゃんから手紙が届きます。
ところが、残念なことにダヤンには字を読むことができません。 そこで、何でも知っているジタンに、読んでもらおうとするのだけど、ジタンは旅に出ていて留守

そのうち戻ってくる、とほかの人たちはいうのだけれど、待ちきれないダヤンはジタンの後を追うことにします。ジタンはわちふぃーるどの他の住民たちとは、どこか距離を置いているところがあるのだけど、ダヤンにはそれが不思議でなりません。 ジタンには、そうしなければいけない理由があるらしいのだけど……。

でも、そんなジタンも何故かダヤンには心を許しています。 いったい、ジタンはどんな秘密を抱えているのか? 気になります。

それはさておき、とにかくジタンの後を追うことにしたダヤンは、友達のロークと二人で旅に出るのだけど、旅の途中で魔王がジタンを捕まえようとしていることを知って、ダヤンはジタンを助けようとします。 ところが逆にダヤンが魔王の手下に捕まる羽目に

一方、ダヤンが自分に会うために出かけたことを知り合いから聞かされたジタンは、ダヤンを探すのだけど魔王の手下に捕まったことをしって、助けに行こうとします。
……すれ違いですね

それでも、ダヤンは何とか自力で魔王の手下の元から逃げ出すことに成功。 そうして後を追ってきていたジタンと再会します。
それからやっとダヤンはリーマちゃんの手紙の内容を知る事になるのだけど、リーマちゃんはある頼みごとをしてきていて……。

ダヤンとジタン、わちふぃーるどの住人たちの協力でその頼みごとを叶えることになります。
それと同時にジタンを狙う魔王の企みを阻止する計画も同時進行していくのだけど、タイミングが大事な作戦なので、うまくいくかどうか結構ドキドキしました
リーマちゃんとも少しだけ再会できて、彼女に甘えるダヤンの様子が可愛かったです

次は 『ダヤンと時の魔法<わちふぃーるど物語3>』 です。




 

| ふぁんたじぃー | 09:35 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
ダヤン、わちふぃーるどへ<わちふぃーるど物語1>/池田 あきこ
池田 あきこ
ほるぷ出版
¥ 1,365
(1999-08)
Amazonランキング: 258869位

JUGEMテーマ:読書
 
★★★☆(3.5/5)

あらすじ

嵐の晩、雷鳴とともに生まれた猫のダヤン。
飼い主のリーマちゃんや母猫・弟猫と、地球で子猫時代を送っていた。
そんなある日、雪の魔法で不思議の国「わちふぃーるど」へ。
そこは動物たちが平和に暮らす世界だった。
街の危機に立ち上がり、仲間とともに冒険の旅へと出る。(紹介文より)

前置き

”ダヤン” のことを知ったのはジグソーパズルの絵柄ででした。
まさか、小説になっているとは全然知らなかったので、本シリーズを見つけた時は嬉しかったです♪ イラストだけを見ると、ちょっとダヤンはふてぶてしいような(笑)印象だったんですが、本作を読んで初めて、天真爛漫で一緒にいると楽しくなるすごく素敵な猫だということがわかりました  今まで間違ったイメージで見ててごめんね、ダヤン (笑


〜感想〜

嵐の晩に生まれた猫のダヤン。
飼い主のリーマちゃんは、ダヤンが生まれた時に稲妻が ”ダヤン!” と叫ぶのを聞いて、同じ名前を名づけたのだけど、その時から ”特別な猫” だということを確信していました。

他の2匹の弟猫とすくすくと育ったダヤンだったのだけど、ある母猫のトムが車に轢かれて死んでしまいます。 悲しむリーマちゃん一家と子猫たちだったのだけど、その日からダヤンにとってはリーマちゃんが母親代わりになりました。

そうして、とても仲良しになったリーマちゃんとダヤンだったのだけど、ある日ダヤンは家を飛び出してそのまま行方不明になってしまいます。 心配するリーマちゃんだったのだけど……。

