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パトリシア・C・リーデ
東京創元社
¥ 2,940
(2011-09-29)
Amazonランキング:
793026位
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読書★★★★(5/4)あらすじ僕の名はデイスター。
魔法の森のすぐ外で母さんとふたりで暮らしていた。
母さんはいつもぼくにいう。
「だれにでも礼儀正しくね」。
ぼくが十六になったある日、母さんはなんの説明もなくひとふりの剣をくれて、家を出ていくように告げた。
行く先は不思議がいっぱいの魔法の森。
そこで出あったのはひとりの少女。
炎使いらしいのだが、なんだか短気でおこりっぽいし、全然礼儀正しくない。
いきがかり上道連れにはなったけど、こんなんで大丈夫だろうか?
礼儀正しい王子さまデイスターと怒りんぼの炎使いシアラが、魔法の森で途方に暮れる。
可愛くて元気なファンタジー第四弾。礼儀正しい王子さまデイスターと怒りんぼの炎使いシアラ、魔法の森で途方に暮れる。謎をとく鍵はやっかいな魔法の剣。可愛くて元気なファンタジー〈魔法の森シリーズ〉完結。
〜感想〜
前作の記事から約五か月もたってしまいました
なかなか時間がとれず記事の更新が滞ってしまいましたが、また少しずつ載せていきたいと思います。
前作で、城に閉じ込められてしまった魔法の森の王メンダンバーでしたが、救い出すことができるのは王の血筋の者だけだったことから、シモリーンは魔法使いたちに見つからないように魔法の剣を隠し、子供が成長するまで森に隠れ住むことを選びました。
それから十六年後。
立派に成長した息子のデイスターでしたが、本人は自分の父親のメンダンバーのこともシモリーンが姫だったことも何も知らされないまま。
そんなある日、とうとうシモリーンを見つけ出した魔法使いが家に押しかけてきます。 シモリーンから魔法の剣のありかを聞き出そうとする魔法使いの姿を見て、何がなにやらわからないデイスターをよそに、シモリーンは落ち着いたもの。
あっさり余裕で魔法使いを石鹸水で溶かしてしまいます(笑)
自分の母親は魔法を使えたのか、と驚くデイスターに、シモリーンは森に隠していた剣を持ってきてデイスターに渡し、1人で旅に出るようにと言い出します。
どうして、旅に出なければならないのか、何をしなければならないのか、の説明は一切ないまま。 仕方なく、シモリーンの言うまま剣を持って旅にでるデイスターだったのだけど……。
本作ではシモリーンとメンダンバーの息子のデイスターが主人公になってます。
城に閉じ込められたメンダンバーを救い出すのがデイスターの旅の目的なのだけど、ある理由からシモリーンも他の仲間たちもデイスター本人には何の説明もしないまま送り出します。
旅に出たデイスターにはさっぱり事情がわからないのだけど、わからないなりに旅の途中で出会った短気な炎使いの少女と共に、襲い掛かってくるトラブルをくぐりぬけ、少しずつ魔法の剣も使いこなせるようになっていきます。
どうやら、この魔法の剣を ”使いこなす” というのが鍵で、いくら魔法の森の王の血筋でも、本当に使えるようになるためには剣に認めてもらわないとダメで、そのためにシモリーンも他の人たちもデイスターには事情を説明しなかったことがわかります。
何も知らされないままでも、一生懸命困難に立ち向かっていくデイスターの姿が頼もしかったです
そしてもちろん、最後は大団円♪
楽しい気持ちで読み終えることのできる作品でした