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刀語 第二話<斬刀・鈍>/西尾 維新
西尾 維新
講談社
¥ 1,155
(2007-02-02)
Amazonランキング: 26275位

JUGEMテーマ:読書

★★★☆(3.5/5)

あらすじ

「あんたはまだその程度にしか虚刀流を知らないということだ」
無刀の剣士・鑢七花(やすりしちか)と野心を秘めた謎の奇策士・とがめは、一路、西へ!伝説の刀鍛冶・四季崎記紀(しきざききき)が完成させた“刀”は12本――残る11本は誰が?何処に?愛と復讐の旅路に迫る危機また危機!刀語、第2話の対戦相手は、因幡砂漠に聳え立つ下酷城・孤高の城主、宇練(うねり)銀閣!(紹介文より)

〜感想〜

前作 『刀語 第一話<絶刀・鉋(かんな)>』 に続く2作目です。

今回、とがめと七花が手に入れる刀は ”斬刀・鈍”で、持ち主は宇練という居合いの達人。  困ったことに、この ”居合い” というのが虚刀流とは相性がよろしくないようで、最初の一戦のあと一度仕切り直しをすることになります。

そうして、宇練の居合いを破る方法を一生懸命考える七花だったのだけど、いくら虚刀流の遣い手とはいっても、二十年以上無人島で姉と父親の3人だけで暮らしていた七花なので、本人は一生懸命でもどこか無邪気というか、どこまで真面目なのか、今一つ判断がつかないところがあります
でもまあ、そんなところが可愛かったりもするんですけどね(笑)

とにかく、とがめのために刀を手に入れることに対しては本気も本気の大まじめ(笑)であることは確かなようで、考えることが苦手で面倒くさがりなわりには、なかなか頑張ってます。 そんなこんなで、一生懸命考えて立てた作戦をひっさげて、宇練との対決に向かう七花だったのだけど……。

刀を持たずにどこまで戦うことができるのか、本当に勝つことができるのか?
七花がどんな戦い方をするのか、わくわくしながら読んでました

今回ちょっと笑えたのが、とがめが七花は ”個性が弱い” から、もっと個性を出すためにとりあえず ”決め台詞” を決めようと言い出す場面。 真庭忍軍の忍者くらい個性を出せ、とまで言われて……そこまでやりたくない(笑)、と思う七花を後目にとがめは決め台詞を披露し始めます。

曰く 「台詞の合間に ”うっふん” とはさむ」 (……引きますね ) 
曰く 「ほら、俺って誰よりも神に愛されてるじゃん?」 (……どつきたくなりますね (笑)  
曰く、 「どうやらあんた、島流しにされたいようだな」 (……七花親子たちが島流しになってたんですけど。。。)  (※「」は本文からの台詞を引用しています)

等々、今一つな台詞ばかり
いつまでも続きそうな気配を察した七花はとりあえず無難な台詞を選ぶことにします。 そうして決まったのが 

「ただし、その頃にはあんたは八つ裂きになっているだろうけどな」

前回の真庭忍軍の忍び、蝙蝠との戦いで七花が繰り出した最終奥義の ”七花八裂” にヒントを得た台詞ということらしいです  果たして、この決め台詞を七花が言う機会はあるのか? ばしっと様になるほどカッコよく言うことができるのか?

それは読んでのお楽しみ♪ ということで

なにはともあれ、今回も12本のうちの2本目 ”斬刀・<鈍>” を手に入れることができました。 
これからも着実に戦いの経験値を積んでいく七花の成長ぶりと、とがめ とのラブラブ(もう言わない?) の進行具合を楽しみに追っていきたいと思います  
次は 『刀語 第三話<千刀・<鍛>』 です。



| ふぁんたじぃー | 20:27 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
刀語 第一話<絶刀・鉋(かんな)>/西尾 維新
西尾 維新
講談社
¥ 1,029
(2007-01-10)
Amazonランキング: 71324位

JUGEMテーマ:読書

★★★★(4/5)

あらすじ

「虚刀流はよ、刀を使わないからこそ強いんだ」伝説の刀鍛冶、四季崎記紀がその人生を賭けて鍛えた12本の“刀”を求め、無刀の剣士・鑢七花と美貌の奇策士・とがめが征く!刀語、第1話の対戦相手は真庭忍軍十二頭領が1人、真庭蝙蝠!(紹介文より) 


〜感想〜

「金で動く人間は駄目だ ー 名誉で動く人間も駄目だった。 ならば残された理由はたった一つ ー 愛だ」 
「鑢七花。わたしに惚れていいぞ」 (本文より)

と、ある日突然、無人島で姉の七実と2人だけで暮らしていた虚刀流の継承者、鑢七花の前に奇策士のとがめが現れて、伝説の刀鍛冶が鍛えた12本の刀を集めるために協力を求めてきます。
もともとは、七花の父親が目当てだったらしいのだけど、すでに父親は亡くなっていたことを知って、虚刀流を受け継いだ七花に依頼することに変えたようなのだけど、その前の協力者たちにはことごとく裏切られていたようで……