実はダヤンは不思議な雪の魔法で、 ”わちふぃーるど” という国へ行っていました。 その国の住民は言葉を喋る動物たちで、ダヤンもいつの間にか二本足でたち言葉を話すようになっていて 最初は戸惑うダヤンだったのだけど、同じ猫の ”ジタン” がダヤンを落ち着かせてくれます。
ただ、何故かジタンはダヤンのことを以前から知っているようで……。
不思議に思いながらも、ダヤンはこだわらず わちふぃーるど での暮らしに少しずつ慣れていきます。

そもそも ”わちふぃーるど” とはどういう国なのか?
かつては人間も暮らしていたらしいのだけど、過去に起きた出来事が原因で人間の住む”アルス”(リーマちゃんのいる地球ですね) と 動物たちのすむ ”わちふぃーるど” に分かれたとのこと。 そうして2つの世界が繋がるのは年に1度 雪の王様に踊りを捧げる時で、ダヤンはちょうどその時に紛れ込んだようで(笑)

なにはともあれ、わちふぃーるどの住民達は皆優しくてダヤンの面倒を見てくれます。 ジタンの他にダヤンはワニのイワン、うさぎのマーシィ、ねずみのウィリーとも友達になるのだけど、アルスにいた頃のクセがすぐには抜けず、油断するとねずみのウィリーに襲い掛かりたくなって……。
必死に我慢するダヤンの様子が可笑しかったです

そんなふうにすっかりダヤンがワチフィールドでの暮らしに慣れたころ、事件が起こります。 ダヤンがこちらの世界に来た時に、気づかないうちにアルスの ”時計” も一緒に持ち込んだことで、ワチフィールドに ”ヒマナシ” といった危険な虫が発生してしまい……
ダヤンはヒマナシ退治をするために、冒険の旅にでることに。

一方、アルスにいるリーマちゃんは、おばあちゃんからダヤンのことを教えてもらっていました。 何故かおばあちゃんはわちふぃーるどのことを知っていて、ダヤンがその国にいることも知っていました。 そうして、リーマちゃんにダヤンの冒険のことを話してくれました。 その冒険の話が ”ヒマナシ” 退治の話です

はたしてダヤンは無事にヒマナシを退治して、わちふぃーるどを元に戻すことができるでしょうか? 

ダヤンの冒険を軸にわちふぃーるどの色々な動物たちが活躍する様子は、微笑ましくて楽しくて幸せな気持ちになりました  

ジタンが何故ダヤンのことを知っていたのか?
ダヤンにはどんな秘密があるのか?

と、いくつかの謎もあるので、このあとの展開がどうなっていくのか、読むのが楽しみです♪ 
次は 『ダヤンとジタン<わちふぃーるど物語2>』 です





| ふぁんたじぃー | 22:25 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
柳生一刀石<郷四郎無言殺剣4>(完)/鈴木 英治
鈴木 英治
中央公論新社
¥ 680
(2008-07)
Amazonランキング: 38222位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

奈良を探索する音無黙兵衛こと菅郷四郎と伊之助は、幕府の実力者である御側御用取次・水野忠秋が、二十年前の正倉院宝物流出の首謀者であるという決定的証拠を手に入れる。
その直後、郷四郎のもとに一通の書状がもたらされる。
そこには、「一刀石で待つ」と記されていた。(紹介文より)


〜感想〜

『正倉院の闇<郷四郎無言殺剣3>』 で、黙兵衛の父親を死に追いやった黒幕が御側御用取次の水野だということがわかりましたが、江戸では荒垣外記がとうとう黙兵衛との対決のために奈良へと旅立っていました。

実際、外記と黙兵衛の腕は互角かひょっとしたら外記のほうが一枚上手かも? というくらい実力が伯仲しているので、どちらが勝つのか予測不なだけに不安な気持ちになりました

奈良では水野の知己が奈良奉行をしていて、外記の手下として探りをいれていた京太が捕まってしまい、拷問で全てをしゃべってしまいます。
ところが、京太の話したことを知った奈良奉行は何故か彼を拷問から解放して、自らが負わせた怪我の手当てをし始めて……。

どうやら、奈良奉行は完全に水野の味方というわけでもないようで、自分の身に危険が及ぶのでは? と、もっと色々なことを知りたくなり、京太を利用しようと考えたようなのだけど、京太は酷い怪我を負いながらも隙を見て逃げ出すことに成功します。
その後、怪我から大分回復した京太はひょんな成り行きで黙兵衛たちに協力することになり……。

