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パトリシア・C・リーデ
東京創元社
¥ 2,520
(2009-08-28)
Amazonランキング:
812445位
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あらすじ
魔法の森の若き王メンダンバーは、形式ばったことが大嫌い。
堅物の執事がすすめる結婚話にも、いいかげんうんざりだ。
そんなある日、魔法の森で奇妙な荒れ地を発見。
どうやらドラゴンに焼かれた跡らしい。
でも、どうしてドラゴンが?
不審に思いドラゴンのキングを訪ねることにしたメンダンバー。
ところが、キングの洞窟にいたのは、囚われの姫(公式には料理長兼図書長官)シモリーンだった。
型破りなお姫さまシモリーンと王さまらしくない王さまメンダンバーが魔法の森で謎を追う!可愛くて元気なファンタジー“魔法の森”シリーズ第二弾。
〜感想〜
『囚われちゃったお姫さま<魔法の森1>』 に続くシリーズ2作目です。
大分、日にちがたってしまいましたが
前作ではシモリーン姫の活躍で、彼女を”囚われの姫” にしていたドラゴンのカズールはドラゴンたちの ”キング” になりました。
そうして、シモリーン姫は ”囚われの姫” から ”料理長兼図書長官”に昇格(?笑)して、前以上に快適な暮らしをしていたのだけど、そこへ ”魔法の森” の若き国王メンダンバーがドラゴンのキング、カズールに会いにやってきます。
”魔法の森” に出現した荒地にドラゴンが関わっていると推測したメンダンバーは、詳しい事情をドラゴンのキングなら知っているかもしれない、と会いにきたわけなのだけど、シモリーン姫はそうとは思いもよらず、また”囚われの姫”の自分を助けにきた王子様か勇者だと勘違いして追い返そうとします
メンダンバーのほうも、”囚われの姫” らしくない ”姫” に戸惑ってしまうのだけど、かえってそのらしくなさ、が新鮮に感じられます。
とにかくシモリーン姫の誤解をといたメンダンバーは、ドラゴンのキングに会いたいというのだけど、実はカズールは行方不明になっていることを知らされます
メンダンバーが訪ねてきた時ちょうど、シモリーンはカズールを探しに出かけるところだったようで、説明もそこそこに出発しようとするシモリーンにメンダンバーも一緒について行く言い出して……。
早く結婚するように、と臣下に言われてうんざりしていたメンダンバーは、ちょっと風変わりなシモリーンに興味を持つようになります。
シモリーンもハンサムな顔だけ(笑)がとりえの王子様とは違う、メンダンバーに興味を引かれたようで
”魔法の森” の国王だけあって、ど派手な魔法を使う姿はカッコイイ
し、いざというときでも頼りになるメンダンバーはシモリーンにはなかなかお似合い
そうやって2人でカズールの行方の手がかりを追っていくうちに、前作でも悪企みをしていた魔法使いたちが関わっていることがわかってきます。
懲りない魔法使いたちに呆れるシモリーンだったのけど、今回は魔法使いたちもちょっと頑張った(笑)ようで、カズールを見えない檻に閉じ込めるということまでやってのけます
とはいえ、シモリーンとメンダンバー、魔女のモーウェンの3人の息のあったチームワークにはやっぱり敵わず
前回同様魔法使いたちはレモンの混ざった石鹸水で溶かされてしまいます(笑)
それにしても、何故魔法使いたちは石鹸水で溶けちゃうのか
そのへんは謎ですが、私が知らないだけでそういうおとぎ話があるのかもしれません。
なにはともあれ、カズールを無事助け出してシモリーンとメンダンバーも結ばれることになり、めでたしめでたし
……ではあるのだけれど、溶けた魔法使いたちは時間がたつと元に戻るらしいので、また彼らが悪たくらみをして次回も彼らとやりあうことになるのかも