金で雇った真庭忍軍に裏切られ、名誉ある剣士に裏切られ……すっかり懲りたとがめが最後に選んだ理由が ”愛” でした(笑)
それなら裏切られないと結論付けたとがめは七花に堂々と(笑)、「わたしに惚れていいぞ」 と言い出します。
ふつうなら 何様 って引いちゃいますが、七花ならちょっと違った反応見せてくれるかな、と、彼がどんな返事をするのか期待していたらその後裏切り者の真庭忍軍の刺客が襲ってきて返事はうやむやに……  
刺客にいち早く気づいた七花の姉の七実がとっさにとがめと彼を守って三人とも無事だったのだけど、頭に血が上った七花は速攻襲撃者をそのまま追っていってしまいます。

幕府の命で12本の刀を集める、というのがとがめの七花に対しての説明だけだったけれど、でも実はとがめには隠された目的がありました。 
その隠された目的を襲ってきた真庭忍軍の蝙蝠から聞かされる七花だったのだけど、逆にその理由を聞いて七花はとがめに対して興味を持つことになります。

”英雄” だったはずの自分の父親が、本当は被害者を生み出していた……そのことに衝撃を受ける七花だったのだけど、同時にその事実を知ったことで、ずっと父親と姉の3人だけで暮らしてきて、”ほかの人間” の区別がつけられなかった七花がはじめて、 ”とがめ” という一人の人間を認識することになります。

そして、七花は真庭忍軍の刺客、蝙蝠の持っている ”絶刀・鉋(かんな)” を取り戻すために、”最終奥義・七花八裂” を繰り出すのだけど……。
……いったい、どんな必殺技なのかは残念ながら場面が変わったので不明のままでしたが(笑)、なんといっても ”最終奥義” なのでものすごい技なことは確か 

なにはともあれ、やっぱり七花は強かった、ということで、蝙蝠を倒して四季崎の12本の刀のうちの1本目 <絶刀・鉋> を手に入れます。 
そうして、七花は蝙蝠によって身動きできないよう拘束されていたとがめの元へとたどり着きます。
驚くとがめにむかって七花は 「まずは、1本だ。とがめ」 と声をかけ……

「おれはあんたに惚れることにしたよ」

と決め台詞(っキャー
とぼけた顔してるくせに、肝心なツボは抑えてるところが憎いですね(笑)
なくしたはずの(笑)、乙女心をくすぐられました

そんなこんなで、七花ととがめの刀を集めるための旅が始まります。
果たしてどんな出会いと冒険が待ち受けているのやら
ちなみに七花ととがめが集めなければならない刀は次のとおりです。

<四季崎の刀> 12本

絶刀(ぜっとう)・鉋(かんな)
斬刀(ざんとう)・鈍(なまくら)
千刀(せんとう)・(つるぎ)
薄刀(はくとう)・針(はり)
賊刀(ぞくとう)・鎧(よろい)
双刀(そうとう)・(かなづち)
悪刀(あくとう)・(びた)
微刀(びとう)・(かんざし)
王刀(おうとう)・鋸(のこぎり)
誠刀(せいとう)・(はかり)
毒刀(どくとう)・鍍(めっき)
炎刀(えんとう)・銃(じゅう)

『刀語 第二話<斬刀・鈍>』 に続きます


| ふぁんたじぃー | 21:55 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark
石に匪ず<御算用日記13>/六道 慧
JUGEMテーマ:読書


★★★★(4/5)

あらすじ

紀伊国水原家は十年前に二万両あった借財を完済。
今では五万坪の下屋敷を構え、贅沢を奨励する質素倹約禁止令を藩士に申し渡している。
莫大な資産を得た秘密を探るために、数之進と一角は水原家に潜入。
家老格である篠田卯十郎の商才によるものだと突き止めるが…。
なかなか姿を現さない「鯨商人」の謎に迫る!(紹介文より)

〜感想〜

『甚を去る<御算用日記12>』  に続く13作目です。

数之進と一角の今回の潜入先は紀伊国水原家。
莫大な資産を得て、ひょっとしたら幕府そのものをも買い取ることができるのでは 
というほどの権勢ぶりの謎を調べるために御算用者として潜入した二人は、家老の篠田卯十郎の商才によって冨を得たことを突き止めるのだけど、何やら水原家では不穏な気配が漂っていて……
見かけとは違うことが水面下で動いているような、何かがおかしい、という考えが頭を去りません。

といっても、数之進の ”おかしい” は口癖のようなもので、いつも一角のからかいの的になってます。が、これが馬鹿にしたものではなくて、嫌な予感ほどよくあたる、とでもいうんでしょうか……数之進がこの口癖を言うと決まって、騒動が起こることになります

今回は、数之進と一角が一番最初に御算用者として潜入した藩に縁のある人物が登場したり、数之進が報われぬ恋をした五瀬姫のことを思い出させるような出来事があったり、と数之進にとっては心を乱す任務になっています。

最近では、御算用者としてかなり成長して頼もしくなってますが、最初の頃の頼りなかった数之進を思い出して、懐かしくてちょっとほろりとくる作品でした

| 時代 | 20:04 | comments(0) | trackbacks(0)|- pookmark


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