伊賀者に捕まって拷問にかけられてから博造の出番がほとんどなくなって、その変わりに京太が活躍していたのがちょっと寂しかったです。 ……黙兵衛と伊之助以外の次くらいに気に入っている博造なので、もう少し活躍してほしかったんですが……。でもまあ、最後の最後でちらっと顔をだしているので、それなりに満足でした

今回で流石に水野まで、というわけにはいかなかったんですが、奈良でのいざこざに決着がつき、外記との息詰まるような対決も果たされました。

この外記と黙兵衛の戦いがこれまたとんでもないもので
なんで、そんなに強いの と、外記にまず驚きました。 しかも、そんな外記の攻撃を受け続ける黙兵衛もやっぱり、強すぎ

シリーズ第一部からひっぱられてきた外記との対決ですが、まさしく最後を飾るのにふさわしい戦いぶりだったな、と思いました。 もう、最後までハラハラさせられっぱなしで……伊之助と同じように生きた心地がしませんでした

黙兵衛が勝った時には本当に嬉しかったです
とにもかくにも、久世家、土井家、伊賀者、外記、といった黙兵衛を狙っていた敵はすべていなくなりました。 残るは黙兵衛の父親の仇の水野だけ。

黙兵衛は江戸へと旅立つことになるんですが、伊之助とは別れることになります。 もちろん、一緒についていこうとする伊之助だったのだけど、今では伊之助にも守るべき人、初美がいます。 黙兵衛にも優しく言葉をかけられて、伊之助は黙兵衛の帰りを待つことに。

そうして、最後に……初めて、本当の ”声” を黙兵衛が聞かせてくれます。
幸せな気持ちになる結末でした
まだまだ黙兵衛と伊之助の話を読みたいですが、流石に第三部はないでしょうね

そうそう、照月寺の住職、慈寛の片腕として側に仕えていたとうかいが、伊之助に語った自らの過去の話に登場する ”角右衛門” が、別に主人公として活躍しているようです。 とうかいを仇として追っているはずの角右衛門がどうなったのか?
気になるので、こちらも読んでみようかと思っています。
ちなみに、作品は 『角右衛門の恋』 です




 
| 時代 | 21:48 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark


↑このページの先頭へ
RECOMMEND
消えちゃったドラゴン 魔法の森2 (創元ブックランド)(パトリシア・C・リーデ) / はみだしちゃった魔女 (魔法の森3) (創元ブックランド)(パトリシア・C・リーデ) / 困っちゃった王子さま (創元ブックランド)(パトリシア・C・リーデ) / ドラゴン・キーパー 最後の宮廷龍(キャロル・ウイルキンソン) / ドラゴンキーパー―紫の幼龍(キャロル ウィルキンソン) / ドラゴンキーパー―月下の翡翠龍(キャロル ウィルキンソン) / ぼくを忘れたスパイ〈上〉 (新潮文庫)(キース トムスン) / ぼくを忘れたスパイ〈下〉 (新潮文庫)(キース トムスン) / 謙信の軍配者(富樫 倫太郎) / びんぼう神様さま(高草 洋子) / シルバータン―ストーンハート〈3〉 (THE STONE HEART TRILOGY 3)(チャーリー フレッチャー) / アイアンハンド―ストーンハート〈2〉 (THE STONE HEART TRILOGY 2)(チャーリー フレッチャー) / ストーンハート (THE STONE HEART TRILOGY 1)(チャーリー・フレッチャー) / 風神秘抄(荻原 規子) / 薄紅天女(荻原 規子) / 白鳥異伝(荻原 規子) / 空色勾玉(荻原 規子) / シャドウ・ファイル/狩る (ハヤカワ文庫NV)(ケイ フーパー) / シャドウ・ファイル/潜む (ハヤカワ文庫NV)(ケイ フーパー) / シャドウ・ファイル 覗く (ハヤカワ文庫NV)(ケイ フーパー) / ファントム〈上〉(スーザン ケイ, Susan kay, 北条 元子) / ファントム〈下〉 (扶桑社ミステリー)(スーザン ケイ) /